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夢みがち漂いがち遊びがちUXリサーチャー。 「ぬ。これは”いとをかし”…!」な日々の発…

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夢みがち漂いがち遊びがちUXリサーチャー。 「ぬ。これは”いとをかし”…!」な日々の発見を綴ろうかと。

最近の記事

とまった時計たちの、いる家で。

面白い、古民家に遊びに行ったことがある。 とある田舎町の、田んぼの中を分け入って。 床の間には、家主が最も大切にしているコンセプトを示す絵が飾られ。 とある和室は、ワクワクするような図書室に。 縁側には色とろりどりの暖簾がかけられ、風が入っては出て行くのが見える。 金属製チャームが風に揺られ、物語の一ページみたいな、音色を奏でて...。 古い作りに、新しい試みが加わって、本当にもう、面白い。 何十年も前の家の作成者と、新たな家主が連句をしているような。 古きもの、新しきも

    • バンブーチャイムを鳴らすには、風をつかまえなくては。

      バンブーチャイムとやらを作ってみた きっかけは、とある古民家で出会った金属製チャーム。 風に揺られ、気まぐれに鳴る音色に聞き入ってしまい、、、。 まるで物語の中にいるような。 買うのも味気ないし、身の回りにあるもので作ってしまえ! と、実家の山から切り出してきた竹を使用。フィリピンの友達曰く、こうした楽器がよくあるとのことで、youtube等でも調べてみる。参考にしながら、見様見真似で作成。 いいぞいいぞ、それっぽく見えるじゃないか!と、右上がりのテンション。 いざ、、

      • リサーチャーと、ユーザー目線を、行ったり来たり。

        前回、クライアント側での議論・対話を誘引するためのユーザー視点であり、そのように調査結果を提供したい、という話をした。 これ、調査結果を報告するような大きな場でなくても、 クライアントとのちょっとした会話の中でもできそう。 対象サービスに対し、リサーチャーが、1ユーザー目線での感想や意見を挟んでみる。 「これって私の場合◇◇なんですけど、使ってみると◆◆なんですよね〜」 「なるほど。そしたら、〇〇や△△ということもありえそうですね!」 … と場が弾む。 こうした、想像力

        • UXリサーチから、「解決策」ではなく「議論・対話の材料」を。

          リサーチ結果の報告の際、「プロのUXリサーチャー目線での解決方針」を求められることがある(「どうしたらいいですか?」)。 経験や知識がある程度豊富なリサーチャーだったら、いわゆる"エキスパートレビュー"を通じて何らかの解決策を示せるかもしれない。もしくは、クライアントの開発チームと長らく協働していて、ある程度社内リソースや戦略を知っている状態であれば。 わたし自身は、UXリサーチャー歴1年。かつ、そのようなお声をいただいたクライアントとの関係はまだ浅く、戦略もリソースも対

        とまった時計たちの、いる家で。

          アイデンティティに揺れる、とある夏の日

          アイデンティティに揺れる、とある夏の日

          「この人の肝は何か?」にアンテナを張る。初めてのコンテクスチュアル・インクワイアリーで感じたこと。

          初めてのコンテクスチュアル・インクワイアリーUXリサーチのぎ業務を始めて、早8ヶ月。 とある製品開発の案件で、ポテンシャルユーザーでありそうな10名に対し、 その人の価値観やゴール、課題を探索するためのインタビューを行った。 コンテキストインタビュー? コンテクスチュアルインクアイアリー? どういう部類になるのか自分の中で整理がついていない。 とりあえず、ペルソナを作る前段階のインタビューであり、 ここまでしっかりやるのは自分にとって初めての体験。 感想としては、とても「

          「この人の肝は何か?」にアンテナを張る。初めてのコンテクスチュアル・インクワイアリーで感じたこと。

          田舎の実家で“オフィス”をつくってみた。GWの”なんちゃってPJ”にて。

          完全な自由より、制限のある方が創造性が刺激される。 そんなことばを、ちらほら聞いたことがある。 そんなものかね~となんとなく考えていたのだが、 ゴールデンウィークに実家に帰省し、正にそれを実感してしまった。 具体的に言うと、諸々の制限付で”オフィス”を自分と夫でつくったのだが、 ”創造性”という波に、自分の脳みそが波乗りをしているような…そんな体験だった。 そのことについて、記そうと思う。 実家への帰省。 後ろは山、前は崖…そんな山中にたたずむ実家には、 母屋と脇屋、

          田舎の実家で“オフィス”をつくってみた。GWの”なんちゃってPJ”にて。

          「有益なことを伝える」より「みんなに考えてもらう」ために。

          先日、人生初の、ウェビナー登壇の機会があった。 お題はUXリサーチについてだが、UXリサーチ歴7ヶ月の自分の経験を以て、 厚みのある話をするのは非常に難しい、、、。 ということで、初心者として疑問に感じたことを周りの経験豊富なリサーチャーの方にヒアリングし、その結果を発表する形を取ることに。ありがたいことに、非常に興味深い発見がザックザック。いやー良かった、発表のための材料がたくさん集まったぞ…と、ここまではいいものの。 発表資料に書き起こす際に、考え込んでしまった。この

          「有益なことを伝える」より「みんなに考えてもらう」ために。

          製作者の「意図」を抱えて、ユーザーを観察する_Vol.2

          外部リサーチャーとして、クライアントから依頼を受け、ユーザーテストのモデレートに臨む際。 「ユーザーはこのプロダクトをどう使うのか?」よりも、「〇〇の意図で作られたこのプロダクトをユーザーはどう使うのか?」の視点で臨む方が、クライアントにとってのユーザー視点を間近にする(クライアントにとって意味のある)インサイトを得やすいと実感した、という記事を書いた。 そして、記事を書いた後も、製作者(クライアント)の意図をつかむ上での自分の甘さに気づき続ける日々を送っているので、続編

          製作者の「意図」を抱えて、ユーザーを観察する_Vol.2

          製作者の「意図」を抱えて、ユーザーを観察する。

          UXリサーチ業務、7ヶ月目。 ユーザーテストのモデレートを、複数案件に渡り30名くらい体験した中で、はっと感じたこと。製作者の”意図”を抱えていないと、意味あるインサイトを得るための、能動的な質問が出てこない。 モデレート中、自分の意識は、専ら 「ユーザーはこれをどう使うんだろう?何を感じるんだろう?」だった。 もちろんそれでも得られることはあるのだが、クライアント視点⇄ユーザー視点の間の橋渡しとなる場をセッティングする身としては、なんだか物足りないような。もっと色々聞け

          製作者の「意図」を抱えて、ユーザーを観察する。

          「時間がない」ことより「時間をかけられない」方が問題なのかもしれない。

          KURKKUFIELDS(以下クルックフィールズ)の、 タイニーハウスビレッジへ一泊してきた。 一番印象に残り、かつ良い意味で尾を引いているのは、 農場で採れた野菜を使ってのBBQ。 大きなテントの中の一席に、夫と座り。スタッフの方が、野菜とソーセージ、ベーコンの詰め合わせ木箱を持ってきて、説明してくれる。あと、自家製ソース3種類。 野菜は取ってきたものをきれいに水洗いしてくれてはいるが、切られていはいない。自分たちで、サラダなりグリルなり好きに調理して食べてくれ、という

          「時間がない」ことより「時間をかけられない」方が問題なのかもしれない。

          アート「周り」のいろんな「物語」を楽しむ。

          KURKKUFIELDS(以下クルックフィールズ)の、 タイニーハウスビレッジへ一泊してきた。 タイニーハウスへの憧れがあり、、、なんとなく追っていたら見つけてしまった、クルックフィールズ。音楽プロデューサーの小林 武史さんがプロデュースした、「循環」をテーマにした農場(私の理解では)だ。 実に実に面白い一泊2日だった。 面白い要素は言語化しきれないが、真っ先に思い出されるのは、美しい景色の広がる農場に唐突に現れるアートたち。 たとえばべシーヌの人。体のあらゆるとこ

          アート「周り」のいろんな「物語」を楽しむ。

          noteの背景画像で、コンテクストデザイン的な現象を楽しむ。

          最近、ちょっとずつnoteを書く習慣が身についてきた。 と同時に、自分の書いたイラストを、記事の背景画像としてアップ →みんなのフォトギャラリーへ公開するようになった。 とても嬉しいことに、そのイラストを背景画像に使ってくれる方も。 そして見出してしまった新しいnoteの楽しみ方。 背景画像を通じて記事(クリエイターさん)に出会うのが面白い。 クリエイターさんがどんな意味合いで背景画像を使ってくれたのか想像するのが面白い。 自分が気づかなかった新しい物語(意味合い)を発見す

          noteの背景画像で、コンテクストデザイン的な現象を楽しむ。

          わたしにとって。デザインとは、「いい感じの棒」だ。

          UXリサーチャーとして、ものづくりの現場に携わり始め、半年経つ。将来的にはデザインにも手を伸ばしていきたいな〜と考えつつ。 朝、近所の山を散歩している時、そんな自分にとって「デザイン」って何だろう?と考えるきっかけを得た。結論から言うと、デザインとは「いい感じの棒」だ。 「いい感じの棒」とは。ワンピース読者の方であれば「空島編のあれか」とお察しなのではないか。空島という未知の世界の探索中、ルフィが「いい感じの棒」を手にするのをみて、チョッパーが目をキラキラさせるあれだ。

          わたしにとって。デザインとは、「いい感じの棒」だ。

          「ことば」の威力。協働でつくる場にて。

          UXリサーチとして働き始め半年。デザインというか、何かものをつくるというのは、チームで行うのだな、と思うことが多々。依頼者の方、デザイナー、エンジニア、リサーチャー、、、etc。どれだけいい感じに協働できるかで、プロジェクトのアウトプットの質が大きく変わるのだろうな、となんとなく感じ始めている。そして、とあるプロジェクトでの体験から、いい感じの協働に導く上での「ことば」の威力と可能性について考え始めた。 「ことば」で目線が一気に揃う。 とある新サービスのプロトタイプ案を複数

          「ことば」の威力。協働でつくる場にて。

          “わからない”ことが「受託型UXリサーチャー」の介在価値なのかもしれない。

          最近、インハウスでUXリサーチをしている友人たちと話す機会があった。 インハウスではなく、受託型UXリサーチャーとしてものづくりに初めて携わった自分にとって、「リサーチ」の発生過程や、その土台となる課題意識、さらにそのまた下地にある組織土壌について重い描きながら、自分の仕事が組織内でどう消化され身になっていくのか、イメージが補完されていく感覚。 同時に、受託型UXリサーチャーの価値って何だ?と頭の中でぐるぐるし始めたので、記しておく。 社内リソース事情がわからない受託型

          “わからない”ことが「受託型UXリサーチャー」の介在価値なのかもしれない。