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#25 最近よんだもの(4)

 毎年2回の健康診断を義務づけられているが、きょうは数年ぶりの人間ドック。スキマ時間にたくさん本を読み、充実した一日だった。

 前回のたうち回るほど胃カメラが苦しかったので、今回は安定剤(「麻酔ではない」と病院で何度も訂正された)を使ってさほど苦しまない、という病院を教えてもらい、そこで受けた。安定剤を投与してもらったら、あきれるほどラクだった。胃はとてもきれいです、とのこと。

 「かたばみ」(木内昇、角川書店)は556ページの長編だが、残りの3分の2ほどをきょう一気に読み終えた。素晴らしい作品。傑作なのは間違いないが、泣けてくるのは歳のせいもあるだろう。CSファイナルを見ながらこの文章を書いているが、野球好きにもおすすめ。

 1カ月以上、這うように読み続けていた385ページの海外の長編を、数日前にようやく読了したが、「かたばみ」は実質3日ほど。読みやすさは正義だ。この海外長編は別の機会に触れたい。

 「きれはし」(ヒコロヒー、P-VINE)は小泉今日子に勝るとも劣らない芸能人新聞書評のキレキレぶりに感銘を受け読んでみたが、とても面白かった。

 「医者が教える 究極にととのうサウナ大全」(加藤容崇、ダイヤモンド社)はバイブルといってもよい充実ぶり。

 サウナ本も健康系に類するかもしれないが、そのほか同系列2冊。

 「Testosterone式 史上最強のダイエット」(Testosterone・伊田暁人、きずな出版)

 「すごいジム・トレ」(坂詰真二、青春新書)

 単行本ではないが、「中央公論11月号」は、谷崎賞の選評読みたさに買った。そうそうたる選者が「水車小屋のネネ」を推した。「児童文学かという書きだしだったが、とんでもない。凄い小説だった」という筒井康隆の評が胸をうつ。「家族万歳、家族万能の物語でないことが、この作品の強度を深めている」とは桐野夏生の評。「かたばみ」も読んだことで、家族というものについて思いを馳せる。

 そのほか読んだマンガや雑誌は100冊以上か。読了に至っていない書籍は以下。

 「古代中国 説話と真相」(落合淳思、筑摩選書)は橋爪大三郎の書評を読んで着手。少ししか読めてないが、衝撃的な内容でかなり面白そう。読了に至らず図書館に返したあと、買うことになりそう。

 「ふつうの相談」(東畑開人、金剛出版)は臨床心理学の専門用語のハードルが高く断念。

 いよいよ「鵼の碑」(京極夏彦、講談社ノベルス)に着手しようか。いや、年内に取得できるかもしれない連休のためにとっておくか。

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