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格差社会の日本【学問のすすめから学ぶ教訓も添えて】

世間って狭いね!って会話で使ったことある?

緊急事態宣言が出される前、忌々しいコロナという単語もまだ浸透していなかった頃に慶應時代の友人達と飯を食べる機会があった。

高所得者たちが好みそうな中目黒という場所の割には普通の店だった。イタリアンだったので、ワインを3杯飲んだ。飲食店のメニューを見るたびに、プロテインがあればいいのに、と思う。私は健康オタクなので、月に数回しかアルコールを摂取しない。飯を食べ終わってひと段落したところで、御曹司くんに、『親がみんなと話したいから家に来ない?すぐそこだから』と言われた。庶民の私からすると、こんな発言をするだけで貴族っぽいなと思ってしまう。普通の友人にこんなことを突然言われたら、何か怪しい勧誘をされるのかと疑ってしまう。まあそれは考えすぎか。

とにかくその友人の家にお邪魔させてもらった。中目黒からほど近い立派な一戸建てだった。入るとホテルのロビーのような華やかさと香りがした。

お金持ちの家に共通しているのは物が少ないことだ。後日、お金持ちの共通点や、そこから学ぶお金持ちに近づく方法を執筆するが、ものを減らすことは最重要だ。

貴族が出てくる映画で見るような大きな食卓に着くと、これまた映画のようなワイングラスや食器のセットが置かれていて、美味しいワインとつまみで話が弾んだ。

会話の中で、ある銀行の頭取が共通の知り合いだということが発覚した際に『世間って狭いのね』と友人のお母様が言った。

みんな何の違和感もなく、同意している様子だったが、ひねくれている私は違った。世間が狭いのではなく、生きている世界が偏っているだけなのだと。特に小学校から私立に通っているような家庭は、一般的な家庭と付き合いがあまりない。普段よく時間を共に過ごす友人5人の所得の平均が、おおよそあなたの所得になる、という話を聞いたことがあるだろうか?この話にもあるように、お金持ちはお金持ちと付き合うし、庶民は庶民と仲良くなる。

結局なにが言いたいかというと、日本は階級社会だ。歴史の授業で、士農工商とかそう言った類の階級社会を学んで、今の日本はそういう社会じゃなくて良かった、と思ったかもしれない。もちろん昔ほど顕著な階級制度は存在しないが、目に見えない複雑な階級、格差が存在する。高校で斜め後ろの席だった御曹司くんは、一生遊んでいても使いきれないくらいのお金持ちでパズドラに月10万円課金していた。一方でボランティアに行った保育園には、白ご飯に原宿ドックのみという最悪のお弁当の園児がいて、将来が心配になった。物質的な豊かさだけでは判断できないが、格差は明らかだろう。

学歴社会について。学歴不要論を唱える人はレベルが低い

格差は学歴から生じる。これは事実だ。
大卒と高卒の人が働いて生涯に稼ぐ金額を比べるとどれくらい違うか知ってる?大卒が高卒より約4000万円多いらしい。高卒の方が大卒より4年も長く働いているのに。
定期的に学歴は必要か?みたいなくだらない論争が沸き起こるが、結果はもう出ている。大卒の方がコスパが良いから、歯を食いしばって大学を卒業すると良い。別に大学を卒業するのが偉いとは全く思わない。ただ単に勉強を有利にする環境を親が与えてくれて、それに対して愚直に努力しただけだから。
とにかく、中高時代の勉学はコスパが良いので頑張れと言いたい。

余談だが、学歴論争は相当レベルが低いと思う。
日本ではどこの大学を出たか、が重視されるが世界から見たら日本最高の東京大学でさえそんなに知られていない。オックスフォード大卒とかハーバード大卒からすると、あー、東京にある大学ねー程度だ。東大を卒業できる努力が出来る人はリスペクトするべきだと思う。だが日本国内でどこ大学だからすごいとか言い争っているのは井の中の蛙すぎる。どこの大学を出たか?よりも、どんなことを大学で学び、研究したのか?こんな風な議論が展開されるような世の中じゃないと、日本の教育は下降していくばかりだと思う。

庶民はどう生きて勝ち抜けば良いのか?

すこし脱線したが、私たちのような庶民はどのようにして日本の階級社会を生き抜けば良いのだろう。
日本人なら誰もが知っている、福沢諭吉の学問のすすめに以下のようなことが書かれている。

社会的地位が高いと、自然とその家も富み、下のものから見れば到底手の届かない存在に見える。しかし、そのもとを辿ると、ただその人に学問の力があるかないかによって、そうした違いができただけであり、天が生まれつき定めた違いではない。(学問のすすめから抜粋したものを現代風に解釈)

つまり、豊かな人は最初から豊かだったわけではなく、学ぶことを突き詰めたことで豊かになったということだ。知識と経験を蓄えて成り上がるチャンスが誰にでもある。階級社会に文句を垂れるのではなく、立ち向かうべく偉人が書いた書物でも読めば良い。学びに年齢は関係ない。
人間いつだって今が1番若いから、新しい世代に負けないように日々奮闘しよう。
YouTube見てないで本を読もう。(自戒の意味も込めて)

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