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香川本鷹の話

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島旅農園「ほとり」の看板、香川本鷹。フォロワーさんたちのご感想や自分の記事をマガジンとしてまとめていきます。
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#移住

「芽が出る、って信じたり」

農家も、学者も、ボディビルダ―も「信じる」ことが大切と言っていた。 文字通り、芽が出ない少し前の話になるが、かれこれ一週間が経っても文字通り、唐辛子の芽が出ないという場面に陥っていた。 私も唐辛子の種まきは2年目になる。そのため、種をまいた段階から、頭では1週間以上の時間を要するかもしれないと理解してはいた。それでも、一週間もすれば、「まだ出てこないものか」と焦ってみたり、種たちを急かしたくもなってくる。なんならもはや新しい種をまき直さなければならないかもとすら思い始めて

種まき、そして発芽【今年も香川本鷹の栽培が始まりました】

遡ること20日ほど前、今年も島の唐辛子・香川本鷹の種をまきました。 これから1月頭くらいまで、ともに生活していきます。 400年以上の歴史を誇る香川県の伝統野菜です。 さて、まずは苗床を構えるところから。 苗床とは苗を作るために作る畝のことを指します。そのため、苗作りが終わると解体し、栽培用の畝へと戻します。 写真は、鍬で土を上げ、表面をレーキや竹の棒で表面をならしている様子です。 さてこちらが唐辛子の種。この一粒が大きくなって、無数の実をつけるとはにわかには信じがたい

「未完」と「完成」は表裏一体?【島の画家さんに絵を依頼しました③】

島(香川県丸亀市讃岐広島)に住む画家の斉藤茉莉さん(以下、茉莉さん)曰く、 らしい。年末にお願いしていた唐辛子・香川本鷹の絵が完成したということで、「絵っていつから絵になるの?」という質問にも答えてくださいました。今回はこの問いに関する茉莉さんの解答を紹介します。 「未完」の幅改めて、「絵っていつから絵になるの?」と問われると、紙に色が着いた瞬間から絵になっているということらしい。ただ なるほど。美術館の完成した絵しか見ることのない私にとっては、未完の絵を見たのは中学校

絵っていつから絵になるの?【島の画家さんに依頼しました②】

先日投稿したこの記事。 斉藤茉莉さんという画家さんに唐辛子・香川本鷹の絵の作成を依頼しています。(茉莉さんは、私と同じく香川県丸亀市さぬき広島に移住してきた方) 続々と茉莉さんから途中経過が送られてきております。 塗り始めと言っても、 こんな事前作業があるらしい。続いて絵の具。 生まれてこの方、粉末の絵の具なんて見たことも使ったこともない筆者。 さてさて、もうすぐ完成とのことですが、完成という文字を前にするとふとした疑問が湧いてくるのです。 「絵って、いつから(

日本画家と唐辛子・香川本鷹【島の画家さんに依頼しました①】

そもそも日本画ってなんだ?? とある方にご相談に伺った昨年12月。ちなみに唐辛子というのは、私のメイン作物である香川本鷹という島の伝統野菜です。 さて、とある方と申すのは、私と同じく香川県丸亀市さぬき広島に暮らす画家のお姉さま。こちらの島に移住して日々創作活動を行ってらっしゃる方です。 斉藤茉莉さん(以下、茉莉さん) 何度か茉莉さんの個展に足を運ばせてもらったりしているうちに、前々から「商品パッケージとかHPの絵描いてくれないかなぁ」と思っていたわけです。 さて、1

実はこの頃こんなことをしてます~鎌一本で香川本鷹を定植~

雑草の力を借りながらうまくやっていけたらなと。 ーーー 梅雨入りが早かった割に、なかなか雨の降らない今日この頃。 宿の準備も相まって、畑の作業がなかなか進まない。 定植 さてさて定植とは何ぞやとはいう話ですが、ざっくりいうと育てていた苗を植え替える作業です。 小さい苗の間は水やり等の負担軽減のため、ごく狭い範囲でお世話をします。これが私のように苗床と呼ばれるものだったり、ポリポットだったりは農家さんによるわけですが。 香川本鷹の苗床。あらかわいい。 というわけで、

離島の唐辛子・香川本鷹の種まき

農業には「苗半作」という言葉があるそうで *  先日3月31日、今夏の収穫に向けて香川本鷹の種をまきました。昨年は試験栽培でしたが、今年からは本格的な出荷・販売を目標としています。 予定作付面積は350~400㎡。最終的な作付株数としては、おおよそ150~180株となる予定です。 さてさて、まずは残していた大きな実から種を取ります。 島の師匠曰く、大きな実の種からは、やはり大きな実ができやすいそうです。 次にハサミで切開。 ぎっしり。 ざっと数えたら一つの実から約

よもぎのジェノベーゼ風パスタ

農業を始めたおかげで、ずいぶんと雑草に詳しくなりました。私の畑は一部の雑草を残したり、刈った雑草を積み重ねたりと雑草となるべく共生したいと思いながらし野菜づくりをしています。 さて、よもぎは言わずと知れた食べられる雑草です。ただよもぎは作物によっては相性が悪かったり、根から増えていく宿根性によって畑を制圧しようとします。 というわけで、多くの場合は見かけたら取り除くわけです。ただ現在の季節は春。新芽はきっと柔らかくて美味しいのではないか。 畑作業のあと、夜な夜なよもぎを

唐辛子・香川本鷹の作付計画を皆様にも見てもらいたい件

香川県の島々に400年も前から存在していたと伝えられる「香川本鷹」と春を迎える話です。 いかんせん私も作付計画を立てるのは生まれて初めてなので、どうぞお気軽に読んでやってください。 各地のやり方今回、作付計画を練るにあたり私には2つの参考対象があります。 ①三豊市の唐辛子農家の実績 ②島の師匠ご夫妻の経験(島在住歴85年) ②ももちろんとても有益な情報なのですが、本格栽培されていたのは幾分20年前の話だそうで、、、そしてもちろんデータ化されていないので、ちょっとイメー

かがわほんたかサンタさん作りませんか?~離島の唐辛子でクリスマス~

私、からちゃんこと唐崎翔太、25歳。 香川県丸亀市の離島「さぬき広島」で香川本鷹という島原産の唐辛子を育てております。 そんな私がこの冬、おうちに飾ってほしいのがあります かがわほんたかサンタさん です! 材料かがわほんたか ×1 綿 適量(白くて、くしゃくしゃしてたらなんでもいいです。隣の家のおじいさんから白髪をもらってきてください) かがわほんたかの種 ×1(唐辛子の中に入っているのでご心配なく) 黒い小さな粒 ×2 (今回、私はコーヒーの出がらしを使いました。黒

食べるインテリアを通して伝えたいこと

このご時世だから、せっかくのクリスマス・年末年始を愛らしい唐辛子を見ながら楽しく過ごしてほしいなと思っています。 ただ、<食べるインテリア>には私なりのメッセージもあります。 前回の投稿は少しポップな感じでしたが、ちょっと真面目なメッセージを読んでもらえたらうれしいです。 ①野菜は葉も枝も含めて野菜インテリアとしての販売では、実だけを摘み取るのではなく、葉も枝もついた状態で皆様のもとにお送りします。これには 「野菜は葉や枝も含めて野菜なんだ」 と気づきを伝えたいとい

noteで交わる北海道と香川の離島 〜アスパラの種をもらいました〜

ネットのバーチャルな繋がりも実際のつながりを生み出せる 北の国から種をもらう先日、北国・北海道からアスパラの種が届きました。 種苗屋さんではなく、noteのフォロワーさんから。 北海道は大学院時代を過ごした思い出の地です。 どこか縁を感じてお願いし、種をお譲りいただくことになりました。 アスパラの実は赤いほどなくして、一通の封筒が。 中には赤い実、そしてすでに種採り済みのアスパラの種も。 私も見よう見まねでアスパラの種採りに挑戦してみます。 北国でこうして種採りをな