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最近遊んだ・遊んでるゲームを一気にレビュー(2024年6月編)

 上半期ベストフリーゲームの記事を書いていたらこちらが遅れてしまいました!

 先月ってフリーゲーム以外は新しい作品遊んでいないのですよね…。ずっとMTGアリーナか学マスをしているので…!学マス、S評価がなかなか出ないけど頑張っています…。サポカが足りない…。

お気に入りの一枚です

フリーゲーム

精神仕掛けの浪漫劇

 近代文学と舞台、そして大正浪漫をモチーフにしたダンジョン攻略型RPGとなります。
 今作は上記のベストフリーゲーム記事でもすでに紹介しています。そのためこちらでの紹介は短めにしますがそれぐらい大好きでお薦めの作品です。
 戦闘と育成システムが非常に自由度と発展性が高くそれでいて快適さが担保されるよう細部まで工夫が凝らさています。やりごたえと遊びやすさが商業作品と比較してもハイレベルに共存され、その細やかな工夫ゆえに「キャラクターを育てて強い敵を打ち破る喜び」というRPGの根本的な喜びを濃厚かつ遊びやすく楽しめます。特に育成のために自動戦闘が標準装備されていたり、あと戦闘のテンポのよさは必見です。
 また戦闘以外の面もことごとく作りこまれています。大正文学、特に夏目漱石の影響を強く受けたセリフ回しと、多くの人が大好きであろう大正浪漫のの優雅さと熱さが共存する雰囲気、それをベースとしてさらに想像を超えてくるストーリーに、とある大仕掛けと、一つ一つの要素がクオリティが高く、その上で大胆かつ繊細に一つの作品としてまとめ上げられていて、いいところしかない中編RPGとなっています。現代的な成長システムを取り入れながら、伝統的な作品のように遊べるのが非常に印象的で、RPG好き、特にレトロRPG好きはやった方がいい作品です。


僕と彼女の人生バラ色


 仕事を首になりどん底な主人公が『彼女』に出会い、”運命”が変わる物語を描いたノベルゲームです。こちらもベストフリーゲーム記事で語らせていただいたほど大好きな作品です。
 『彼女』の正体、そして『彼女』がなぜ主人公に近づいてきたのかはミステリー仕立てになっていて、ラブストーリーでありながらミステリーらしい推理も楽しめます。少しずつわかっていく真相はとてもロマンティックかつ切なく、その恋物語にどんどんのめり込んでいきました。
 また、モノローグを効果的に取り入れるなどにより思索的な面を感じさせる文章や、素材感や実在感を強く感じるデザインや一枚絵などあらゆる要素に一貫性があり、その全ての要素が「言葉」に収斂しています。それゆえに「遊ぶ」というより「読書」という感覚を受けた作品です。一つの物語、一つの人生を「読み切った」ような読後感があり、「物語」を強烈に感じる作品でした。


ドッジのおうじさま

 小学六年生のドッジボール大会を舞台にクラス対抗戦の熱い戦いを描いた分岐なしのノベルゲームになります。
 とにかく見進めていくたびにどんどんテンションがアガり続ける作品です。まじで最高でした。
 クラスメイトやライバル、審判役の先生まで一人一人キャラが立ちに立っていますし、ドッジボールの「内野と外野」「投げる側と受ける側の1vs1になる構図」という要素をうまく使ったストーリーテリングも本当にいいです。相手を倒せる、倒せない、試合全体の勝敗もしっかりとロジックや前振りが効いていて、テンションが高いのにちょっとオシャレささえ感じる見事な展開が続きます。ストーリー全般にフリや伏線が丁寧に綺麗にふりかけられていて、それがきれいに回収されていくので読んでいて本当に気持ちいいです。
 キャラクターデザインも喋り方やキャラクターと合っていて本当にいいですよね…。

ココナツちゃんとてもよいのだ……!

 それにみんなのキャラクターセリフがいちいち本当にいいんです。
 特に主人公のシキくんは仲間思いで熱いけどちょっと気取り屋で、でもビシッと決めきれない、かと思ったら最後は…といった、私が大好きなハーフボイルド的なキャラで、たとえばFF9のジタンとか好きな人は絶対好きだと思います最高です…。

起きていることはたった一日、大人から見たらちょっとした「行事」
でも、それは彼らには人生の中でとっておくべき「宝物」

 そんな幼き日々を生きる子どもたち、あるいは幼き日々を生きた私たちへの憧憬と敬意に溢れるような、すごく丁寧に磨き上げられたエンターテイメント作品です。見ている間、私自身の幼い日を思い出すようなこともありました。


動画配信グループ『夜のまばたき』は何故、チャンネルを閉鎖したのか

 閉鎖された動画配信チャンネルのメンバーから話を聞き、なぜチャンネルが崩壊したのか、その顛末を知っていくノベルゲームとなります。
 各メンバーの話は断片的だったりり、明らかに何かを隠していたりします。聞き取りを繰り返す中で少しずつ情報を得て真相に近づいていきます。見ていると何か証言を集めるタイプのモキュメンタリー作品かのようです。
 私は常時共に活動する配信者グループに所属してはいませんが、今作で起きていることは「ああ、なんかこういうことありそう…!」「あ!これtwitterやマシュマロで聞いたやつ!」「そういう感じになるのわかる!」と、私自身にはここまでの大事は起きていなくとも同じ配信活動をしている者として身につまされるところもかなりありました。そのような感覚を積み重ねた上で明かされる真相はかなり「あぁ……それは……」となるものでした。
 ゲームプレイ自体はシンプルですし真相はかなり強烈なのではネタバレを避けますが、非常に静かながらも陰鬱な物語で、思い出に残る作人でしょう。
 あと今作に限らずですがゲームの最初に入る作者様のブランドロゴのモーションがめちゃくちゃ素敵なので見てほしいです。


レイカ・ターヘル・アナトミア

 兼ねてよりファンであることを公言しているKaroooomeさんの新作となります。
 超巨大ビルの中に存在する「闇ビデオ屋」を探すため、エレベーターを使って探索していきます。エレベーターに適切な階数を入力するとそのフロアに入ることができます。そしてそのフロアの住人と会話して新たなフロアの情報を得ていきます。
 今作最大の特徴として実際の曜日によって各階の中にいるキャラが違うということがあります。なので各曜日ごとに探索をして、少しずつこの巨大ビルの全貌を知り、「闇ビデオ屋」へ迫っていきます。最終的にやっと闇ビデオ屋にたどり着いた時はすごく充実感がありました。また、明日は誰に会えるのかな、新しいフロア見つかるかな?と思いながら待つのもとてもいい時間でした。想像通りの方法でショートカットできるそうですが、個人的には実際に待ってみるのもいいのではないかな…?と思っています。
 各フロアの風景や、出会える人達も非常に強烈な癖と退廃的なムードに溢れ、ダークユーモアに溢れた風景と会話を楽しめます。例えばエレベーターホールにいる今作メインキャラのレイカくんはカメラ型のキャラクターなのですが、彼の話す内容、あるいは彼に纏わるストーリーは思わずニヤリとする面白さと同時に現代のこの世界にも通じるようなほんの少しのうすら寒さを覚えたりします
 各フロアには作者であるKaroooomeさんのユニバースいるキャラが様々な場所、曜日に出てきます。作者様の他作品を遊んでいればより楽しいでしょうし、そうでなくてもこの退廃的でユーモアとお洒落さにあふれたやりとりを楽しめると思います。個人的には大好きなあのクソ野郎に出会えたのがとてもよかったです。

おまけ

 今回は実況した作品ばかりでした!もっと実況外でも遊びたい…!
 また、今月から実況を収録して動画で公開することもしています。今のところ動画のフィーリングはいいので特に超短編とか、レイカ・ターヘル・アナトミアのように配信だと難しい作品では実況動画も増やしていきたいです。



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