私さえいなくなれば
自分の存在が他者に迷惑をかけている、と思うことがある。
きっかけは中学時代のいじめ。
いじめ…というほど陰湿なものではなかったかもしれないけど、私のガラスのハートを打ち砕くには十分な出来事であった。
それは遠足のバスの席決め。
くじ引きで席を決めていくのだが、私の隣の席を引いた子が、
「うわー最悪!まじキツイわ」
と女子グループの中で騒いでいた。
確かに私はクラスのカーストで最下層の、地味で目立たない生徒。
今までその子とはそんなに話したことはないが、暴言を吐かれたこともない。
私から見たら、ただの接点のないクラスメイト。
そんな関係性の子に、そこまで嫌われていたのかと思うとショックで仕方なかった。
そして直接的な迷惑をかけなくても、【存在自体が迷惑】ということもあるのだと知った。
それ以降は人間関係で不穏な空気を感じたら、【自分が去る】という方法で問題を解決するようになった。
少し前に会社を退職したのだけど(たった3ヶ月で)、それも「私は迷惑な存在だから、いなくなった方がいい」と思ったことが決断の大きな理由だった。
職場の人間関係はとても良好…だと思っていたのだが、偶然こんな陰口を聞いてしまった。
「くりこさんに○○を教えたんだけど、全然理解してなくてさー。ヤバくない?こないだも××でさー」
「じゃあくりこさんには△△をやらせよっか」
非HSPの人なら、そこまで重い言葉として受け取らないかもしれない。
でも私にとっては、表面上のやさしくフレンドリーな印象とはあまりにもギャップが大きすぎて、一気に人間不信になってしまった。
それと同時に「迷惑な存在である自分は消えるべきだ」と強く思い、退職を決意した。
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