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読んだ本(2023年7月)


君の膵臓をたべたい / 住野よる

先に映像(実写映画)の方を見ていた作品。書籍は正直読みにくい。下手な小細工せずに普通に書けば良いのに、と思う。ただし終盤の桜良の遺書の部分あたりからは、彼女の気持ちがストレートに飛び込んでくるパワーがある。作品の出来が前後半でちぐはぐ。
書籍を読んで映画の浜辺美波はキャスティング違うだろと思った。
読んだのがジュニア文庫なのは職場近くの市立図書館の分館の蔵書がたまたまそうだったから。(中央図書館には単行本がある)

織田信長 不器用すぎた天下人 / 金子拓

信長といえば裏切り者を絶対許さず、あやしい部下は斬り捨てているような印象があるが、案外不器用かつ人の立場を慮っておらず、自分の鈍さから裏切りを発生させているというお話。しかも裏切り者も結構許している。最近の歴史研究では自分が子供のころ通説として言われていたことが色々変わってきている中で、信長に関する情報も新しくなってきている。

遅読家のための読書術 / 印南敦史

読書系のブログで紹介されていて図書館にあったので借りてきた。速読のための技術を解説する本かと思ったら、読み飛ばし術を解説する本であてがはずれた(確認せずに借りただけだが)。しかし一つの本だけずっと読み続けるのは良くない(白飯だけずっと食べないのと一緒、という比喩で)というのは役にたった。なかなか読み進められない本があったら「これ読まないと」という気持ちで他のは読まずに一冊に集中しようとして苦しい思いをしていたが、その方針は辞めようと思った。

流浪の月 / 凪良ゆう

とりあえず読書習慣が復活してから読んだ本の中での一番の小説をあげろと言われたらコレ。「キミスイ」と違いこちらは映画のキャスティングに納得。更紗の役は広瀬すずで正解だろう。
導入のところがちょっとだるいが、更紗と文が出会ったところあたりからは面白く、ぐいぐい引き込まれるのでだるさは吹き飛んだ。最後まで読んでみれば初めのだるさも無駄にはならずうまく回収されている。
図書館の棚でたまたま見つけて、考えてなかったタイミングで読み始めたがこの本のパワーでどんどん読めた。本の神様がこれを読めと呼んだんだろう。

師匠はつらいよ / 杉本昌隆

藤井聡太竜王名人(2023年7月現在)の師匠杉本八段が書いたエッセイ。週刊誌連載の単行本化。先崎九段と杉本八段の対談が掲載されているが「羽生さんが七冠とったんだから、藤井くんも七冠とれると思うけど」って当然のような言い方をしていたのが印象的。棋士の先生達の感覚としてはそんな感じなんだろうか。市立図書館リクエスト四冊目。

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