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マラソンとその他スポーツの突然死の確率:生きるか死ぬか、それが問題だ

走る者には二つのタイプがいる。「自己ベスト更新型」と「生きてゴールしたい型」だ。どちらも汗と涙の結晶だが、その過程でついに意識を失うかもしれないリスクを忘れてはならない。マラソンで突然死する確率?気になるなら、まずはソファとポテチとコーラを置いてほしい。もちろん、リモコンはリーチできるところに置いておこう。なぜなら、我々の敵は過去の自分ではなく、ソファだからだ。

さて、マラソンでの突然死の確率は、およそ5万人に1人程度と言われている。これが高いか低いかは、受け取り方次第だ。確率論に疎い人間にとっては、電車に乗って隣の乗客が突然ダンスを始める確率と同じくらい現実感がないだろう。だが、ランナーにとっては「前日に唐揚げ食べたのが原因か…?」と考える程度には身近な恐怖だ。

比べてみよう。他のスポーツとマラソンの突然死リスク。例えば、サッカーでは1万人に1人程度。サッカーは、ただ走るだけではない。ボールを追いかけて、転んで、スライディングして、時には相手選手に蹴られて鼻血が出ることもある。つまり、サッカーは突然死よりも「日常的な怪我」の方がリアルだ。

一方、野球では突然死の確率は約10万人に1人。守備位置で突っ立っている時間が長いので、突然死というよりも突然寝落ちの方が心配だ。ホームランボールが飛んできてビビり死ぬ可能性もあるが、それはまた別の話。

ゴルフに至っては、突然死よりも急な天気の変化で雷に打たれる方が危険だと言われる。それでもラフに突っ込んだゴルファーが「心臓が止まりそうだ」と叫ぶのは、主にスコアのせいだ。

そして、問題のマラソン。マラソンは、距離だけでなく、その過程で遭遇する苦しみが計り知れない。35キロ地点で足が重くなり、呼吸が苦しくなり、周囲のランナーたちがまるでゾンビの群れのように見えてくる。その瞬間、あなたの最大のライバルは、過去の自分でもなく、隣のランナーでもなく、自分の心臓だ。

しかし、このリスクの中でも、なぜ多くの人がマラソンを選ぶのか?それは単純だ。「完走」の二文字が、突然死のリスクを超える魅力を持つからだ。ポテチとソファに勝てた瞬間、マラソンのスタートラインはすでに超えている。そしてゴールすることで、他の何かにも勝てた気がするのだ。

そう、ランナーにとっての「突然死の確率」とは、単なる数字ではない。これは生きている証明、挑戦の証だ。だからこそ、我々は走るのだ。例えそれが、いつか心臓が反乱を起こす確率だとしても。

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