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Episode 409 凸が野暮を作るのです。

前回のブログ記事で、「聴覚過敏/鈍麻」と「三次元映像の強さ」が作り出す認知の世界こそが私の感覚を作り上げたのだろうということを、具体的な三次元認知の例を示してお話ししました。
ただ…ここで注意が必要なのは、三次元認知が強いからと言って、この認知傾向がある人が必ずしも私と同じように感じるワケではないということです。

このレーダーチャートの出典は「本田35式認知テスト」で、35の文章による質問にマークシート方式で答える方法で認知の「特性」を調べるものです。
調べられるのはその人が持つ「認知方法の傾向」であって、「認知の深さ」ではないということです。
つまり、私と「うりふたつ」のレーダーチャートの持ち主がいたとしても、私と同じように地図で景色が見えたり時刻表で旅ができるかというと、そうとは限らない…ということです。

ただ、前回もお話ししたように、苦手をカバーするために得意を研ぎ澄ませたということは、先ず間違いないだろうとも思います。
その結果として、私は時間軸を中心にした予測が得意になったのも、また事実なのです。

さて、Twitterでこんなツイートを見つけて、つい引用RTしてしまったのですが…。

「ひとつの認知特性に偏る傾向があると、どうもオタク傾向が発動するなぁ…」と思っていたところに、違う認知傾向で似たようなことを考えている人がいた!

私は三次元映像が凸なので、その傾向での話しかできないのですが…。
私の得意は未来予測です。
数時間・数日・数か月先の状況を、具体的な映像イメージで脳内に再生できます。
これは私がナチュラルな感覚で日常で行っていることなので、そのメカニズムをお伝えすることは難しい…今を見て、無意識にこの先を予測しているワケです、それが私の「普通」なのです。
この感覚は予定調和で動きたい私の性格と最高のマッチングなのです。
数時間後の予測が正確であるからこそ、今何をしなければならないかハッキリと分かるワケです。
ただ…この感覚には「現場合わせに弱い」という弱点があるのです。

私にとって「現場合わせ」とは「予定の修正」とほぼ同意です。
今の状況を確認して未来予測を立て、そこに向かって行動を割り振るワケですから、今の状況が頻繁に変わると大変なのです。
私にとって今の状況が変わるとは、変わった状況に対しての未来予測を取り直し、行動の割り振りを編集し直す…ということです。
多分ね…「普通の感覚」での行動パタンは、私の行動パタンとは真逆なのです。
今どうしたら上手くいくか…が第一優先で、その結果「数日後はこうなっているよね」になるワケですよ。
これが予定された「数日後にこうなっているハズ」が第一優先で動かないと、現場合わせの今の状況からゴールである数日後までに何をしなければならないのか…という発想になってしまうのです。

この思考が発動した時の「会話の噛み合わなさ」は、恐らくヒドイ。
定型のパートナーは現場合わせの段階で「到達すべきゴールの姿」は想像できていても、そのゴールに「いつ到達するのか」という感覚を鮮明に持っているとは思えません。
行動を共にする中でゴール地点が見えてくる感じなのでしょうね。
だから私が慌ててあれこれと段取って焦る姿に「?」が付く。
逆に私はパートナーがゴールに向かって瞬時に動こうとしない行動にイラつく。

多少の凸凹があっても認知特性が真円に近い(標準の枠にほぼ収まる)感じであれば、一点集中で暴走するようなことは少ないのでしょう…きっと。
自他境界の緩さも、認知特性の偏りから死角を発見できない単視点的な発想の表れと見えなくもありません。

一点集中の「野暮」「オタク」とは、陰に隠れた死角が見えないことで発生する凸か作る「影」。
フーセンカズラ (@foosenkazura) さんの言う「多角的な視点を意識するのが粋」、その通りだなぁ…と思うのです。

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