見出し画像

地元のバス会社の優しさに泣いた話 〜長距離バス通学の思い出〜

先日、故郷の奥飛騨温泉郷にある平湯バスターミナルに行った時、待合室の扉のところに、地元のバス会社から卒業生へのメッセージが貼ってあるのを見つけました。

なんて優しい言葉たち。思わず目頭が熱くなりました。

奥飛騨温泉郷には、高校がありません。そのため、子どもたちは中学を卒業すると、高校のある高山市内に下宿をするか、実家から毎朝バスで通うことになります。およそ1時間半の距離です。ぼくも高二の途中まで、奥飛騨から毎日高山市内まで通ってました。

このバス会社からのメッセージは、そんな長距離通学を続けて、今年卒業を迎える子たちに対して贈られたものです。メッセージを読みながら、ぼくも長距離通学をしていた頃のことを、色々と思い出しました。

毎朝、朝の6:30頃発のバスに乗るんです。冬なんかはまだ暗い時間です(でも寒いのでしっかり目は覚めます)。最寄りのバス停までも距離があるので、お母さんが車で送ってくれていました。

市内を出る最終のバスは早く、高山を17:30頃の出発でした。部活を毎回途中で抜けて、一人だけ先に帰らせてもらっていました。

バスを運行するのは濃飛バスという会社なのですが、この会社には、優しい運転手さんがとても多かったです。

ある運転手さんは、制服が夏服(半袖シャツ)に衣替えしたとき、奥飛騨は夏でも朝は寒いのに、羽織るものを持って来るのを忘れて凍えている私に「さぶいんか。そしゃ暖房つけてあげるでな」と声をかけてくれ、車内を暖めてくれました。

乗客がぼく1人の時、運転席の真後ろの席に座って、仲良いの運転手さんとおしゃべりしながら帰ったのもいい思い出です。あったかい飲み物を買ってくれる人もいました。ほとんど友達みたいな運転手さんが2~3人いました。

登校するときの「気をつけてな、頑張ってきないよ」の一言に励まされ、下校のときの「お疲れさま」の一言に心が温まりました。

長距離・長時間の通学は色々しんどかったけど、それほど嫌ではありませんでした。

濃飛バスのみなさん、ありがとね。本当にお世話になりました。ずいぶん前の卒業生やけど、おれも頑張るさなぁ😊

#ふるさとを語ろう


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?