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月記(2024.07)

7月のはなし。

〔写真:Panasonic LUMIX DC-G9 & LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH.〕




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葬式用プレイリストを生成してくれてもいいのにな、と思った。これだけ音楽配信サービスが普及して、日々の音楽配信データが記録されているのなら、そのユーザーが葬式で流したい曲ぐらい分析できるだろう。

永遠の眠りにつくときの音楽なのだから、睡眠にまつわるものがいいだろう。どうやらユーザーはいつも寝るときに睡眠導入ASMR作品を再生していたらしい。睡眠時間は人生の33%前後を占める。それだけの時間の入り口を共に過ごした音源なら、きっとユーザーも喜ぶだろう。

棺の耳元にはスピーカーが置かれ、左右交互に耳かきの音が流れ続けている。僕はその棺を見下ろしながら、「左右同時のやつも良いぞ」と呟く。辿り着きたくない未来の話。




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夢でARuFaさんが「クワガタにむかついちゃって眠れなくなってんですよ」とキレていた。




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toeの新譜を聴いた。素晴らしかった。

今作はレコード、カセット、CDの各種形態でリリースされた。今回はなんとなくカセットテープを購入してみた。この頃のいわゆるフィジカルというやつには、ダウンロードコードなるものが付属していることが多い。いまだ頻繁にCDを購入している身には新鮮な感覚だった。ぎこちなくQRコードを読み取る。ダウンロードされた音源は圧縮音源だった。そんな都合のいい話で音楽業界まわってるわけねぇよなと、己の傲慢さを恥じた。価値を感じるものには対価を払おう。




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これまでで影響を受けたゲームを挙げてけ、と言われて必ず候補にはいるタイトルがある。「メタルギア・ソリッド3」だ。

最高の10分間は何度でも繰り返せる。繰り返すたび、その時々、時勢、感情、執念、もろもろを巻き込んだ最高が積み重なっていく。分厚い本ほど表紙は豪華になるもの、そういうものだろう。




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日本の音楽家・原昌和は、「バチェラーで泣けます?」という問いを投げかけた。その問いを避け続けてきた人生だったが、そろそろ向かい合うのもよいかもしれない。

(該当の問いは5:10~)

僕は「バチェロレッテ シーズン3」を見て泣いた。有識者の方は存じているかもしれないが、この「シーズン3」はいろいろと賛否があるシーズンだ。シリーズ初見の僕でもその理由はわからなくはない。僕が流した涙の意味を知るためにも、まだこの問いに挑む余地はある。




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ラーメン屋でオシャレなジャズ調のBGMが流れていると思ったら、Official髭男dism「Pretender」のジャズアレンジだった。これが都会のBGMか。ラーメン屋で麺の味以外の対象に唸るのはマナー違反だろうか。






●今月あたらしく知った音楽




●今月なつかしんだ音楽