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合気道を始めた理由

僕は怠け者だ。

デフォルトがそうなのだからしょうがない。

人生で一番好きな場所は「家の中」だ。

外は日差しが強いし、虫もいるし、わざわざ着替えるのも面倒だ。

妻が「ディズニーランドに行きたい!」と言い出したら間違いなく戦慄する。

(妻もインドア派なので、可能性としては限りなく小さいことが救いだ。)

家で何をしているかというと、本を読んでいる。

そして、本にはいろいろなことが書いてある。

そこでよく見かけるのは、「運動は体にいい」ということ。

あたり前のことすぎて、言われなくても百も承知だが、科学的なエビデンスをつけて説明されると説得力を増す。

極め付けは「運動すると頭が良くなる」というもの。

ずばりなタイトルだが『脳を鍛えるには運動しかない!』という本も、『スマホ脳』で一躍有名になった著者による最新作『最強脳』でも主張は同じで、運動だけが「頭をよくする」というもの。

本に影響を受けて何かを始めることが多いが、運動もその一つに加わった。

ただ問題だったのだが僕が「怠け者」ということだ。

ランニングや筋トレは続かない。

何もないと家でゴロゴロしている人間なので、体を動かすことを続けるには、ゲームをクリアしていくような、何か達成感を味わえるものでもないといけないと思った。

そこで選んだのが「合気道」で、その理由は「達成感があって続けられる」「日本発の武道で袴が履ける」「高齢になっても続けられる」の3点だ。

達成感があって続けられる

達成感というと、バスケットボールや野球といった集団スポーツの試合で優勝することも含まれるが、チームプレーが好きではないのと、優勝が簡単じゃないので、達成感が味わえないと思い、チームスポーツは選択肢から外した。

カヌーのような一人で取り組むスポーツも達成感というと大会ということになり、これも優勝が簡単ではないので外した。

スポーツ以外に体を動かすものといえば、武道だ。

その中でも合気道は試合がないので、優勝を目指して競争をしなくてもいい。

達成感という点でいうと、昇級・昇段が存在するので、一つ一つクリアしていく達成感がある。

日本発で袴が履ける

将来は海外に移住したいと考えているので、「日本発のもの」を学びたいと思った。

「日本発のもの」を学ぶメリットとして、現在日本にいるというだけで、学びやすい環境にいるということだ。

当たり前だが、日本にある合気道の道場の数と、合気道をやっている人の数は他の国よりも多い。

2つ目のメリットとして、海外に行った時に人に教えることができることだ。

そもそも友人やネットワーク作りは、先方がこちらに興味を持たないとなりたたないので、こちらが何かオファーできるものを持っていることが大切だ。

日本発のものを身につけているだけで、話のきっかけになるし、教えることもできる。

また年のせいか、和服や道着がかっこいいと思ってきた。

そのなかでも特に袴がかっこいいと思い、「袴が履ける」ということで合気道を選んだ。

高齢になっても続けられる

合気道の良さは「死ぬ直前までできる」ことだろう。

合気道は対戦がないので怪我をしにくいのと、そもそも力を使わない武道だ。

力や競い合いではなく、呼吸や気、理合い、調和を重視している。

これも何かの本で読んだのだが、「若いうちからゴルフを始めろ」というアドバイスがあった。

その理由は、若くに何かを始めていれば、年老いた時にもある程度のものになっているので、年老いてからも楽しめるというもの。

この意見に深く納得し、「若い時には若い時にしかできないもの」よりも、「若い時から老人になってもできるもの」を学ぶ重要性に目覚めた。

何かの達人になるには「1万時間」が必要という「1万時間の法則」が存在するが、何十年という長い時間をかければ、ぼくのような怠け者でも達人の道が開けている。

人生100年時代といわれるが、長く続けるだけで得になる。

終わりに

「達成感がある」「日本発で袴が履ける」「高齢になっても続けられる」の3つの理由で合気道を始めた。

「弓道」や「剣道」も考えたが、「弓道」は運動という感じではないし、「剣道」は競技性が高く、高齢になっても続けられるか心配で、防具を揃え維持するのも大変だと思い、続かないだろうと判断した。

先日、合気道の昇段試験を受けたのだが、級から段への移行は大きなステップだ。

一級から初段になると、黒帯をつけ、袴を履くことができるようになる。

試験は無事に合格したので、また一つ達成感を味わった。

なおかつ合気道を始めた理由でもあった「袴を履く」ことも叶った。

今後も淡々と合気道を続けていきたい。

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