「ずるい」という言葉の威力

ずるい
・自分の利益を得たりするために、要領よく振る舞うさま。また、そういう性質であるさま。(小学館「デジタル大辞泉」)
・自分の利益のために誤魔化して立ち回るさま。(Wiktionary)
・人をだましたり、不正な方法を用いたりするなどして、自分だけが得をしようとするさま。(大修館書店「明鏡国語辞典」)
・公正でない方法を用いて成功しようとする性質。わるがしこい。(学研「現代新国語辞典 改訂新版」)
・横着だ。(学研「現代新国語辞典 改訂新版」)

2019年から2023年の間のコロナ禍で出来た「不公平感」を払拭するために「ずるい」と思われるような要素が少しでもあったら排除されています。(年齢制限つきの映画やゲーム、平日に発売/配信する音楽、配信限定の楽曲など)

その代わりに「統一された規則で勝敗を競う活動」としてスポーツの報道が多くなりました。なお、モータースポーツや競艇、オートレース、ゴルフや水泳、陸上のような道具で差をつけられる要素があるスポーツは完全に近く除外されています。他にもバスケットボールはかつてのエアマックスがあったのか、シーズンではないのか、前よりは報道されていません。野球も日本プロ野球は公式球が飛ばなくなったことが問題視されたのか報道が少なく、朝のニュースに放送されるスポーツのコーナーは海外サッカー、メジャーリーグ、バレーボール、シーズンであれば、バスケットボールが中心です。

「ずるい」という言葉は「卑怯」という言葉とも仲間でかつての第二次世界大戦の時代では飛行機技術を「卑怯者の道具だ!」とそしる意見もありました。特に日本では「天皇は陸海の統帥権を有す」という憲法の条文からアメリカが航空機技術で攻めていました。なお、飛行機など跨がる武器類は搭乗者が小柄で体重が軽ければ有利になるため、当時の日本人の体格が160あるいは150センチメートルであったことを考慮しますと、うってつけであったという意見もあります。また、戦車や潜水艦も同様で狙撃銃も小柄な方が隠れやすく相性が良かったのですが、「男らしくない」と却下されていました。

今は栄養状態も改善して食事も西洋化したので緯度の高い西洋人の体格に近づいていますが、その分「体を動かせ、狭い場所を何回も回るな」と旅行を奨励されています。今の時代に戦争が起きたとしても旅行している間に陽動作戦に引っ掛かって空けている家に空き巣に入られたりするのではないでしょうか。それこそ外出時間を狙って発電所などに入られて電源を遮断されて電力供給を遮断されて、ランサムウェアで「電力供給を回復したければ○○○万円を振り込め」と言われたりするかもしれません。

一方で旅行を行うことで「地域の経済を活性化させている」とか「地方の財政を再建することに貢献している」という意見もあるでしょう。それもコロナ禍で開いた格差を縮めていくためなのかもしれません。

これ以上は「日本人は島国にいるという時点でずるい」とか「ずるいという言葉をなくしていったらガチンコやデッドオアアライブというような世界しかなくなってしまう」という際限のない議論になってしまいますので、割愛させていただきます。

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