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軽い投票。

自分が初めて選挙に行ったのが昨年、26歳のときだった。妻と一緒に行ったのだけど、なにをどうすればいいのかわからなすぎて、あたふたしてめっちゃ恥ずかしかったのを思い出す。紙に名前を書いて、その後どうしたらいい?紙を折ってもいいのか?ああ、あの箱に入れるっぽいな・・・、二つあるじゃん、どっち?なんかめっちゃ周りに人おるし、こわい、みられてる気がする、こわい、みないで。やめて。あーって感じだった。ほんとどうすればいいのかわかんなかったので、恥ずかしかったけれど周りにいる立会人?みたいな人たちにどうしたらいいのか聞きながら、鉄の箱に入れた。内心どう思ってたのかは知らないけど、やさしく教えてくれたのでよかった。でも誰に入れたのか、その人が今どうしてるのかなんて全く覚えていない。とりあえず投票所に入ってみたという感じ。

唯一おぼえているのは「あの紙」の書きにくさ。なんなんだ「あの紙」。一文字一文字黒板を爪で引っ掻いているような感じがする。妻曰くあの紙のファンがいるらしいけど、ちょっとありえない。思い出しただけで鳥肌が立つ。
今日、期日前投票に行ってきたけれど、「あの紙」に文字を書きたくないからみんな投票しないんじゃないかって思うほど、やっぱり僕は「あの紙」が嫌いだ。なんとかしてほしい。なんとか薄い文字で頑張れーって思う人の名前と党を書いた。前の選挙よりは、個人的にかなり納得感のある投票だった。

・・・

改めてなのだけれど、僕は昨年まで投票したことがなくて、それはちょっと恥ずべきことだと感じていた。さすがにやんないといけないよね、って。

そう頭ではわかっているんだけど、どうしても「どこに入れたらいいのか」ということでめっちゃ悩んでしまう。例えば「ある政党に入れてみよう」と思ったとしても、調べているうちに、その党の良くない部分を指摘している人の意見を目にしたりする。その人の意見が合っているかどうか分からないけれど、やっぱりどうなんだろう?とまた悩む。

今となっては、全ての政党の意見に目を通して、それの真偽を確かめるなんてことは不可能だってわかるのだけど、当時はもっと真面目にやらないといけない、と思いすぎて調べきれない自分を責めたりもした。
選挙は未来に何をするのか?を語る場だ。それが本当に行われるのか?そしてそれが行われた結果、その人たちが言うように日本はよくなっていくのか?なんて、そんなこといつまで考えても分からない。

水に浮く栗

質問に答えたらあなたに合っている政党が見つかりますよ、みたいなものも最近はあるけど、そもそもその質問に答えられない。「消費税は何%にすべきだと思いますか?」という質問、そんなの0に決まってんじゃん。でもほんとに0に出来るかどうか、0にしても国が成り立つのかどうかを、本気で考えて実行してくれる人や党が知りたいわけで、それに答えてくれるようなものは僕の調べた限りではなかった。まあていうかないだろうそんなもの。

だから結局自分で調べるしかないのだけど、まずそこまで興味もないし、どうやって調べりゃいいのかわかんないし、何をもって判断すればいいのか分からない。
結局投票日まで決め切れず、「なんか何も知らないのに行ったらダメなんじゃないか」と思って行けなかった。そうやって時が過ぎて行ったのだ。

でも、これまで投票に行けなかった自分が「政治に無関心か?」と言われるとそうではないと思っている。この話、自分のことを正当化しそうで怖くて、あんまり書きたくなかったんだけど、「投票しない」というのもその人の政治との関わり方のひとつなんじゃないか?という気持ちもあるのだ。ルール的には、投票所に行かないと投票したことにはカウントされないけど、投票所に行って何も書かずに投票すれば、それは行かなかった人と同じなのだ。ってことは屁理屈のようだけれど、行かなかった人はどこにも票を入れたくなかった白紙の人たちと同じじゃないのか?もちろん投票所に行かなかった人の中でもいろいろ理由があるとは思うんだけども。

で、自分がなんで投票に行かない人から行く人になったかというと、行かないor白紙で投票するというのは、自民党に票を入れていることとほぼ同じだということに気づいたからだった。今まではさっき言ったみたいな屁理屈でなんとか自分を誤魔化してきたけど、やっぱりこのままあの人たちに政治を任せるのはなんか嫌だ、という気持ちが強かった。でも依然として「じゃあどこに入れればいいんだろう?」というのはあって、今でも最適解は分からない。

でも結局投票所に行けるようになった理由はめっちゃシンプルで「投票所に行く」ことにしたからだった。なんだかいろいろ調べたり、知ったりしてから行くのではなく、まず行く。行ってから考える。
いろんな情報が飛び交っている、それの真偽だってよく分からない。でもなんか今のままではやばい気がする。であれば行った方がいい。なにかを書こう。
今のままでよさそうなら行かなくてもいいと思う。それは自民党に入れているのと同じなのだ。だから正しい行動だ。

・・・・・

ちょっとほんと、絵もなんも関係ないことを書きまくってしまった。毎日思ったことを書いているので、必然的に選挙の話になりました。
絵は水に浮く栗の絵と木。また、明日もたのしくやってます。

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