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#02 横浜市が都市デザインに取り組み始めてから50年経ったらしい。

皆さんは「横浜」って聞くとどのようなイメージを持ちますか?特にみなとみらい付近はとても綺麗で観光しやすい印象があります。それもそのはず。1971年に都市デザイン室が横浜市に設置されました。それ以来、都市デザインの先駆者として景観に着目したまちづくりをリードし続けてきたのです。2005年に土木学会デザイン賞特別賞として横浜市の一連の取り組みが評価されました。都市全体が評価されたことは極めて異例なことです。

今回は改めて横浜を訪ねてみて、都市デザインの面白さを探してみたいと思います。

1. 点と点を繋ぐ歩道

みなとみらい周辺にはみなとみらい21や中華街、赤レンガ倉庫など様々な観光地があります。
特に印象的なのは駅から観光地へのつながりです。みなとみらいに近いJR桜木町駅を降りて、東口へ。交差点を渡るとすぐ汽車道が見えてきます。
汽車道は1911年に開業した臨海鉄道の一部を遊歩道として整備されたもの。途中にある3つのトラス橋は当時のものを利用しています。北側(進行方向左側)にはみなとみらい21や観覧車が見えてきます。

さらに進むと赤レンガ倉庫が遠くに見えてきます。このように最寄り駅から赤レンガ倉庫へ自然にたどり着くことができます。

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▲ 桜木町から赤レンガ倉庫に向かって歩くのがおすすめ! ▲
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▲ A. 歩道の地面にある線路がアクセント♪ ▲
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▲ B. みなとみらいの街並みを眺める ▲

『歴史的価値を残しつつ、駅から観光地を結ぶ遊歩道の役割をしっかり果たす!』
横浜市の都市デザインに対する考え方が垣間見えたような気がします。

2. 地下にも繋がる道

点と点を結ぶという意識は地上だけではなく、地下にも表れていました。
2004年に開業したみなとみらい線。横浜駅と元町・中華街駅を約6~8分で結ぶとても短い路線です。今回はみなとみらい駅から地上に上がってみましょう。南側にある改札を出て、Queen’s Squareという建物に入ってみると赤い大きなエスカレータが見えてきます。ここから地上に上がっていくのですが後ろを振り返ってみると、なんとみなとみらい線のホームがはっきり見えるではありませんか。

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▲ 地上から地下鉄のホームが丸見え! ▲

逆に言えば、地下4階にあるホームから地上の様子を伺う事ができます。なんとも斬新なデザイン。
みなとみらい線というアトラクションに乗ってきた!』
そんな気分になるかもしれませんね。
地下と地上に仕切りを入れないという大胆な発想に大変驚きました。

3. まとめ

みなとみらいという街のイメージの良さは、景観に対する意識の強さから現れているのかもしれません。ぜひ、横浜市へ訪れる機会があったらお気に入りの場所、さがしてみてくださいね~


4. 横浜の都市デザインに興味持たれた方へ

横浜都市デザインビジョン
横浜市のデザインに対する基本的な考え方が書かれています。絵なども付いていて読みやすいです。

横浜市景観ビジョン
横浜市の実例を知りたい方はこちらから。特に「身近な景観づくりのヒント集」は具体的にまちづくりのヒント等が書かれていて、とても参考になりました。

みなとみらい21は災害に強い街である
みなとみらいは、液状化・浸水対策のために土地のかさ上げや地盤改良を行っております。
『(みなとみらい地区に建つ)住宅やオフィスの浸水被害はない』というのは言い過ぎだと思いますが、高台に避難できない状況では選択肢の一つになりそうです。

5. お知らせ

今回はKEITA IMAMURAさんと一緒に横浜を見て歩きました。ここに感謝申し上げます。
KEITA IMAMURAさんも横浜について書かれていますのでぜひ読み比べてみてください!

6.編集後記

何度訪れても、新たな発見がある街っていいなぁ。


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