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笑顔の奥

口先の言葉を信じてその奥にある感情に気づかない。むしろその方が、幸せなのだろうか。
あなた達はいつも「こう言ったからには」とか「約束したよね」とか言って、ただの口先の言葉を契約みたいに扱う。そんなことをしているから、人の一挙手一投足に頭を抱えるのだ。口約束なんて、本気にするものではない。そのときに思っていることを言っただけだから、その後の状況次第でいくらでも変化する。人の心がずっと変わらないなんて、妄信だよね。契約じゃなければどんなことでも言えるっていつになったら気づくのだろう。そして心を変えてしまったのは自分だといつになったら悟るのでしょう。

あのときは本当に、本心で言った。私は基本的に嘘をつかない。それが嘘になるためには、疑いと嫌悪が必要なのだ。言ってしまえばそれを嘘に変えるのは主にあなたです。

約束をしてくれた人が何年後も同じことを思ってくれるかどうかは、自分にかかっている。人を大切にしていれば、たいていの恩は返ってくるし幸せだって待っていてくれる。約束を破られたとか言って腹を立てているのは、一部を除いて自分がしてきたことの結果だ。なぜ自分にとって都合の悪いことをされるかって、自分が相手にとって嫌なことをしてきたからに決まっているだろう。その人にとって害のある人間になってしまったということ。だから捨てられる。呆れるなんてのはもっともっと、想像の何倍も前に起きていること。様子見をしている間にもその人を傷つけ、嫌な思いをさせたということ。何も突然に起きた不運でも不幸でも嫌がらせでもないのだ。
鈍感すぎる。目に見える表情と耳に聞こえる言葉だけを純粋に信じているから気がつかないのだ。

見えないところで起きていることに目を懲らすこともしないで、その人のことを分かったような気になっている。だから裏切られたように感じる。でも本当のところ裏切ったのはどちらだろう。
無知も無垢も罪深い。何にも知らない顔で被害者みたいな顔ができるのだから。

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