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Episode 287 二人三脚を始めます。

「自他の区別があいまい」というASDの特徴は、言葉では分かっていました。
でもそれが一体どんなものなのか具体的に分からず長い時間が過ぎていき、漸くそれのヒントにたどり着いた…これは昨日のブログで書いた話
でも、気が付いて、それだけではダメなのです。
それを何としてもパートナーに伝えなければなりません。

文章に書くほど言葉が上手くない私は言葉に詰まりながら、それでも何とかフィルターに掛かって自分の意見に染められて書き換えられたあなたの意見を、あなたの意見と思い込んでいたことを伝えたのです。
あなたの意見を汲んでいるのに「違う」と言われてしまう根本的な原因を発見した、イライラの原因を作る「根」を理解できた…と。

でも、私が受けた衝撃ほど、パートナーはこのことについて反応しなかったのです。
それは私が肩透かしを食らったと思うほど、パートナーの反応は意外なほどそっけなかったのです。

あなたが思っているほど私はあなたの性格が嫌いではありません。
ASDであるかないかは関係がない、あなたはそういう人、それだけ。
今さらあなたの性格が変わるなんて思っていないし、変わった欲しいなんて期待もしていない。
あなたが良いところはいっぱいあって、好き…でも、嫌いな部分はガッカリするくらいイヤ。

パートナーが私に対して求めたものは極めてシンプルで、一言で言えば「キレないで」だけ。
この部分が、パートナーと私の認識は違うものだったのです。

今回の事例で言えば、私はキレているという認識がない一方で、パートナーは私をキレていると見ていたワケです。
私はパートナーの意見を汲んだつもりの私の意見を「違う」と否定され、それは何故だと問うただけだったのに対して、パートナーは話しが堂々巡りに突入するのを回避するために話題を終おうとしたわけです。
私はそれを強制終了と見て、イライラを募らせる…あなたの意見を汲んでいるハズなのに、なんで「違う」で終うの?

パートナーからしたら、イライラした時点で私はもう「キレている」という評価です。
「また自分の意見が通らないって、ちから業に出ようとしている」…ということです。
直接の暴力はないにしても、無口になって態度が荒れる。
そのイライラの雰囲気をまき散らすこと自体が「キレている」そのものである…と。
私の方から見れは、それは「違う」といわれて納得できない気持ちを封印するための手段だったワケです。
この時点ですでに認識に差が出ている…。

パートナーからの話は、私がASDの診断後に探してきた、このブログに書き込んできたイロイロなんかどうでもよくて、イライラして荒れるのだけを何とかしてください…という一点のみ。
あなたの言う意見はあなたの意見としてキチンと聞きますよ。
でも、それが違うと思えば違うとハッキリ言いますよ。
それに対してイライラしたりするのはやめてくださいね。

そうは言ってもこの大発見を上手く理解して行動できれば、きっとイライラは解消されるハズ。

どうやら、私はふたつの課題を考える必要があるみたい。
ひとつ目は、この大発見をきちんと理解して、自分だけの世界に落ちないように相手を意識すること。
ふたつ目は、「違う」を指摘されて発生する感情をコントロールすること。

ひとつ目はASDに特性の理解という長期的な視点が必要だし、ふたつ目は瞬間的なイラつきを押さえる短期的な対症療法…いわゆる「アンガーマネジメント」になるのかな。

昨日はそんな話をパートナーとして、ひと先ず仲直りできたのでしょうか…。
家族と平和に仲良く過ごすために、私が理解しなければならないことはまだまだいっぱいあるのだと思います。
今まで見てこなかったイロイロ…上手く穴に逃げてくれたことで、すれ違う生活を送ることで組み合わなかった部分を埋めていく必要があるのでしょう。

23年間の結婚生活…時間だけ見れば「長い」ですが、内側でキッチリ「二人三脚」…は、かなり短いのでしょう。
いまやっと、二人三脚を始めようとして、スタートラインに立ったところなのかもしれません。

旧ブログ アーカイブ 2019/6/28

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