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スクリーンショットをめぐる世代間断絶

今の若い人達(この言い方がすでにオッサンですが)は、スマホでのやり取りでスクリーンショットを多用する、ということを聞いたことがあります。

先日こんなニュースを読みました。

若者はリンクもスクロールも嫌――記事の体裁が新鮮すぎる「BuzzFeed Kawaii」に聞く、ミレニアル世代のネットメディアへの接し方
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/interview/1178571.html

読んでみて、年取ったオッサンにはなかなか共感しづらい部分がありますが、読む人に合わせた形で提供するのは一つの解決策だと理解は出来ます。

スクリーンショットもリンクやスクロールせずに情報を一発で共有できる、というメリットがあるから利用されているのだと思います。

一方、私のようなオッサンは誰かに何かの情報を伝えるとき、共有したいときには、リンクを送ったり、あるいはリンク先の文章をコピーして転記することの方が多いです。画面をキャプチャして画像を送る、ということは今までしたことがあるのかどうかも怪しいくらいです。

なんで若者とオッサンでスクリーンショットに対する認識がこんなに異なるのかと考えましたが、スマホネイティブ世代とパソコンネイティブ世代の断絶はあるのかなあと思います。

パソコンネイティブ世代としては、共有する情報を伝達するときに使用するデバイスはマウスとキーボードでしたので、パソコンだろうとスマホだろうと、リンクやテキストをコピーして送信します。

一方、スマホネイティブ世代にとっては、自分が見た物をそのままキャプチャして、SNSで宛先を指定してスマホ内の画像を選択するだけで共有出来ます。いちいちリンクやテキストをコピーするのは面倒でしょう。

この辺は接してきたメディアの違いによるのでどっちがいいかなんて言うつもりはありませんが、手っ取り早く共有出来るのはそれだけ情報を自分で咀嚼する時間が無い、ということでもあります。

つまり、自分が目にした情報をそのまま他人にパスしてしまいますので、デマや嘘も簡単に共有してしまいます。もちろん、パソコンネイティブ世代でも起こりうることですが、いちいちリンクをコピーしてテキストを貼って書き込んで、という作業をしているうちに我に返ることもありますし、リンクのURLを見て変だな、と気付くこともあります。スクリーンショットの共有だとそういった「ワンクッション」がありませんので、その点はちょっと怖い気がします。

単なる友達同士の共有だけで完結するのならまだマシですが、それがSNS上でどんどん拡散されてデマや嘘が広がっていくと、拡散のピラミッドの上の方にいる人間にもそれなりに責任を追及されるリスクも出てきます。

スクリーンショットはただの画像ですので、その画像そのものが悪意を持って修正、捏造されていた場合、嘘を嘘と気付くことが難しいです。

最近の画像処理ソフトは非常に高性能ですので、フォントの違いなどで気付くのは、スマホの小さな画面ではまず無理でしょう。

個人的には、こういったこともデジタルリテラシー、セキュリティとして何らかの形で教育や指導がされるべきかと思います。

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