文房具製造会社である三菱鉛筆株式会社の財務諸表(第149期第3四半期)を見てみる

「三菱鉛筆が最高益、23年最終46%増 海外でサインペン増」という記事が目についたので、今回は三菱鉛筆株式会社をEDINETで調べてみることにした。

四半期連結貸借対照表,バランスシート/BS

まずは「四半期連結貸借対照表,バランスシート/BS」。大きな数字と気になるものに着目する。資産の部から。まず現金及び預金(流動資産)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、480億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、545億円と増加している。次に棚卸資産(流動資産)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、203億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、221億円と増加している。次に受取手形及び売掛金(流動資産)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、163億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、142億円と減少している。次にその他(流動資産)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、19億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、23億円と増加している。次に建物及び構築物(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、144億8100万円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、141億7700万円と減少している。次にその他(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、94億9800万円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、94億5600万円と減少している。無形固定資産で前連結会計年度(2022年12月31日)が、12億2400万円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、11億4300万円と減少している。投資有価証券(投資その他の資産)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、164億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、210億円と増加している。その他(投資その他の資産)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、40億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、43億円と増加している。

次に負債の部。支払手形及び買掛金(流動負債)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、80億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、85億円と増加している。次にその他(流動負債)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、59億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、55億円と減少している。次に短期借入金(流動負債)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、15億1600万円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、16億2400万円と増加している。次に未払法人税等(流動負債)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、12億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、15億円と増加している。次に賞与引当金(流動負債)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、6億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、12億円と増加している。次に退職給付に係る負債(固定負債)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、33億1200万円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、32億9100万円と減少している。次に長期借入金(固定負債)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、25億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、20億円と減少している。次にその他(固定負債)で前連結会計年度(2022年12月31日)が、24億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、38億円と増加している。そして純資産の部で利益剰余金。前連結会計年度(2022年12月31日)が、918億円だったのに対し、当第3四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、960億円と増加しているので稼いでいる。当第3四半期連結会計期間の負債合計(277億円)と純資産合計(1138億円)のバランスをみると、純資産合計が上回る。

四半期連結損益計算書

次に損益計算書(PL)。まずは売上高は前第3四半期連結累計期間 (自 2022年1月1日 至 2022年9月30日)が501億円だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2023年1月1日 至 2023年9月30日)は531億円と増加している。次に売上原価は前第3四半期連結累計期間 (自 2022年1月1日 至 2022年9月30日)が255億円だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2023年1月1日 至 2023年9月30日)は259億円と増加している。次に販売費及び一般管理費は前第3四半期連結累計期間 (自 2022年1月1日 至 2022年9月30日)が180億円だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2023年1月1日 至 2023年9月30日)は190億円と増加している。次に営業利益は前第3四半期連結累計期間 (自 2022年1月1日 至 2022年9月30日)が64億円だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2023年1月1日 至 2023年9月30日)は80億円と増加しているので、当第3四半期連結累計期間は稼いでいる。次に四半期純利益は前第3四半期連結累計期間 (自 2022年1月1日 至 2022年9月30日)が52億円だったのに対し当第3四半期連結累計期間 (自 2023年1月1日 至 2023年9月30日)は64億円と増加する結果となっている。

次に為替差益(営業外収益)が発生していたので、過去の報告書を遡って為替差損(営業外費用)とあわせて調べてみることにした。2019年1月1日から2023年9月30日までをトータルすると為替差益の額が大きい。最後に当社グループを取り巻く外部環境は、デジタル化やペーパーレス化の進展といった影響から、国内外問わず、事務用品としての筆記具需要は依然として厳しい状況が続く。一方、国内市場では、人口減少と少子高齢化という構造的問題を抱えつつも機能性にとどまらない付加価値のある商品へのニーズの高まりに加え、訪日外国人の増加に伴うインバウンド需要の回復やイベント等の開催によるノベルティ需要の増加といった明るい兆しも見える。海外市場に目を転じると、北米・欧州を中心に筆記具におけるアート&クラフト需要がボーダレスに拡大。セグメント別の業績では筆記具及び筆記具周辺商品事業は、欧州を中心に海外市場での販売が堅調に推移。国内市場での個人需要の緩やかな回復、また為替による押し上げ効果により、外部顧客への売上高は前年同期と比べて増加。粘着テープ事業、手工芸品事業といったその他の事業は、事業を取り巻く市場環境は依然として厳しく、外部顧客への売上高は前年同期と比べて減少。と書かれている。日本ではデジタル化やペーパーレス化の進展という厳しい状況下ではありつつも、輸出に取り組んでいる模様。


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