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日本人宿

もし、一人で、旅をしに辺境の国へ行ったのならば、やっぱり自分の国の言語で書かれた生の情報が欲しいし、ちょっとは友達も欲しい。

もちろんそんなのなくたって楽しめる人はいるとは思うんだけど。ビギナーには必要不可欠かもしれない。

日本人宿は、いくつかメキシコにも点在していた。
一番ベタなのはやはり「ペンションアミーゴ」だろうか。
メキシコシティにある宿だ。

ここにはいろんな日本人がいた。台湾の方や韓国の方もいた。
お母さん的な、日本語が流暢なメキシコ人のおばちゃんが一人いたけど多分あの方が責任者的な人なのだろうか。

で、長くそこに住んで生活をしている人が、細かなルールなどを教えてくれたりする。

当時は、一泊800円から1200円くらいだったな。

そこに泊まって行った人が書き残した生の旅情報が書かれたノートを読んだり、ロビーで話してる旅人の情報をもらったり。

ラテンアメリカの国々を自転車で横断しながら、日銭を弾き語りで稼いでいるという強者とも出会ったし、

仲良くなった友達もできた。
僕のベッドの隣のベッドがそいつだった。
確か話しかけたのは僕の方か。
同じ関西弁だったので、すぐに意気投合した。

彼は「旅人料理人」と名乗り、ラテンアメリカの国々の料理を学びながら旅をしていた。
確か今は沖縄にいるはず。

すごくパワフルでチャーミングで、エネルギッシュ
今でもたまに連絡を取り合う仲である。
少しの間、共に行動した。
僕が熱を出した時は冗談を飛ばしながらも、軽い看病をしてくれた。
優しいやつ。

あとは、最強の幻覚剤「アヤワスカ」を体験してきたというこれまた年の近い友達もできた。
彼はそれによって、幽体離脱を体験したらしい
幽体離脱によって空から眺める自分の姿は、そこにある木や、荒野、岩やサボテンなどの自然物となんら変わりはなかった。
的な話をしてくれた。
彼とは一緒にバスキングに出掛けて、一泊の宿代ほど稼いだ仲だ。

他にも一緒にキューバで落ち合って遊んだ友達など、
少し日本語が恋しくなったり、一人じゃ心細い時は日本人宿にいけばなんとかなるものだ。


居心地がよかったら「沈没」してしまってもいい笑

そこに留まってほぼ住んじゃうってことだけど、
当時の僕はそういう人を見てダセェなとか思ってた。
日本帰ったらいいやん と思ってた。

でもそれはそれで、別にしょうがないよね
歳取れば取るほど安定的になっていくものさね。


今回はペンションアミーゴを例にとったけど、もっと素敵な日本人宿もいっぱいメキシコにはあるらしいよ。

心強いよね。

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