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Episode 408 入力特性は変わりません。
ASDにもイロイロなタイプの人がいる…という話をすると、アスペルガー症候群の「孤立型」「積極奇異型」「受動型」みたいなタイプ分けを想像する人が多いのかもしれませんが、私はどうもこの区分けに馴染めないのです。
実際に私は「ASDの中でも、いわゆるアスペルガー症候群である」と診断されたワケですが、未だに私自身がどの型なのか不明…というか、どれも持っていて「これひとつ」に納まらないのが本当のところだと思います。
その辺りの事情については以前のブログ記事を読み返していただくとして、最近ネットで話題の認知特性テストを興味本位でやってみたワケですよ。
きっと私のASD特性に繋がる面白い結果が出るに違いない!
まめ(@mo_zahrada)さんがやっていた認知特性テスト、面白そうなのでやってみた。
— Ho+(HOTAS) (@HOTAS10001) February 16, 2020
ハッキリ言って、モロだなぁ。
バリバリの視覚優位、聴覚過敏/鈍麻。
動画で思考するタイプ…これだけ耳が弱いのも納得しながらも凹む…ねぇ。 pic.twitter.com/FQlb1rLeWh
結果を見て感じるのは…
「うは!モロだよ…。」というのが正直なところ。
「三次元映像」の強さと「聴覚&音」の弱さは度々このブログで登場する話題ですが、ここまで顕著な結果になるとは…。
過敏/鈍麻がもたらす「言葉の聞き取り能力の弱さ」については、会話という日常生活に支障が出ることが多いので、定型の方にもその存在を理解していただきやすい項目です。
その一方で三次元映像の強さがもたらす世界については、なかなか理解していただきにくい話です。
以前このブログでお話ししたこととしては、「地図を広げれば景色が見える」とか、「時刻表で旅ができる」とか、「この先に起きるであろう仕事の難易度がみえてしまう」とか。
三次元映像とは、単純に「活動写真」という意味合いではないと私は思っています。
それは「画面上で動きがある=時間軸がセットされる」ということ。
動画の再生とは、「縦・横・奥行」という空間認知に、再生時間という違う指標がセットになっているということ。
このことはネットで「認知特性・三次元映像」と入力して検索すればザクザクとヒットする内容なのですが、どうしても「映像」という言葉によって時間軸の存在が薄く見られがちなのです。
ところが…本当はこの時間軸こそが三次元映像タイプの肝なのです。
例えばですよ…。
時計を見ます…午後2時ちょうど。
目の前の仕事の山を見ます…それを片付けるのに必要な時間を割り出します。
3時間後、午後5時の定時終了時の状況を予測します…あぁ、残業1時間確定。
ここまでの判断に掛かる時間は、ものの10秒です。
ひとり仕事なら、ほぼ外しません。
前に、渋谷のスクランブル交差点を渡る時は前方から来る30人くらい人た地の速度と方向を見て動きを予想して歩いていると言ったらやたら驚く人がいたが。自分自身がナチュラルにしているものはむしろ止められないんだよなぁ。 https://t.co/tDgOQfx31i
— 桂木裕【シノビリカ】 (@mayakima) February 18, 2020
このツイートで桂木さん(@mayakima)が言われている様に、ナチュラルにやっていることなので…それが私の認知方法なのでして。
ただこれは恐らく常人の感覚じゃないのでしょう。
私の認知特性を示すレーダーチャートが示すように、飛び抜けた三次元映像の強さとWAIS-IIIの結果でも現れている知覚統合の優位性がこの結果をもたらした…ということ。
そしてこの認知特性という「入力特性」を、意識して変化させることが出来ないワケです。
もしそれが出来ていたら、自分の意思で定型の真円になるように認知特性をコントロールしているでしょうしね。
「脳の型番が違う」理由をずっと考えてた。
— Ho+(HOTAS) (@HOTAS10001) February 18, 2020
違うと気がついて(自認)からも変わらない理由。
それは、きっと入力情報が特異だから。
三次元映像のズバ抜けた強さ
聴覚&音の極端な弱さ
入力される信号の濃淡を変えられないなら…。
ASDの私の型番は、私が受け取る入力信号で作り上げる世界なんだ。 https://t.co/csWEGffnmz
「見過ぎるな!」と言われても見えるものは見えるし、
— Ho+(HOTAS) (@HOTAS10001) February 18, 2020
「聞けよ!」と、言われたところでキチンと聞こえるようになるワケしゃない。
コレはあくまでも仮定だけど、
入力信号という入口の特異さが脳の型番を作るとすれば…すごく納得出来る答えが出そうな気がするのです。
私はこの「イビツ」を抱えて、使える能力を研ぎ澄ましたのです。
その結果が、ASDという特性を持つ私だった。
そしてASDと呼ばれる人たちは、それぞれに違った「イビツ」を抱えて生きているワケです。
幾つかの「型」にハメられるはずがない、私はそんなことを思うのです。
旧ブログ アーカイブ 2020/2/19
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