拒食症なったのは、
まだ18歳の誕生日を迎える前でした。
ジーンズがブカブカになったことが嬉しかった私は、
あまり食べないように意識するようになりました。
主食を食べずにおかずだけ。
朝食は抜く。
どんどんエスカレートしていきました。
当時、私の家は多忙だった母親に代わり、
掃除や食事を作ってくれる女性がいました。
その方は夕食を作ると帰ってしまうため、
私が食事をしていなくても母親には気がつかれることはありませんでした。
ただ、
『ちょっと痩せたんじゃないの?』とは尋ねられましたが、
『わかんない』
その程度で済んでいました。
受験が終わった頃に、友達四人と旅行に行きました。
過食になるきっかけになったのは、
帰りの電車の中でした。
向かい側に座っていた一番痩せていた女の子が、
『食べない?』とお菓子をみんなに分けて食べたことが始まりでした。
こんなに痩せている子が普通にお菓子を食べるんだ。
私も今まで我慢していたチョコレートを食べよう、と帰りにチョコ最中アイスを食べました。
チョコ最中アイスを食べてからの私は、
少しずつ食べる量が増えて行きました。
帰宅したら何を食べるのかを考えるのが一番の楽しみになっていました。
相変わらず、まともな食事を食べずに、
パン、お菓子を食べるのです。
家族とは一緒に食事を摂ることはなくなりました。
明らかに異常な食べ方を
家族に知られたくなかったからです。