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「弱いから逃げる」ではなく「合わないから離れる」だった話

僕が20代の頃の話だ。

ある集りに参加していた。

そこは完全に「勝ち負け」が基準で人が動いている組織だった。

優勝劣敗が、価値基準になっている集団。

ある男性がその組織を抜けることになった。

その男性は、ディベートや論破などを好む、好戦的なその集団とは合わなかったのだろう。

男性が抜けることになると、そこの組織の人達は口々に「あいつは逃げた」「負け犬だ」「弱い奴がやめていった」と一斉に罵り始めた。

しかし、彼はその組織を抜けて別の組織に行った途端、瞬く間に成果を出し始めた。

その事実がわかった途端、口汚く罵っていた人達は、非常にバツの悪そうな顔をしていた。

その組織は、僕も居心地が悪く、仲良くなりたいと思う人がひとりもいなかったので、すぐに抜けた。

なぜなら何でも勝ち負けのみで判断され、自己愛の強い人ばかりが集まり、誰も他者に関心を寄せない人の集まりだったからだ。

いない人の悪口をいって盛り上がることが常態化していたし、そこのトップも他者の批判に明け暮れる他責人間だった。

勝ち負けを基準にしていた人は、組織から離れた男性を「弱者」「逃避するダサい奴」と決めつけていた。

しかしそれは一方的な見方に過ぎなく、ほどなくして「合わないから離れた」「楽しくないから離れた」だけだったと証明されてしまった。

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