日景 久人 / HIKAGE Hisato

アイコンは自己との対話の様子です。 毎月末に「月記」を書きます。 写真は基本的に自分で撮影したものです。 [Instagram]https://www.instagram.com/hikage_hisato/

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月記(2022.07)

7月のはなし。ぜんぶライブのはなし。 §. 上旬_WWW Xに纏わる言葉 2022年7月9日。「ロン毛の風を感じたね」と、青木ロビンさんが言った。その言葉に乗って、フロアにもロン毛の風がそよいだ気がした。 downyのライブには、人間がいて、人間がいた。無数の人間が、僕を何度でも人間にしてくれる。僕は贅沢したがりなので、色んな時計を持っている。せっかくなら、時計には時を刻ませてやりたい。メンテナンスのためのツールは、ロン毛の風がふいてくる方へいけば見つかるかもしれない。

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    • 旅人と教室と蛇と

      ゼロ年代の、とある住宅街の、とある公立校にいた頃の記憶。 中学生の頃、『キノの旅』というライトノベルを読んでいた。主人公の10代半ばの少女・キノ、相棒の喋る二輪車・エルメスのコンビが、様々な国を旅してまわる物語だ。キノたちが訪れる「国」は、それぞれが異なる制度や価値観で動いている。文明レベル、倫理観、なにもかもが「国」ごとに変わる。国際的に統制をとるような大きな組織はこの世界には(おそらく)存在しない。旅の目的は明確に描かれていない。キノは「国」ごとでの最大滞在期間を原則3

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      • 月記(2022.06)

        6月のはなし。 §. 上旬_キレる 6月1日の日記に、『久しぶりにTwitterがつまらない』と書いてあった。久しぶり、とは。Twitterは鏡だ。つまるところ、自分がつまらなかっただけだ。TwitterはTwitterでしかないので、そういうときは「つまらなくなりにくい」ほうへ自分を持っていくとマシになりやすい。 音を出すのは楽しい。こればかりは、理屈云々は抜きの話だ。 計らずも6月9日、ロックの日の投稿だった。ちなみにロックの日の日記を見返してみると、某子育てエッ

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        • 月記(2022.05)

          5月のはなし。 §. 上旬_ライブハウスの匂い ギターひとつを背負って上京する。そんな夢の残り香を知っている。嗅覚というのは記憶に強く作用するらしい。この頃、その残り香を思い出そうとする。順番が逆な気がする。くるりの『東京』も、きのこ帝国の『東京』も、きっと香りを伝えてくれる音楽なのだと想像する。僕は残り香しか知らない。東京駅のホームで深呼吸をするのが好きだ。ホコリの匂いの向こうに、あの残り香があるのかもしれない。 いろいろと便利になったが、技術的に香りを再現するのは、

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          • クロスノエシス『circle』を聴く話[20220526_0]

            これからはじまるのは、2022年5月26日の夜、クロスノエシスの1stフルアルバム『circle』に収録されていた、『とある大文字の希望』についての感想文である。 『circle』というアルバムについては、すでに2本の感想文を書いたことがある。5,184文字のものと、16,574文字のものがある。20日もかけてこれだけの文字をひねり出しながら、漠然と『とある大文字の希望』とか『宝物』とかしか書けていなかった、『SEED』について、やっと、不十分ながら、書き加える。 「隠し

            • 月記(2022.04)

              4月のはなし。 §. 『アイドライゼーション・ポイント』感想(未完) 横浜市民ギャラリーあざみ野にて開催された、「アイドル」をテーマに開催された美術展『アイドライゼーション・ポイント』に滑り込んだ。すごかった。会期末の土曜日に訪問したのだが、あまりの情報量と面白さにあてられてしまい、つい翌日も立ち寄ってしまった。 開催概要については前掲したツイートから一連のスレッドを参照頂きたい。「美術展」とひとくちにいってもその参加者・作品スタイルは多岐にわたっている。いわゆる「美術

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              • クロスノエシス『circle』を聴く話[20220411_outside]

                はじめにこれからはじまるのは、2022年4月11日の夜、クロスノエシスの1stフルアルバム『circle』を手に入れ、それをはじめて聴くまでの感想文である。 いくつか断りを入れておきたい。ひとつは、この文のなかには『circle』に登場する曲のうち、ほんの一部だけしか登場しないということである。ディスクレビューのような性質の文ではないということは、あらかじめお伝えしておく。 そしてもうひとつ。この文のなかで、僕は『circle』を聴かない。『circle』という作品の中身に

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                • クロスノエシス『circle』を聴く話[20220411_inside]

                  はじめに これからはじまるのは、2022年4月11日の夜、クロスノエシスの1stフルアルバム『circle』をはじめて聴いたときの感想文である。 いくつか断りを入れておきたい。まずひとつは、これは丁寧に組み立てた「レビュー」とは性格が異なるということだ。公開までそれなりの時間をかけてしまったが、この文はできる限り当時の「体験」を再現するつもりで書いている。限られた時間内の限られた体験について、そのメモをもとに作られた「感想文」だ。読みやすく構成したり、精緻に理論を組み立て

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                  • 月記(2022.03)

                    3月のはなし。 そろそろ3月も「師走」と名乗っていいんじゃないだろうか?社会は12月よりも必死に走っているようにみえる。走る技術も大事だが、休む技術も同じくらい大事かもしれないし、どちらも学校ではあんまり教えてくれない。 3月(および隣接する前後の日)は好きな人たちの誕生日が多数重なっている。うっかりしたり、わかってるのにできなかったり。それでも色んな人のことが頭に浮かぶというのは、ある意味では幸せ者ということなのかもしれない。 そんなわけで、今月はすこし趣向を変えて、

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                    • 月記(2022.02)

                      2月のはなし。 §. なんかおもしろそうなので美術館に行った 某日、木場という町に行った。そういえば先月は新木場の話をしたが、今月は木場で橋を渡り、東京都現代美術館を訪れた。お目当てはクリスチャン・マークレーの展覧会だ。 月初に開催されたトークイベント『南波一海のヒアヒア』において、この展覧会の内容がちょこっと話題にあがっていた。ゲストの内山結愛さんの音楽レビュー活動に関する話の流れで、マークレーの「無数の音楽レビューテキストをコラージュした」作品に触れていた。まさしく

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                      • 月記(2022.01)

                        1月のはなし。 §.新木場に愛を埋めて 30日、東京・新木場。ひとつのライブハウスが歴史の幕を下ろした。USEN STUDIO COAST、通称・新木場スタジオコースト。2002年のオープンから、国内外問わず様々なミュージシャンたちに愛された。 新木場という町は、なんだか不思議な町だ。駅前にドンとオフィスビルがそびえたっているかと思えば、広い道路を挟んだ対岸には広い駐車スペースを備えた倉庫のような建物たち、そしてその上にだだっ広い空が広がっている。スタジオコーストを目指し

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                        • 「月記」を一年書いた

                          月にひとつ、その月のことを書き、公開する。「月記」なるものをはじめて、一年が経った。毎月末、12本の月記をしたためた。手探りで形式も定まらないままではあったが、とにかく「一年書いた」という事実が、僕の2021年に刻まれた。これは刻まれる必要なんてなかった事実だ。あってもなくてもいい。世界にとっても、僕にとっても。でも、いざ刻まれてみるとなんだろう、いやに気分がよいのだ。2021年を出来事ベースで振り返れば、安直にいい年だった、とは言い切れない。でも不思議なことに、わりと僕は「

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                          • 月記(2021.12)

                            12月のはなし。 § 内山結愛さんのソロライブを見た。そのなかで披露されたRAYの「Fading Lights」の冒頭に、「結ばれなくとも これは愛だよ」という歌詞がある。「結愛」という名前をつけられた人が、これを歌う。そんな出来過ぎた話があるかよ、と言いたくなってしまうが、これがまあ実際偶然に生まれてしまったというのだから、おもしろい。 たしか「結愛」という名前には、人を愛し、愛され、結ばれ、結ぶような人間であれ、という想いが込められていると、いつかの生誕ライブでお母

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                            • 20211220_思考_クロスノエシスについて.txt

                              2021年12月21日、クロスノエシスの4thワンマンライブ「 blank 」が開催される。 クロスノエシスは2019年5月にデビューしたアイドルグループである。 活動開始からおよそ2年半。感染症の流行による逆風に屈することなく活動を続け、4枚のCDをリリースし、ついに4回目のワンマンライブを開催する運びとなった。新宿MARZ、SHIBUYA O-WEST(現Spotify O-WEST)、恵比寿LIQUID ROOMを経て、Spotify O-EASTを舞台にクロスノエ

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                              • 月記(2021.11)

                                慣れたい「諦め」と、慣れたくない「諦め」がある。 気づけば、何人もの先輩たちの背中を見てきた。広い世界ではないかもしれないが、そこには色んな人がいる。 照らされる光の数だけ、影もまた伸びる。もしも世界が光で満たされたとしたら、そのときの僕は、影によって形を保っている風船みたいなものなのかもしれない。光と影の境界で揺れ動く感覚、それを掴めたときに、やっと自覚できるものがある。そんなイメージで、しばらくを生きている。 ・今月の音楽

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                                • 月記(2021.10)

                                  10月のはなし。 § クロスノエシスのニューシングル「awake」が発売された。 リードトラックの「awake」。1stミニアルバム「construction」以降の特徴でもある、ひとつのリフを曲の核として反復するスタイルを突き詰めつつ、そのソリッドな反復との対比で、メロディラインと歌声の気持ちよさが浮かび上がってくる。ダンスについても興味深い点があった。サビ頭、メンバーはステージ端に縦一列に並び、歌い出すとともに横に展開していく、僕が知る限りではかなり珍しく思える振付

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