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スマホ壊して、財布なくした日。

押忍。かんたです。

部活後にシャワーを浴びているとき
シャワー室内の棚から
スマホを落としました。

ちょうど5分前のこと。
いつもはスマホをポケットに入れて
棚に入れているのですが

今日はなぜだか
「落としたら怖いしな。」
と、ふと思い立ち

スマホをポケットから出して
棚にそのまま置いたんです。

今思えば
それがすべての始まりでした。

ズボンをはこうと
棚から取ろうとしたときに
手にスマホが当たり、スマホが落下。

カン!

と甲高い音を立てて
スマホは息絶えました。

絶望。まずい。
その場で左右の安全確認をし
意識を確認。

「まずい、意識がない。」

その場で胸骨圧迫を開始。
ホームボタンを押し続けては
電源ボタンで人工呼吸。

なんと、ボタンは反応したのだ。

その後も到着した救急隊員に
病室へ運ばれるも
時すでに遅し。

懸命な救命活動が
功を奏し
脈だけは打ち始めた。

しかしながら彼女が目を覚ますことはなかった。

「植物人間…?」

担当医から告げられたその言葉に
僕は耳を疑った。

「確かに心臓は動いていますが、
意識が戻るかどうかは…」

「いったんは様子見として
安静にさせましょう」

何も分からないまま
僕は部屋を出た。

スヤスヤと心穏やかに眠る君。
声をかけても目を覚ますわけがなく
気付いたら目から熱いものが溢れてきた。

「どうして僕は…あんなことを…」

その時だ。
彼女の体が振動し始めたのだ。

かすかに体を震わせ
握っていた僕の手を握り返す感触。

確かに彼女は着信していた。

そのかすかな震えは
彼女の中で苦しむ彼女本体が
僕に残すメッセージのような。

気がした。

必死に耳を当てる。
かすかだが確かに彼女は
着信していた。

そして僕は君に誓った。

機種変しよう。と。



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