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鬱かもと自覚したきっかけ

ここ1、2ヶ月で信じられないほど「落ちて」いる。

原因は色々ある。

もともとは能力もない努力もできないポンコツ社会人の私が、3年目の半ばにして人に指示を出す立場になったことがきっかけだと思う。

パート社員の多い店舗で、3年目からは異動して変わった上司、1年上の先輩、そして私の3名だけが正社員という状況だった。正社員ではないが、1人とても仕事のできる有期社員がいたこともあり、ストレスはありつつも割と楽しく仕事ができていたと思う。

3年目の途中から変化が起きた。先輩が産休に入ったのだ。大好きな先輩だったし、不安はあったものの休みを取ることになんの不満もなかった。

しかし、現実的に仕事は倍近く増えた。手が回らずに残業する日が多くなった。それよりもきつかったのが、なにかわからないことがあるとき気軽に聞ける人がいなくなったという事だ。

有期社員と正社員では研修内容や仕事内容が異なり、いくら有能な有期さんであっても、聞くことができない。全て上司に聞かなければいけない状況になってしまったのだ。

ところで上司がどんな人かというと、50代くらいの女性上司で、バイタリティがあり色んなことに挑戦させてくれるが、気分の上下が激しい人だった。

何かミスをしても、叱るよりは注意をするような感じなので、パワハラという感じではなかった。だが、気分の上下がとてもわかりやすく表に出ていたので、機嫌の悪い日には話しかけづらく感じていた。

また上司は自分から仕事を増やしていくタイプということもあり、他の店舗の上司と比べてかなり忙しそうな様子だったため、一週間のうち4日しか会えないということもザラだった。

そして3年目にして職場の中で2番目に指揮権を持つ立場になってしまったことが、自分にとってかなりのストレスになってしまっていた。

そんな中、優秀だった有期職員さんの雇用期限が切れてしまった。社のやり方として、更新ではなく再度試験を受けなければいけないため、一度は辞める形を取らなければいけないのだ。しかも、受かったとして同じ店舗に配属されるとは限らない。

わからないことがあっても聞くことはできないが、仕事のサポートをしてくれたり、自分の能力的にできないような仕事までこなしてくれていた人だったので、その人が抜けた穴は大きかった。

また同い年だということもあり、愚痴を言い合ったりとギリギリな自分の精神的支柱にもなっていたと思う。

そして彼女の代わりに来たのは、正直なぜ採用されたのか疑問に思うような60代の男性だった。

悪い人ではないのだが、とにかく機械が使えず、期待していた事務仕事が全くと言っていいほどできなかった。

最初の数ヶ月は頑張って教えていたのだが、本当に電源ボタンの位置がわからない、充電ができない、わからないことの調べかたもわからないような状況だったので、正直そこに時間をかける人的余裕は全くなかったため早々にその人に事務仕事を頼むことは諦めた。

ならば来客対応を、と思ったのだが、これも難航した。会話が苦手なのか、来客があっても挨拶をしない。ある程度出入りする人と知り合ってくると、話せる人としか話さず、その人だけに対応するような始末。

おそらくやる事がないだろうに、何をしたら良いのかを聞かない。見かねてこちらから仕事をふると取り掛かるのだが、メモを取らないので間違える。

父親と同じような年齢の人に、メモをとってくださいと注意をしなければいけないのは辛かった。

そんなこんなで4年目を迎え、もうどうにもこなせない仕事量と弱音を吐けない状況からストレスが蓄積した結果、体調に変化が起き始めた。

朝起きると吐き気がした。お腹が空いているのでご飯を食べると、また吐き気がしてくる。出勤中もふいに襲う吐き気。吐く辛さを考えて、どうにか堪えて毎朝出勤していた。

勤務中、相変わらず上司の機嫌は悪い。髪は寝癖がついたままで、大きなため息をついたり、イライラしている様子が真横から見てとれる。
(おそらく上司も病んでいたんだろう)

そうした上司の様子を見ると、胃が痛み、動悸がしてきた。夏場は夏バテと吐き気が合わさり、食欲がなくなって7kg痩せた。(今は過食で戻ったけど)

一度、軽い限界がきた。コロナ禍であまり外にも行けない状況というのも影響していたと思う。
出勤前に涙が止まらず、嗚咽しながらシャワーを浴びた。

また実家に帰った時、転職についてつい口にしてしまい、母から「このコロナ禍で」と反対されたのだが、急に気持ちが昂った私は、衝動的に泣きながら実家を飛び出して家に帰った。

さすがに私の行動を心配に感じた両親が、数日後に家を訪ねて「きっと今のあんたは鬱っぽくなってる。気晴らしが必要だから、姉のところに遊びに行きなさい」と助言してくれた。

そこで一度は回復したのだと思う。

だが産休中だった先輩は育休後に退職してしまい、そのタイミングで上司が事故で怪我をして3ヶ月休職することになった。そしてこの3ヶ月は年内で1番忙しい繁忙期だった。

さすがにこれはマズイ状態だということで、上の人たちが動いてくれて、代理の上司が他店舗から来ることになった。また、もう辞めるという同期が応援できてくれることになった。

ここから第二波が始まった。

代理上司はそこそこ立場のある人で、昔の人、という感じの男性だった。初対面の時に、一人暮らしをしているという話になった際「本当は男と住んでるんじゃないの?」と冗談めかして聞かれた。

その後特にセクハラをされるようなことはなかったが、時代錯誤なやり方にストレスを感じることも多かった。また、休職中の上司とメールでやり取りをするのだが、代理上司と指示が異なる事があり、板挟みになって苦しんだ。

また勝手な言い分だが、同期の存在も自分を苦しめた。同期は自分の何倍も仕事ができて、また職場に馴染むのも早かった。集団に馴染むのに時間がかかり、仕事の要領も悪い自分の無能さを同期と比べて、劣等感でたまらなくなる毎日を過ごした。

また、頼れる存在が身近に現れたため、今まで弱音を吐けない状況であることでギリギリ堪えていたものが決壊したのだと思う。

そうした結果、また体調に変化が現れた。

まず、たまにしか起きないようになっていた吐き気が毎日起きるようになった。

次に意欲がなくなった。
今まで、忙しいと逆に燃えて意欲が上がっていたのだが、今はどんな状況でも何だかぼんやりとしか考えられず、仕事のスピードも遅くなっているように感じた。

私生活でも同じだった。食材を毎日買って帰るが、週末に少し作れたら良い方。作っても、今までのような時間をかけて作る料理は作れなくなっていた。

他にはイライラしやすくなって大声を出してしまう事が増えた、過食、仕事や未来のことを考えると不安になる、急に嗚咽するほど涙が出てくる、スーパー以外に出かけるのが億劫になる、などの変化が出てきた。

それでも、自分が鬱かもとは考えていなかった。考え出したのは、会社でおこなっているストレスチェックの結果がすこぶる悪く、「医師の面談が必要です」という文言があるのを見てからだ。

ああ、そうなんだな、と思った。

それから急に自分のしんどさ、体調や行動の変化を自覚し出した。
もう病院に行こう、そう決意した。

世の中の鬱の人の話を聞くと、自分程度で病院に行っていいのか、仕事ができない自分を正当化したいだけではないか、と考えてしまうし、辛さに波があって、これを書いている時は割と安定しているので、なんか違うんじゃないかと悩んでいる。

でもとりあえず、とりあえず相談だけはしようと思う。まあ、もしこれが自分の甘えだとしたらもうどうしょうもないなとは思うけど。

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