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短歌集抄  本多裕樹による

あこがれの
女はおらず
年老いて
心わかくて
見よ清らして



顔を見て
一目でほれる
女子顔
其の美しさ
一人らしめて



みじか髪
香り高しめ
愛を知る
其のみ顔をば
みめうるわしき


人知れば
影で行う
善行は
隠し納めて
世に知らぬよう




さらばあれ
女の影を
おいかけて
知りうるかぎり
君のみかおを



残月の
夜のとばりに
うめき声
野生の躰
まぐわいもとむ


働きせず
女の人の
世に生くる
むずかしくある
おのこ知らずて

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