「なるへそ」の「へそ」はどこから来たか?【語源を巡る旅】
なぜ、そう思ったか?
今日、会社の山もっちゃんと話しているとき、「なるへそ」と言われた。
思うと「なるへそ」の「へそ」はどこからきたのであろうか?
「なるほど」の「ほど」と同じような音を持った言葉でもないし、唐突な「へそ」であると感じた。なので、調べてみた。
調べてみた。
なるほどの「ほど」を漢字変換すると「火処(ほど)」という言葉が出てくる。しかし火処(ひどころ/ほど)を手持ちの辞書などで引くとなにも出てこない。困った、使いたくはないがヒントを得るために、「火処」でネット検索をすると、「蕃登(ほと)」という言葉が出てくる。「蕃登(ほと)」でもう一度辞書を引く。
すると「ほと(陰)」という言葉に行き当たる。
陰(ほと)
1.女性の陰○。
2.山間のくぼんだところ。
出典:デジタル大辞泉 小学館
1の意味には驚いたが、2の「山間のくぼんだところ」という意味におもわず「なるへそ」とつぶやく。
つまり、
腹を山と捉えるのであれば、そのくぼんだところは「へそ」である。「ほど」⇒「蕃登(ほと)」⇒「陰(ほと)」⇒「へそ」という連想ゲームのような言葉遊びをしたということか。
だれだ、そんなことしたの。
おい、おまえ。知識人だろ?
もう少し簡単な連想があるのかもしれないと別の方向性を探る&他に推測を立てている人がいないかネットを解禁して検索してみる。
ネットの説 「囲炉裏」
(ほど)から火処(ほど)までは同じであったが、そこからネットの説は華麗であった。火処 ⇒ 囲炉裏(いろり)へと連想をし、「囲炉裏」⇒「部屋の中心にある」⇒「へそ」と一緒、という流れで「ほど」を「へそ」に言い換えたのでは?ということだ。少し火処から囲炉裏への連想に飛躍を感じたため、もう少し調べる。
日本大百科全書ってやっぱすごい。
日本大百科全書(ニッポニカ)内の関連しそうな項目を読んでいるときにある発見をする。それは竈(かまど)の部分。
竈(かまど)
鍋(なべ)、釜(かま)をかけて食物など物を煮炊きする設備。ヘッツイ、クドなどともいう。カマドは竈処の義、ヘッツイは戸津火(へつい)で民戸の火という意、クドは火処の転訛(てんか)という。いろりが暖房の目的にも用いられたのに対して、かまどはもっぱら炊事用とされた。
出典:日本大百科全書(ニッポニカ) 小学館
なるほど、そうか。火処 ⇒ 火をかける竈(かまど)となり、火のかける竈(かまど)は、くぼんでいるので「へそ」となったということか。これもこれで納得がゆく。
しかし、答えは分からず。
いろいろな推測は立てられたか、結論は分からず。もしかしたら難しく考えすぎてしまっていて、もっと簡単なところに答えはあるのかもしれない。
結論をみつけて、きもちよく「なるへそーん」と大声出しながら、へそ出しルックでコミカルポーズではしゃぎたかった。が、仕方ない。
今後調べたいこと 「赤塚不二夫」
だれが、最初に「なるへそ」と言い始めたのかを検証してみたい。
ネットでヒントを調べているときに、「赤塚不二夫が『天才バカボン』の中で初めて使った」との記述あり。『天才バカボン』の単行本を読み、『なるへそ』の初出の巻を見つけ、それを起点とし、それ以前に同様の表現をしているものがないかを調べてみたいと思う。ここに「なるへそ」の語源や意味が隠されている可能性もあるのではないか。
しかし、赤塚不二夫はニオう。
芸術、古典などにも造詣が深く、それらをギャグにしていた人間。
タモリを創った人間。これは不二夫っぽいのではないか。
しかしどれも推測の域をでない。
もしサポートいただけたら、こどものおむつ代にさせていただきます。はやくトイレトレーニングもさせなきゃなのですが...