音楽家のためのコーチング
人は情報処理を5つの感覚で捉えているようです。
視覚(目)83% 聴覚(耳)11% 嗅覚(鼻)1% 味覚(舌)2% 触覚(皮膚)3%
優位な感覚(大抵2つ以上の組み合わせ)を知ることで、自分の強みに焦点を当て、長所を伸ばしていくことができます。例えば
「海をイメージしてください」
と言われて、何が思い浮かびますか?
①波の音や、かもめの声、こどもたちの楽しそうな笑い声でしょうか?
②映画のワンシーンのように海の映像やイメージが見えるのでしょうか?
③それとも、海と聞いて連想するものや、関連のあるもの(スイカ・パラソル・浮き輪・貝殻・水着・海に関する本など)が思い浮かびますか?
④あるいは海に実際にいるかのように、匂いや砂の感触、ねっとりとした空気、照りつける太陽、波に揺れる感じが、感覚として蘇りますか?
①〜④は以下の4つに分けられます。
聴覚優位・視覚優位・言語感覚優位・触覚優位
数年前に、このテスト(実際には2〜30分要する)を同業者の弦楽器奏者、数十名に受けていただいたところ、身体感覚が鋭いトップアスリートなど、一般的には稀といわれる触覚優先タイプに、全員該当(笑)
習得するのは難しい、とされる弦楽器をお仕事にされているだけあって、触覚は基本的に備わっている能力なのだなぁ、と感心したのを覚えています。
ちなみに弦楽器奏者の2つの組み合わせは、以下の通りでした。
(触覚 × 言語感覚)80% (触覚 × 聴覚)15% (触覚 × 視覚)5%
プロセス、システム、構造などを論理的に理解する【触覚×言語感覚優位】タイプが圧倒的多数。それもそのはず、体感と理論が組み合わされば、最強ですものね。この傾向にあるお子さんには、聞いて、見て、何回も弾いて覚えさせたり、ポイントを箇条書きにするのが有効。
【触覚・聴覚優位】の方は全体の15%ほど。弦楽器のトップやリーダーをされている方が該当。全体として音のバランスを取り、引っ張っていく能力に優れているようです。お子さんの場合は、静かな環境で、正しい音程や演奏を聴かせてから課題に取り組ませると、スムーズにいきます。
【触覚・視覚優位】5%に該当する視覚優位に当てはまるのが、わたし(汗)演奏しているときは、カメラが切り替わるように、様々な視点や映像が頭に流れ込み、曲全体を俯瞰して捉えます。難しいエチュードも図形として把握。こういった傾向にあるお子さんは、読譜は強いので「どういったイメージ?」と聞いたり、大切なことをメモさせると良いです。
自分が視覚優位なのだとわかってからは、覚えたいものがあった場合、説明文を読むよりも、ビデオを撮るように脳裏に焼き付けることで、すぐに覚えられるようになりました。
生徒さんにバイオリンを教えるときも、どういったタイプなのかを見極めながら進めていくと、お互いにフラストレーションが少ないように感じます。
ひとは自分の価値を認められたとき、はじめてやる気を出す。
自分とは違うタイプですと、どうしても苦手意識をもちやすいものですが、それぞれが自分にはない能力をもち、支え合い、補い合い生きているのだと理解すると、相手に対するリスペクトの感情がより湧いてきます。
あなたのここが、とても素晴らしい!
レッスンでも日常生活でも、大切なひとに伝え続けていきたいことです。
もしこのテストを受けてみたい方は、サロンオープンの際、裏メニューに載せますので、お気軽にどうぞ(笑)自分の強みがわかると、こころが楽になりますよ(^-^)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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