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【しっとり読切り小説】すこやかな二の腕

夜。深夜二時。
何故か、
目が醒めてしまった。

今日は眠りが浅いみたいだ。
隣にはミワがすうすう寝ている。
安心しきった様子だ。

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その姿を見て、なんだかほっこりする。

ミワは、一年中半袖を着て眠る。
今は、まだ暑い時期だからキャミソールだ。
なんでかと聞いたら、
「だって、腕に触れる寝具の感触が好きなんだよねえ、なんか」
と言った。

なんだそれ、
でも何となく気持ちわかるかも、と思う。
ただ、俺は寒がりだから、そうしないだけ。

ミワは暑がりなんだ。
でも、冷房は苦手。かわいいよなあ。
だから、必然的に冷房を入れずに薄着になる。

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ふふ…。
ミワのすこやかな二の腕が、息づいている。
なんだか、とても好ましい。安心する。
肩のあたりから丸みと張りのあるみずみずしい二の腕だ。
もりっと健康的なエネルギーが内にみちている。

そうか、
夏が過ぎたら、
この二の腕も来年までこんなに毎日見ることはなくなるのか。
半袖だと、少しは隠れてしまう。

少しのさみしさを感じつつ、ほのぼのと、
「ああ、やっぱりミワが好きだなあ。」
と思った。

穏やかに眠くなってきた。
眠ろう。
おやすみ。

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