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福島県郡山市にて地域おこしのお仕事をされている菅井恵美さんへのインタビュー


今回は、福島県郡山市にて地域おこしのお仕事をされている菅井恵美さんへのインタビューをさせていただきました。

菅井さんのお話を聞いていて感じたのは、キャリアを考える際の好きと経験とのバランス感覚の大切さです。

特に女性の方のキャリアのお話をうかがうと、好きか嫌いかで仕事を選んだように見えても、実際には過去の仕事で培ったスキル面も合わせて意識しているケースも少なくないと感じています。この点、菅井さんもまさにそのような観点から選ばれており、この2つのバランスの大切さを改めて認識しました。

また、新しいことを始めようにも自分一人ではハードルが高いと感じた場合に誰かと一緒に始めるという視点も、たくさんの人にとって参考になるのではないかと思いました。

以下、インタビュー記事です。

佐藤:まずは、今までどんなお仕事をされてきたのか、おうかがいしてもよろしいでしょうか?

菅井:短大卒業後、都内の保育園で栄養士として仕事をしてきました。事務仕事、業者とのやり取り、献立の組み立て、食育の指導、調理師さんと一緒に料理を作る等々、いろんなことをしなくてはいけなくてバタバタでしたが、子どもたちに食べてもらって「美味しかったよ」と言ってもらえるところにやりがいを感じていました。人と接する機会が多くてまたやりたいと思えるお仕事でした。

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佐藤:菅井さんは都内から郡山に移住されましたよね。郡山との出会いはどんなきっかけでしたか?

菅井:きっかけは、郡山出身の友人と知り合ったことです。そもそも福島県に“郡山市”という地域があること自体知りませんでした。友人に遊びに誘われて、お休みの日に遊びに行くようになったことがきっかけです。次第にいろんな人とのご縁が広がっていき、仲の良い友人が増えていきました。

佐藤:東京と郡山とを比べてみていかがですか?

菅井:郡山は、自然があるのと同時に県内の中心地で、生活もしやすい場所だなという印象です。東京にいたときはあまり気にしたことはなかったのですが、郡山に行くようになってから、東京の人混みはすごいなと感じるようになりました。その点、郡山は都会的側面と、田舎的側面のバランスがいいなとも感じています。  

佐藤:今まで住んでいた東京を客観的にみることができるようになったのですね。郡山に行かれるときお仕事はどう考えられましたか?

菅井:自分の持っている資格を活かした職に就こうと思って、最初は教員や栄養士のお仕事を探していました。ですが、東京で仕事をしながら郡山に面接を受けに行くのは大変で、足踏み状態でした。そのとき郡山の友人から、地域おこし協力隊のお仕事としてワイナリーの人材募集のお話を聞きました。
栄養士として3年勤務し新しい仕事にも関心があったこと、未経験の業務ながら食育など今までのお仕事の経験を活かせそうだと思ったこと、お酒が好きなこと(笑)などが決めてとなり、実際に応募し採用されました。

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佐藤:未経験の好きなことを仕事に選びつつ、今までのキャリアの知見を生かせることも大切にされていてバランスがいいですね。土地勘のない場所で新しいキャリアを築く際に意識にしたことは何ですか?

菅井:安心して働ける環境かどうかという点です。都内で(特に栄養士の)民間企業のお仕事を探す際は、友人知人からその職場環境の情報を得ることができるのですが、知らない地域ではそうはいかないですし、求人情報だけでは職場環境が見えてきません。その一方で、行政関係のお仕事には安心を感じました。

佐藤:求人情報だと、収入とか目に見える部分以外は確認しづらいと私も感じています。その目には見えにくい項目のうち、職場環境を大事にされたのですね。郡山に行かれて生活の変化はいかがですか?

菅井:ガラッと生活が変わりました。東京に住んでいるときは、休日は自宅にいることが多かったですが、郡山では、コロナで最初は難しかったものの、今では休日も外に出ていろんな人とお会いすることが多くなりました。仕事だから無理して出ているというよりも、いろんな人と交流するのが楽しいので出ている感じです。インドアな性格だと思っていたので、自分でもビックリです(笑)。

佐藤:いろんな人と交流する機会も増えてその生活に充実を感じているのですね。新しい自分を発見されたのだなとも感じました。コロナ禍で最初は外で人と会えない状況が続いたとありましたが、当初のオンライン中心の生活はいかがでしたか?

菅井:オンラインだからこそ、気軽に顔を合わせられるのはよかったですね。福島県はとても広いので、対面ではなかなかお会いできない方もいらっしゃいます。そのような方々ともお話できた点はよかったです。
一方で、イベントがやりにくくて大変でした。オンラインだと少人数イベントになることが多かったのですが、その分1人1人の方に地域の魅力をPRすることを意識していました。
また、オンラインでも情報発信ができないかと考え、協力隊の公式インスタグラムアカウントを作り、今ではフォロワー1,000人を突破しています。

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佐藤:様々工夫してオンライン上でも活動をされてきたのですね!オンラインで情報発信するときに意識していることは何ですか?

菅井:郡山だけでなく福島全体をPRすることです。県内全域について発信し、他の市町村の方と一緒に地域全体を盛り上げていけたらと考えていて、それが巡って郡山自体のPRにもなるように思います。

佐藤:広い視野をもってPRされているのですね。対面での活動ができるようになって変化したことは何ですか?

菅井:ワイナリーのお客さまや、私たち協力隊を応援してくれている方の顔が見えるようになったことです。ただ、マスクから表情が見えないのは難点ですね(笑)。

佐藤:様々なSNSにて地域おこしに関連した複数の仕事をされているのを拝見させていただいていますが、複数の仕事をすることに関してはいかがお考えですか?

菅井:複数の仕事をしている場合、1つの仕事がなくなっても「アウト」とはならず、複数の仕事は「保険」になると感じています。その複数のお仕事を選ぶ軸は、「自由に生きること」です。ここを大事にして、好きなことはやるようにしています。
また、後から自分がどんな仕事をしているか棚卸もするようにしていて、1つ1つの仕事が関係し合っていることなど、目には見えにくい関連性が後から見えることもあります。

佐藤:本業に加えて副業など複数の仕事をしたい方は増えていると感じています。ただ、そういう方の中には、そう思ってもなかなか行動に移せない方も少なくない気がします。そんな方が身近にいた場合、菅井さんはどうされますか?

菅井:「まずやってみよう!」と声をかけて一緒に動くようにしていますね。自分で最初の一歩を踏み出せない場合は、一緒にやってくれる人を探してみるのもいいかもしれません。

佐藤:郡山に移住するときの仕事面の変化に伴い、収入面での変化はいかがでしたか?

菅井:郡山に移住して収入は減りましたね。ただ家賃が安いですし、野菜も美味しいですし、生活の質は下がっていないことが後からわかりました。

佐藤:これからどんなことをやっていきたいですか?

菅井:地域おこし協力隊は任期3年です。任期後は、自分の仕事をつくりたいです。協力隊の任期が終わった方のその後のキャリア支援、またラジオパーソナリティもしているのですが、この活動も継続していきたいと思っています。

菅井さん出演のラジオ番組
郡山コミュニティラジオ ココラジ 79.1MHz
毎週金曜日 朝7:00~9:00 生放送
https://www.fm791.co.jp/

佐藤:地域での様々な活動や変化などを伺えて大変参考になりました。本日はありがとうございました!

菅井さんのSNS等

個人SNS
Twitter:https://twitter.com/emi___taro/
Instagram:https://www.instagram.com/emi___taro/
note:https://note.com/emi___taro

地域おこし協力隊公式SNS
Instagram:https://www.instagram.com/koriyama_chiikiokoshi/
facebook:https://m.facebook.com/koriyamachiikiokoshi/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCZP1Bt_2sJ1EEQ4RshD6z3w郡山市:https://www.city.koriyama.lg.jp/

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