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中欧旅行記⑧:クラクフ・ヴェリチカ

2004年に中欧4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら
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うだうだ起きたあと、ヴァヴェル城に向かう。ヴァヴェル城はクラクフで一番の観光名所で、さらに日曜日の今日は入場制限があるため、午前中に行くのがベストだそうだ。
城の脇を流れるヴィスワ川がきらきら輝いている。このヴィスワ川の向こう岸が「シンドラーのリスト」のシンドラー工場があった場所だ。

ガイドに従い宝物やら王室のプライベートルームを見学。世界史をちゃんと履修していればもっと楽しめたのだろうが、クラクフなんて街の存在すら知らなかったのだから仕方がない。「歩き方」を見ながら勉強勉強。

城を出てからアイスクリームを食べる。今回は、日本でいうところのソフトクリーム。コーンの上に美しさのかけらもなくとぐろを巻いたソフトクリームは、相変わらずドブリー(ウマー)。 昼食のホットドッグは、ソーセージがイマイチだった。やはり本場はドイツか。わたあめは日本と同じ味。

午後は、昨夜のピエトルに薦められたヴェリチカの岩塩採掘場へ。あとで知ったが、ユネスコ世界遺産だ。ヴェリチカまではローカル線で30分ほど。これまで長距離列車しか乗っていなかったので、ローカル線の車両の少なさとボロさに衝撃を受ける。極めつけは電車のトイレ。パンドラの箱のふたを開けると、底に見えるは…線路。なんてワイルド、ポーランド国鉄侮るなかれ。

ヴェリチカ採掘場はツアーしかないので、それに従う。ポーランド語の解説はさっぱりだが、景観は十分楽しめた。雰囲気は「ラピュタ」でパズーたちがポムじいさんと会った坑道である。この採掘場、場内に教会やらコンサートホールやら、さらにはバスケットボールコートもあった。ここは栄えた場所で、大勢の作業員が暮らしていたことを偲ばせる。

採掘場を出たのが18時過ぎ。のんびりと駅に向かうと、なんと既にクラクフ行きの電車は終了している。どんだけ早い終電なのか。帰りの手段を何も考えていなかった。どうしよう。

英語の通じない売店のおばちゃんに聞くと、おもむろに道路を指さす。指をさした先には「Krakow」と書いたバンが…あれー…走り去っていくー…。え、いまの最終バス?

クラクフまでヒッチハイクかよ。。と呆然とする東洋人に、親切なおっちゃんが別のバスの時刻と乗り場を教えてくれた。ありがとう、おっちゃん。ぼくも日本に帰ったら外国人に親切にするよ。無事バス停に着き、ガンガン飛ばすバンに揺られて、19時過ぎにほうほうの体でクラクフ駅前着。疲れた。



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