印刷、インターネット事業を展開するラクスル株式会社の財務諸表(第14期第3四半期)を見てみる

「ラクスル、通期の純利益予想を上方修正 9億円から17億円に」という記事が目についたので、今回はラクスル株式会社をEDINETで調べてみることにした。

・四半期連結貸借対照表,バランスシート/BS

まずは「貸借対照表,バランスシート/BS」。大きな数字と気になるものに着目する。資産の部から。まず現金及び預金(流動資産)で前連結会計年度(2022年7月31日)が、136億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年4月30日)は、139億円と増加している。次に受取手形及び売掛金(流動資産)で前連結会計年度(2022年7月31日)が、49億300万円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年4月30日)は、48億1300万円と減少している。次に機械装置及び運搬具(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2022年7月31日)が、2億4100万円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年4月30日)は、1億8300万円と減少している。印刷をするのには印刷するための機械がいる。次にのれん(無形固定資産)で前連結会計年度(2022年7月31日)が、47億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年4月30日)は、43億円と減少している。印刷業がメインではあるがのれんの額が大きい。次に関係会社株式(投資その他の資産)で前連結会計年度(2022年7月31日)が、14億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年4月30日)は、20億円と増加している。

次に負債の部。買掛金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、32億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、30億円と増加している。次に1年内返済予定の長期借入金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、16億9500万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、16億9500万円と変化してないようだ。次に未払金及び未払費用(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、12億3900万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、10億300万円と減少している。次に長期借入金(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、64億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、50億円と減少している。次に転換社債型新株予約権付社債(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、50億2300万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、50億1500万円と減少している。純資産の部で利益剰余金。前連結会計年度(2023年3月31日)が、1億6500万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、16億3600万円と増加しているので、当第1四半期連結会計期間は稼いでいる。当第1四半期連結会計期間の負債合計(180億円)と純資産合計(108億円)のバランスを見ると、負債合計が上回っている。長期借入金(固定負債)は前連結会計年度よりも減っている。

四半期連結損益計算書

次に損益計算書(PL)。まずは売上高は、前第3四半期連結累計期間 (自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)が、244億円だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2022年8月1日 至 2023年4月30日)は、301億円と増加している。次に売上原価は、前第3四半期連結累計期間 (自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)が、174億円だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2022年8月1日 至 2023年4月30日)は、210億円と増加している。次に営業利益は、前第3四半期連結累計期間 (自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)が、1億4900万円だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2022年8月1日 至 2023年4月30日)は、14億5700万円と増加しているので、当第3四半期連結累計期の営業の調子は良かったようだ。次に四半期純利益は、前第3四半期連結累計期間 (自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)が、3億3700万円だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2022年8月1日 至 2023年4月30日)は、14億2500万円と増加する結果となっている。次に子会社株式売却益(特別利益)は、前第3四半期連結累計期間 (自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)が、未発生だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2022年8月1日 至 2023年4月30日)は、15億円と発生する結果となっているのが気になった。最後に報告書を見ると印刷業界において、デジタルメディアの拡大とともに従来型の紙媒体の需要が減少傾向にあるが一方で、印刷EC業界は潜在需要があり成長していると記載されているのが興味深い。次にラクスルではテレビCM等の広告宣伝投資を集中的に行っているようで、その結果として新規顧客の獲得が進みリピート購入数も堅調に推移しているようだ。これは、ラクスルのグループがテレビCMを小ロットかつ低価格で販売できる体制と、ITを用いた効果分析を行っている影響だと推測される。

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