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Show must go on の言葉に見る価値観の変化


2023年9月、ジャニーズ事務所の謝罪の後に、木村拓哉さんが公開されたインスタにあげた言葉の

Show must go on

その後、賛否両論があり、被害者への配慮不足などから、すぐに削除されました。

ここから見える様々なことが
#未来のためにできること
のテーマ募集につながると、一連のニュースに思う個人の考察と未来への思いを投稿します。

思えば
2016年のSMAPの生放送での公開謝罪のときも
木村拓哉さんは

何があっても前を見て、ただ前を見て進みたいと思います

という言葉を伝えてました。


数十年にわたり、国民的スターであり続け

何があっても
夢を与え、カッコいいを演じ続けてくれている

そんな彼の生き方を垣間見るような
自分に厳しい、強いリーダーシップを教えてくれる、そんな言葉だなと思います。

一方で
多くの人を引っ張る
リーダー側のVIEWだけではなく
たった1人でも苦しんでいる人のVIEWが
SNSの発展など時代の変化で見える化される時代になってきて
弱者だったものの視点の見える化が進み
人々が「何に共感するか?」が変わり

賛否両論となりました。

2023年8月 国連人権理事会までとりあげた、一連のジャニーズ事務所でおきている性加害ハラスメントの問題は、今を生きる日本の20才以上の大人達は、誰しも人を責めれない、「そういう社会の価値観を創ってきた一員」としての責任、と自分自身も振り返り考えさせられ、日本人に価値観の変換を迫る、そんな問題だと思います。

この記事では、特定の誰かを責めるのではなく、
一考察を記します。

パワハラを感じさせた2016年 SMAP 公開処刑事件

思えば、ジャニーズ事務所の異様さを、目にしたのは、2016年1月18日、のちに「公開処刑」と言われた緊急生放送でのメンバーの様子でした。

事務所側のパワーハラスメントの存在が暗に伝わり、見てる方が苦しくなり、多くの人々が、違和感を感じました。

私も日頃、ジャニーズタレントに特に思い入れがなくとも、多くの名曲を生み出し、人々に笑いと明るさをくれた国民的アイドルが苦しんでいる姿をみて

「もっと助けてやれよ、こんなこと言わすなよ〜」

と、テレビの前で呟いていた1人です。

後ほど、解散騒動の裏にあった
文春さんの、この記事をみて 
ぎょっとしました。

①社員 飯島さんへのパワハラ


このメリーさん、

あきらかに
飯島さんへのパワーハラスメント ですよね。

多くの人の前で、特定の人を侮辱する行為

パワハラの研修を受けた人なら
やってはいけない、と学ぶ行為の一つです。

こうしたパワハラは、受けた本人だけでなく、周りの人の心の安全も奪います。

敏腕弁護士も同席していたとのことですが、コンプライアンスの意識も経営者に諭せないほどだったのでしょう。

飯島さんは、きっと、強い精神力で我慢されたのでしょうが、普通の人なら精神が異常になってもおかしくないほどの明らかなパワーハラスメントでしたが、飯島さんが訴訟するなどもなく、問題が裁判沙汰にもなりませんでした。

そして、こうしたトップによるハラスメントが存在している企業が勧告を受けることもなく、そのまま企業取引も行われてきました。

②タレントへのパワハラ

そして、
2016年1月18日 私たちに衝撃を与えた、あの公開処刑とも言われる 生放送がありました。

その舞台裏を、最近になって、放送作家の鈴木おさむさんが小説にしてくれています。


あまりにも、事務所のパワーの強さがわかり、言いたくない個人的な言葉まで、
公共放送の場で言わせた タレントへのパワーハラスメントの様子に、心が痛くなるほどの話でした。

2016年には言えなくて 7年後の2023年にやっと、、


鈴木おさむさんが この声をあげれたのも7年後の今です。

きっと次のような 環境の変化で 言いやすくなって 声にだした なんだろうなと察します。


①パワー当事者のジャニーさん、メリーさんと他界し、権力が弱まった
②他の事務所の問題も明るみになった
③国連はじめ海外の権威も批判して、後ろ盾ができた
④世間の事務所への反応が変わった

ようは、

風向きが変わった

のです。
番組にも、すごく思いがあったでしょうに
風を読むことに長けた作家さんだけに苦しまれたと思います。

タイミング的に、先に何かをいっても
今いっても風に消されてしまい、
援護射撃を出すなら、今だ!というのが

2023年の今の風

その風がくるのに
7年かかったのでしょう。

こんな、7年間の 強い風のあった中

愚痴を表に言うでもなく、ただ、淡々と逆風の中でも目の前の仕事の淡々とやった

渦中にあった、飯島さんや、SMAPのメンバーみなさんの精神力に改めて敬意を感じます。


「Show must go on」と「24時間戦えますか」


Show must go on

の言葉にもどると、

これは、従業員へのハラスメントを秘めた言葉 だなぁと 改めて気づきます。

これは、 エンターテイメントのショーがはじまったら、どんなことが起きても、最後までやり遂げなければならない

そんな意味の言葉です。

今は、この価値観も変わってきました。

この must go on が美徳でなくなってきた

のです。

異常気象で、大型台風が来たら

百貨店が従業員や顧客の安全のために店を閉める

新型感染症が流行したら、仕事はしないで家で待機する

私たちは、この7年の間に、

柔軟性という、レジリエンス(「困難をしなやかに乗り越え回復する力(精神的回復力)」)

が必要なことに 気づきました。

MUST

これが、今の 不確実性の時代に合わなくなってきたのです。


思えば、エンタメ界だけでなく

サラリーマンも

24時間戦えますか

とCMで 企業戦士がカッコ良いとイメージされていた時代は古くなり
今や従業員を24時間働かせたら経営者はコンプライアンス違反でつかまるような犯罪にまでなってきました。

時代とともに、

同じ言葉が、カッコよく響いていた時代
同じ言葉が、苦しみに聞こえる時代

同じ言葉なのに、人の価値観の変化により 変わるのです。

私たちにできること


2016年のSMAP公開処刑の謝罪事件から、2023年の性加害の公開謝罪事件までを見て

改めて 価値観の変化が 日本人に迫られていることが浮き彫りになりました。

ジャニーズ事務所の問題は
直接的な関係者でない人に出来ることは限られますが

①既存の強いVIEWだけでなく、新しい見えなかった弱いVIEWに耳を傾ける人になる

②違和感を感じたことは、風をつくる(声をあげる)人になる

が必要と思いました。
①は、まさに 新しい地図の羅針盤 を、持つということです。新しい地図とは 脱退したSMAPメンバーのチーム名です。

そして、②は、選挙権に似てるかもしれません。1人の声は小さくても、それが風になります。

SNSの発展で、声を出したり
または、いいね!と賛同したり、
または、視聴しフォローすることで関心を示したり
いろんなやり方で、一人一人の思いが 社会につながりやすくなりました。

私たち一人一人の声は小さいように見えても、誰かに届き、社会を変えていく可能性を秘めています。

社会全体の幸福

そんなこと理想だ。無理だ。
と思っていた世界が、パワーバランスの調和が、いろんな点で行われようとしています。

宮沢賢治の言葉で
『世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない』

という言葉があります。

世界とネットでつながり、それぞれの声が届く時代に、この言葉は深みを増しています。

まだまだ過渡期の今ですが、この世界の流れをみていると、そういう方向に向かってるのだなと感じます。

痛ましい事件を良い方向に変えるエネルギーに変えれることを願って

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