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心地よく生きる #2

「心地よく生きるとは」を本立が考えたことをまとめていきます


ある会社で役員をしているBさんが私に言った。

「最近部下との関わり方が分からなくて・・・。

 すぐにやめてしまう新人も多いし、

 やめるとなった人に限って実は『パワハラがあった!』と大騒ぎをする。

 〇〇ハラスメントと言えるようになったのはいいのだけれども、

 なんでもかんでも自分が気に入らないからと言って、そう言われてしまう
 とこちらとしても普通の話や挨拶でさえ、
 部下とできなくなってしまうよ。

 だから、変な噂を立てられるのも怖いから、

 部下には極力、挨拶せずに帰るように今はしているんだ。」と

世間の風潮としては、今は特に”言ったもの勝ち”という認識が益々強くなってきている。

そして、SNSの発展によって炎上するリスクがいたるところに出てきている。

確かに、助けを必要としている人が声を挙げれるようになったのはとても
いい社会だと思うし、「これおかしいのでは?」「ありえないよね?」と
思うのであれば声を挙げるべきとも思う。

しかしながら、

そのタイミングやポイントがズレていないだろうか?

ぜひ一度立ち止まって考えて見てほしい。


そもそも、「解決するために行動できたのだろうか?」、

「その問題も含めてコミュニケーションを取ろうと周りにできていただろうか?」。


もし、それがあればかなりの問題が消えるのではないかと私は思う。

上手くコミュニケーションができていないのに、

やっている方は、「相手が不快だと思っていない」「普通のこと」と
認識しているという状態で

急に受け手が人事に駆け込んで「〇〇ハラスメントを受けました!」と叫ぶのは、

どうなんだろうか・・・


私はそんなことが起きてしまう前に、

お互いがコミュニケーションを図り、最低限「こういう人間だよ」と

知れる機会をもってほしいと思う。



そうでなければ、このBさんのように
「これをやって、なんて部下から言われるか分からないから」と、
遠ざけてしまう上司が増えてきてしまい、

人間関係が上手く構築できずに仕事が滞りやすくなってしまうのではないかと思う。

さらに言うなら、本当に助けを求めて声を挙げようとしている人達に
適切な対応が遅れてしまう可能性がある。

また、コミュニケーションが上司と部下の間でできていれば、
「見ていてもらえる」
「きちんとフィードバックをくれる」
「意見が出せる」と
部下も士気が上がり、上司の方からも状況把握がしやすく
仕事がやりやすい環境づくりができるようになる。

意見が言えて、きちんと評価されるようになれば、
Bさんが言っていたような新入社員が簡単に辞めてしまうということに
はならないだろう。


「周りから評価をされる」ことが現代社会において、
大切なことだと執着をする人があまりにも多いような気がしている。

恋人に評価されない、
家族から無関心だ、
上司は適切な評価をしてくれない、と。

他人への評価を気にするようになり、
悪い方に転がりそうであれば本当に見なければいけないところを
Bさんのように人目を避けるようになり見えなくなってしまう。


では、どうすれば良いかということになるが、

評価されてしまうと他人への評価を恐れるのではなく、

自分から他者へ働きかけて行くことを心がける

これが大事である。


具体的に私がBさんへ提案した。

「部下の方々へねぎらう意味を込めて、

 お菓子を贈ることによって表現してみてはどうか」 と。


ただでさえ、コロナ化で心が離れていき、
殺伐としている状況で少しの優しさがどれほど染みることか、
私たちは知らされてきている。

連日コロナの感染者数と逼迫した状況をニュースで伝えるのと同時に、
何気ない日常の中で思いついた人の「優しさ」が心を打ったと、
多くのニュース番組で届けられていることに気づいているだろうか。


お菓子といっても地方の営業所をまわる際にわざわざお土産を買え、
と言っているのではない。
キットカットやアルフォート、ばかうけなど
袋に入った普通にスーパーで買えるお菓子でいいと私は思う。


普段あまり接することのない倉庫で作業をしてくれている部下や
パートの人達、日々の在庫管理を調整している事務員、
必死に外を駆け回ってお客さんの対応をしている営業へ
一人一人に感謝を伝えることは難しいが、

ねぎらいの気持ちとともに、お菓子を渡せば
「上の人から気にかけてもらえている」
「少しは見ててくれているのか」と気持ちが嬉しくなる。


いくらテレビ会議で部下に感謝をたくさん述べたところで
すべては伝わらないから、
分かりやすい行動で感謝を伝えることができるのではないかと。

特に女性はコミュニケーションをとる為に、
お菓子をデスクに忍ばせているのを私が会社員時代よく見ていた。

今でも何かしてもらったときに「ありがとう」のしるしに飴を渡して、
感謝の言葉とともに伝えると嬉しそうな顔をされて
こちらまでほろりと心がほぐれる。


後は単純に物をもらうことは嬉しいことだから、
それを上の立場の人が率先してやってみたら、
いい空気ができるのではないか。

休日の部活の顧問の先生のような気持ちで部下をねぎらう気持ちを
表せばいいと思う。

ちなみに、Bさんはその提案を聞いて

「それならできそうだ!」と嬉しそうに何を買おうかと思案していた。


最後に私はBさんに、

「毎回やるのはしんどいでしょうから、
 『今回は試験的にやってみるよ』ってスタンスで
 一歩踏み出せばいいんですよ」
とアドバイスだけ添えておいた。


そう、一歩踏み出すのは勇気がいるが、
やってみたら思わぬ世界が開けている。

絶対今後これをやらなければ、というわけではない。

すべてはやってみて改善してやるの繰り返しだから。


やったことでワクワクする、楽しかった経験や感動を
自分なりにやりやすい方法で見つけるために、
ぜひ自ら他者へ働きかけてほしい。

このお話もあなたの背中を押すことができたら嬉しい。

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