サスティナブルWEBマガジン『雨は友達』vol.01
オランダのサステティナブル企業を日本に迎えて
環境先進国オランダ:BERA社を迎えた勉強会で、学んだこと。
〈エピローグ〉毎年記録的酷暑と言われていますが、2023年はさらに厳しい暑さとなっています。確実に気候が変わってきていることを、夏になると実感させられます。警報が出るような大雨が何度も起き、洪水を引き起こすことも珍しくありません。次の世代に住みやすい環境を残すために、すぐにでもアクションを起こさなければいけないのだと焦りを感じます。
わたし(エノコロ庭園設計室)は、庭や外構、ランドスケープの設計を生業としています。小さいながらも緑を増やすことで、少しでも環境に対して良い影響を与えられたらという思いで仕事に取り組んでいます。とはいえ、理想と現実の狭間でうまくいくことばかりではないのですが。
日本との違い感じる「雨水」への考え
2023年7月。ヤマチコーポレーションが主催した、セミナーに参加しました。砂利舗装材グラベルフィックスの製造元、オランダのBERA社のCEOによるサスティナブル勉強会です。
オランダだけでなく、ヨーロッパ、コスタリカでの導入事例や、取り組みを伺い、より一層外構やランドスケープの分野が社会で活躍をしていかなくてはならないと思いを新たにしました。
ご存じですか?ヨーロッパでは、雨水を浸透・貯留することが義務化
日本と一番に違いを感じたのは雨水への考えの違いでしょう。ヨーロッパでは、新築の全ての建物は敷地内で雨水を浸透・貯留することが義務化されているそうです。日本では、雨水は雨水管を通して川や海へ流していく方法が一般的です。道路だけでなく、ほとんどのお宅でも雨樋は雨水管へ接続されているでしょう。雨は恵みの雨と表現される一方、都市部ではすみやかに排除されるべき存在として扱われてきました。その結果、都市部では地中へ浸透していく雨水よりも、雨水管で処理される雨水が上回ります。システム化された雨水処理では、計画を上回る降雨が発生すると、洪水が起きてしまうのです。また、平常時の地下水位が低下し、河川の流量も減少しています。雨水を浸透させるということは我々が想定する以上に大切なことなのでしょう。
このシリーズは、2回シリーズです。MYKE公式WEBでも展開中
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