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外来会計が早い病院は何を効率化しているのか

会計の早い・遅いの差は何?疑問から始まった情報共有

会計が早い病院と遅い病院の差分がどこにあるか、ふと気になりまして呟きましたところ、思った以上に反響が大きく、参考になる様々な情報をいただきました。

このまま情報をタイムラインに流してしまうのはあまりにも勿体ないと思いまして、普段記事を作らない素人ながら記事にまとめてさせていただきました。

(私個人の示唆も入っておりますので、認識違い等ありましたらご指摘いただけると幸いです)

結論(会計の自動化と最適化を進める)

当たり前の内容にはなりますが、大きく分けると3つですね。

・適切な人数配置を行う(会計・代行入力)
・医師のオーダーと会計項目の紐付きを整備し、自動化する(手作業を限りなく減らす)
・↑を定期的に見直せる体制を作る

システムによって会計処理自体を無くした事例も

オーダーの整備だけでなく管理料入力支援システムを導入することで特殊な処置等を除き、会計処理を無くすこともできるようです。

システム導入は費用もかかるため敷居は高いですが、費用対効果を検証した上で、導入するのも一つの手かもしれません。

外来患者数が多く、患者さんが許容できる待ち時間に抑えるために会計に多く人を配置されている病院などは、システム検討の余地がある印象を受けました。

システム導入も結論に入れるか悩んだのですが、対象病院が限定されるかと思いますので、別出ししました。

改善の進め方①(現状把握と課題整理)

自院の現状を把握するためにヒアリングなどを行いながら、目指すべき姿とのギャップ(課題)を整理するところからですね。

以下、個人的に考えた現状把握用の観点を整理をしておきます。

・オーダーと会計の紐付けは行われているか(手入力作業をどの程度行っているか)
・オーダーと会計の紐付けをメンテナンスする仕組みは構築されているか
・システム導入検討の余地はあるか( 導入病院の外来患者数を参考に)
・会計担当者の人数は適正か(他病院事例を参考に)

改善の進め方②(一つの診療科で小さく成果を出す)

普遍的な話になってしまうのですが、こうした改善をいきなり病院全体で取り組もうとすると、現場の負担感が大きかったり、想定外のところから反発をくらったりするなど、本来やるべきことなのに前に進められないというジレンマが起きがちかと思います。

そこで大切なのは、まずは小さな成果を作ることです。改善に協力的な一つの診療科から取り組み、成果を出しながら経営会議等で発信する。そうすることで、院内全体が「大切なことだな」と認識でき、同じ方向を向くことができる場合が多いと考えます。

同時に、自院特有の課題感などを整理しておくと、診療科を拡大するときによりスムーズになるかもしれませんね。

(余談にはなりますが、前方連携の営業活動を活発化させるにも、協力的な診療科で成果を出してから、他診療科に横展開していくのがスムーズです。メダップでは、協力的な先生の営業活動で得られた情報をforoCRMへデータ蓄積し、他診療科の訪問にも活かしていきます)


その他いただいた有意義な情報

網羅的ではないのですが、参考にさせていただいた投稿をまとめます。

会計担当の方が伝票を入力する病院も存在

総合受付ではなく各科外来受付で計算する病院もある

会計の人数が多いとやはり待ち時間は短い

会計の人数が少ないとその他業務で待ち時間が発生することも

システムを導入しなくても、オーダー整備で効果は見込める

システムがあったとしても、目視判断する会計担当の能力も必須

間違ったオーダーも飛んでくる(こちらはルール整備・徹底で改善が見込めるかも?)

他業種のベストプラクティスを持ち込めるかもしれない


まとめ(どの病院でも改善の余地はありそう)

病院によって差はありますが、改善の余地があることがわかりました。システム導入は敷居が高いとしても、オーダーの整備でも一定の効果は見込めるため、患者さんからの声で不満などが出ている病院は、一度現状把握から始めてみてはいかがでしょうか。

会計待ち時間は、仮に減らしても病院の収益改善に繋がらないため、どうしても優先順位は下がってしまいがちです。しかし、患者さんの満足度には確実に響いて来ると考えております。(元に私も済生会横浜市南部病院の待ち時間の短さにはとてもポジティブな印象を持っています)

おまけ

皆様一人一人が、大変貴重な情報を持っている。

思いつきの投稿から、皆様から多くのためになる情報をいただきました。私の医事の解像度の低さが露呈しまくっておりますが、躊躇することなく疑問点をぶつけさせていただきました。真摯にわかりやすく対応してくださった方々、本当にありがとうございます。

まとめていて改めて思いましたのが、皆様一人一人が持っている経験・情報は大変貴重で、全てが病院業界のためになるということです。

ぜひ、アカウントを持っていない方、アカウントは持っているけど呟いていない方も、恐れず、積極的に絡んできていただきたいというのが私の想いです。

私のツイッターアカウントを中心に、活発なやり取りが起これば良いなと思いつつ、呟いて参りますので今後ともよろしくお願いいたします。

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