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もうだめ脱却記 転職編⑤ 苦心の末に「退職します」と上司に伝えた

私は転職活動をしたことで、人生が好転しました。

このnoteでは、今の会社にいては、自分の将来はないと気付いた私が、上司に「退職します」と伝えて退職願を渡したエピソードをご紹介します。

退職願を準備せよ

最終面接を突破して内定を獲得したことで、内定先の会社で働く資格を得ました。あとは、今いる会社を辞めるだけです。

一般的に、会社を辞めるためには下記の手順を踏む必要があります。

①「退職願」と、「退職する理由」を準備する

②直属の上司を呼び出して2人きりになる

③呼び出した上司に辞意を伝え、準備した「退職願」を渡す

④上司に「なんで辞めるの?」って言われたら、準備した「退職する理由」を言う

退職願は、決まりきった形式と文言があるのでそれに従って作成しました。

退職する理由は、強引な引き止めに遭わないよう、「それは他の会社に行かないと実現できないな」と思わせるものを頑張って準備しました。

退職の切り出しは、転職の最後の試練だ

私にとって、「退職します」という話を切り出すのは、心理的にとてもハードルが高い行為でした。一言でいうと、ものすごく言い出しづらかったです。

今思うと、何をそんなに躊躇していたのだろうと思いますが、私以外の全員が仕事をしている中、私だけが周りに逆らって「退職します」と言う勇気がなかなか出なかったのかなと思います。

転職するためには、周りに逆らって、我を通さなければならないのだ、とこの時感じました。

退職願をファイルに入れ、「退職します」と上司に伝える決意を心に秘めて出勤しました。

切り出しに失敗

結論から言うと、その日に退職を切り出すことはできませんでした。

私のいた会社はブラック企業だったので、上司を呼び出して2人きりになるチャンスが全くありませんでした。

転職サイトのコラムに「退職を切り出すときは、繫忙期は避けよう!」みたいなことが書いていますが、私が入社してから4年間ずっと、人事部からのメールに「繁忙の最中申し訳ありません」みたいな挨拶が載っている会社では、隙を見て上司に話をするしかありません。

仕方なく、その日は上司には伝えずそのまま帰宅しました。

精神をすり減らす

自宅から帰った後、私はなかなか覚悟が決まらず、どうやって上司を呼び出そうかもイメージ出来ずに頭を抱えていました。

言い出しにくいことを言おうとするのは、ただでさえかなり精神力を使います。

ずっと仕事で忙しい上司を、どうやって呼び出せばいいのか…考えているうちに精神がすり減って疲れてしまい、「明日のことはとても考えられる状況にない」状態になってしまいました。

疲れてしまった気持ちをTwitterに吐き出し、おやつのラングドシャを食べているとフォロワーさんが慰めや激励のリプライを送ってくれました。

私はリプライに返信しているうちに、「とりあえず上司に時間もらえるように電話しておこう…」と思いたちました。

電話すると、上司からは「何かトラブルでもあったのか」と言われましたが、トラブルではないが明日時間が欲しい、と要件は伝えずにアポだけ取りました。

後は伝えるだけだ、と決意を新たにした私は、YouTubeで松岡修造の動画を片っ端から再生し、自らを奮い立たせて明日に備えました。

「退職します」と上司に伝えた

退職の切り出しに失敗した翌日、私は自分でも驚くほどスムーズに上司を別室へと連れ出し、「退職します」と伝えることができました。

上司「次の仕事のアテはあるの?」
私「内定を2つ頂いています」
上司「…その中から選ぶ感じか、社員数は何人くらいなの?」
私「2000人くらいです」
上司「大手か…どんな仕事なの」
私「(仕事内容の簡単な説明)なので、今と同じような仕事になると思います」
上司「ならないと思うよ。とにかく、引継ぎはしっかりやってね」

こんな感じの会話をした記憶があります。とにかく、引継ぎをすれば辞められそうだったのでホッとしたのを覚えています。

ちなみに、退職願を渡したら「手書きで書いてくれ」と言われてしまい、その日は受け取ってもらえませんでした。

とはいえ、とりあえず上司に話は通ったので、焦らず退職願を作り直そう…と思ったのでした。



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