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Episode 411 予定が立たずに迷子です。

私が勤める会社は「日配」と呼ばれるカテゴリに所属する食品メーカーでして、読んで字の如く「日々配る」賞味期限の短い商品を製造するメーカーなのです。
この日配食品には「季節感」というものがありまして、夏場なら冷奴や冷やし中華などの涼味、冬場なら湯豆腐におでんなどのアツアツ系が売れるワケです。
豆腐のように冷奴でも湯豆腐でもイケる「マルチ」な商品はごく稀で、大概は春夏に売れる商品と秋冬に売れる商品に大別されてしまうのが実情なのです。
その年の流行りや季節を取り入れながら売れる商品を作っていくのが商品開発の腕の見せ処…そういう意味では日配食品群はファッション業界と考え方が近いのかもしれません。

そうやって年間で時期を見ながら売れる商品を順次シフトして生産するワケですが、どうしてもメーカーによる得意不得意は存在するわけでして、ウチの会社で言えば製造する商品の性質上「秋冬に強く春夏に弱い」のは一目瞭然なのです。

3月に入って…「春は名のみの風の寒さや」なんて歌われていても、季節は確実に春に向かい、それに伴ってウチの会社は売り上げが低迷する時期が始まるのです。
まぁ、当然…売れない時期があるのは百も承知ですから、それはそれでそれに合わせた企業活動をする…ということです。

ところが…今年はちょっと違う風が吹き出してですね。
年明けから世界を騒がせている例のウイルスです。
遂には3月のアタマから学校が臨時休校になるという緊急事態…。
このブログでは政府や政治の問題を取り扱う気はありませんから、その対応の是非についての言及はしません…でも、その影響は食品業界にも確実にあってですね。

学校給食と言えば牛乳…その生産農家や加工業者は、突然の給食キャンセルで頭を抱えているようです。
その他にも学校給食に食材を納入している業者などは、間違いなくその食材の行き場に苦慮されているハズです。
その一方で私の勤める会社が所属する日配食品業界は、家庭での昼食や外食を控えるような情勢の中で急激な注文増の可能性があってですね…。

例年なら繁忙期が終了して期間社員の契約を終了する時期だったり、操業時間を3交代の24時間体制から2交代の準夜勤勤務体勢に変更したりするのですが、それを捻じ曲げる話が飛んできたワケです。
ましてや主婦層のパートに支えられている部分がないワケはなく、学校が休みとなれば世間で騒がれているのと同じように人手不足が起こるワケです。

私はどうもこの話が飛び込んでからイライラが止まらず、精神的に不安定になってしまってですね…。

落ち着かない月末の土曜日を過ごして、日が暮れるころに「イライラの原因」がやっとわかったのです。

先日の「認知特性テスト」で明らかになった、強すぎる三次元映像認知が不安を強調してしまっているのではないか?
例年であれば「絞る」方向で予定して、その通りに実行する時期なのに、「ちょっと待て!」という現場合わせを放り込まれて大混乱…。

この案件は私自身の努力で「どうのこうの」とできるような話ではありません。
状況を確認してそれに合わせて「最善」と思われる行動を模索していくしか方法は無いのです。
でも…私の思考では、着地点が見えないことに不安を隠しきれないのです。

そう言えば、予定調和しなくて苦しんだのは新婚当初もあった話…、
「あれは酷かったなぁ…。」と、今だからこその苦笑い。
この齢になって、イライラの当日に自ら原因に行きついただけ進歩した…ということでしょうね。
こんなことがあった月末の夕暮れを眺めて、入力特性や思考パタンは変わらないものなのだ…と変に納得してしまうのです。

旧ブログ アーカイブ 2020/3/2

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