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ちょっと上級の物理学(たまに数学)

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基本事項の解説はありません。検索しても簡単に答えが出ない問題を考えた記録。
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#数学がすき

記号論理学の思い出

記号論理学の思い出

これまでの人生を振り返って、我ながら爆発的に集中力を発揮した瞬間が3回ある。

1回目は、大学入試2次試験(2日間持続)
2回目は、大学学部時代の「記号論理学II」のレポート課題(1週間持続)
3回目は、博士論文提出締切前(1ヶ月間持続)

単に多忙というのとは違って、没頭して頭がフル回転した感覚。集中から解放された後、どっと疲れが押し寄せてきた(特に3回目の後はひどかった)。いずれもほぼ大学時代

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植物の葉序フィボナッチの件、自力で証明してみた

植物の葉序フィボナッチの件、自力で証明してみた

はじめに数学読み物でよくネタになるフィボナッチ数列というものがある。以下で定義される整数の数列である。

$${F_0=0, \quad F_1=1,\\ F_{n+2}=F_{n+1}+F_n\\\quad n=0,\,1,\,2,\cdots}$$

要は、$${n\ge 2}$$の任意の$${F_n}$$は、直前の2項の和で定義される数列で、

$${0,\,1,\,1,\,2,\,3,\,

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2つのボールをぶつけると円周率が分かる―論文を読まずに自力で計算してみた―

2つのボールをぶつけると円周率が分かる―論文を読まずに自力で計算してみた―

はじめに2003年に以下のような興味を引くタイトル の論文が出ている。

G. Galperin, 2003. Playing Pool with π (The Number π from
a Billiard Point of View). Regular and Chaotic Dynamics, 8(4): 375-394.

タイトルにあるpoolとはいわゆるビリヤードのことで(この記事を

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