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狩猟採集民の絵

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秋田県の阿仁という地域の絵を「狩猟採集民の絵」として載せています。 さっと見ていってください。 6月16日〜7月15日まで、毎日朝7時更新。 ※7月15日追記 マガジンの販売は…
もしいい絵があればマガジンを購入していただけるとめちゃ嬉しいです。 お金は絵の額縁代として使用しま…
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#山

軽い投票。

自分が初めて選挙に行ったのが昨年、26歳のときだった。妻と一緒に行ったのだけど、なにをどうすればいいのかわからなすぎて、あたふたしてめっちゃ恥ずかしかったのを思い出す。紙に名前を書いて、その後どうしたらいい?紙を折ってもいいのか?ああ、あの箱に入れるっぽいな・・・、二つあるじゃん、どっち?なんかめっちゃ周りに人おるし、こわい、みられてる気がする、こわい、みないで。やめて。あーって感じだった。ほんとどうすればいいのかわかんなかったので、恥ずかしかったけれど周りにいる立会人?みた

山のものを口に入れる。

本格的にきのこ採りをしたことがない。山菜と違って、まるっきりわからないからだ。師匠と山に行き、舞茸、ナメコ、しいたけ、ブナハリタケ、さわもだし、というようなこちらではかなりメジャーなキノコを採ったことはある。でもそれは師匠が見つけて「これはね」と教えてくれたのであって、僕が見つけて僕が採ろうと思って僕がもぎって僕が袋に入れたわけではない。全部やってもらったんだった。 昨年の秋に初めてひとりで猟に行った。いつも歩いている山を銃を担いで山を歩くのはかなり違和感がある。やってもい

「いいから高い」のではなく「少ないから高い」

少し前に「人新世の「資本論」」という本を読んだ。その本の中で「経済的価値は希少性で決まる」というような一節があった。この本の本筋からは少し外れてしまっているかもしれないけど、このことばがずっと頭にある。 それまでは、「本当にいいものだから値段が高い」と僕は思い込んでいたのだけれど、この本を読んでからそうじゃないんだ、ということを知った。「いいから高い」ではなく「少ないから高い」。たしかによく考えてみると、いわゆる「一点もの」というものは高くつく。それはこの世に一点しかない、

好きなおじさん#3 イラストレーター/グラフィックデザイナー

「狩猟採集民の絵」というタイトルをつけた、勝手で、個人的な連載をし始めて15日が経った。折り返し地点でもあるし、季節の変わり目のような気分でもあるので、あるおじさんの話をしたい。僕の会社のことを自分の会社のように考えてくれるおじさんのこと。 僕の会社の名前は「合同会社HUNT」という。この絵は、僕の会社のロゴマークを描いてみた絵なんだけど、全然魅力的じゃない。本当のロゴマークはこちら。 めちゃくちゃかっこいい。そしてやさしい。山で何かをHUNTするということがすぐにわかる

ヤマドリ's エッセイ

毎日文章を書く、と決めると頭の中がそのことで埋め尽くされる。書けることがないかずっとなにかを探している。でも2000文字書けるようなテーマ、のようなものはなかなか見つからない。見つかった試しがない。だから仕事が終わって毎日のように今日はどうしようとnoteの前で座り尽くすことになる。今日はほんとうに困った。困ったし眠すぎたので、書かずに寝た。寝て起きたら4時だった。よし書こうと起き上がった。どんだけ頭の中をnoteに支配されているのだ、おれよ。笑 ヤマドリという鳥を描いた。

足跡と雪山。

狩猟採集民の絵というテーマで自分の絵をnoteにアップし続けて13日目になる。当初の予定では日にちが経つにつれて絵の季節が移ろいでいき、noteの更新と季節の変化がマッチするような、そういう編集を試みていたのだけれど、30日という思ったよりも長丁場であることと、やっている僕自身が飽き性なのも相まってだんだんと編集計画にずれが生じている。でも気持ちの変化を大事にしたり、自分がやっていることをずっと楽しみ続けることが、リアルタイムで走り続ける原動力になるとも思うので、自分の心に正

好きなおじさん#2 大工/額縁職人

今日はお休みにします、とTwitterで書いたのですが、やっぱりこれは毎日続けないといけない、と思って書きにきました。 「法事。」というタイトルのnoteの続きとして読んでいただければと思います。 法事が終わって、妻と一緒に秋田市に向かった。額縁を作ってくれている「おおしまさん」という方から「できたからいつでもとりにきていいよー」と連絡があったからだ。マルシェでどれくらい商品を置いておけるのか、飾ってもいいのか正直分からなかったので、今後販売することも考えて30個作ってくだ

河原に座る。

まっすぐ自分の絵についてなにかを語るというのは僕にはできないので、今考えていることをただ素直に文字にします。 学生とか社会人になってから好きな人に告白したことがありますか?僕はあります。なんだか最近そのことをよく思い出すなあ、と思って。 好きな人に「好きだ」と伝えるのはものすごく勇気がいりますよね。相手が自分のことをどう思っているのかめちゃくちゃ観察するし、相手も俺のこと好きかも?とか、いや俺じゃなくてあいつのことが好きなのかなあとか思ったり。告白するまでに相当時間もかかる

継続できる人、できない人。

継続するということについて、よく考える。自分は以前、ほぼ日の「今日のダーリン」という糸井さんが毎日書いている文章を、ほぼ日手帳に写経するということを約3年間続けていた。ぼくがあてもなく2000字を書けるのはそのときにガリゴリとボールペンで糸井さんの文章を書きまくっていたことに何か要因のようなものがありそうな気がする。 糸井さんの文章の上手さというよりも、あの人の考え方のようなものを少しでも身につけられたらと思って、文章を読むだけじゃなくて書くこともしはじめた。これを毎日続け

好きなおじさん#1 営林署臨時職員/ぜんまい採り

秋田県に移住してからおじさんには大きくわけて二つのおじさんがいることに気づけた。「いいおじさん」か「きもいおじさん」である。もうこれでもかというくらいくっきりはっきりと分かれる。中間は存在しない。きもいおじさんはとことん気持ちが悪いし、いいおじさんはとことんいいおじさんだ。僕の絵の額縁を作ってくれている「おおしまさん」という70歳近いおじさんがいるのだけれど、やっぱりとことんいいおじさんで、昨日Twitterで「おおしまさん」のことについて呟いたら僕の小さな界隈ではちょっと大

杉林を歩く。

絵について書くのって結構気恥ずかしいことだ。もう7日目だけれどまだ慣れない。まっすぐ絵についてなにかを書く気にはなれないので、少し寄り道しながらちょっとずつちょっとずつこの絵について触れていけたらいいなと思う。 「こうしたい、ああしたい」と割と大きなことを言う人がいる。世間的にそれはいいことのように思われている気がするけれど、僕はなんだかうーん、と思ってしまうタイプの人間だ。やりたいことがあるのなら、早くやったらいいじゃない?と思うから。だから「これしてます、あれしてます」