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笹塚心琴ちゃんの歌集「流るるる」が届きましたのでご感想です

おはようございます、上田です。

noteの街で出会った大切なお友達、笹塚心琴ちゃんが新しく歌集「流るるる」を出されました。おめでとうございます!(購入の方法は心琴ちゃんに聞いてみてくださいね^^私と同じくnoteのサポートでも買えるはず)

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表紙がとっても素敵すぎる~!!!


私が心琴ちゃんとnoteで出会った何年か前は、彼女は素晴らしい現代詩を書いてらっしゃったのですね。その言葉の扱い方の絶妙さに「すごい~」と感服しました。

ちなみに現代詩はこちらのマガジンにまとめられているのでご堪能くださいませ。

彼女は近年、俳句や短歌なども詠まれるようになり、とくに短歌は目ざましいハイペースで作品をつくりつづけています。

こちらが短歌マガジンです。

え…収められてる記事数が現在215本で(2020.9.30現在)ひとつの記事につき約10本の短歌が入ってるってことは、ここ数年の間で2000首は詠んだということ!?すごすぎない?

で、ここから、彼女の短歌セレクション「流るるる」を読んでいきたいと思います。

もう良すぎて全部紹介したいくらいなんだけど、それではこれから読む方の楽しみを奪ってしまうので、少しだけご紹介しますね。(短歌の解説なんてはじめてですがそれもやってみます。読み違えていたら、笑ってください)


天使にも死にたいときがあるらしく居酒屋でよく手羽先を買う(p.6)

天使に似合わないもの「死にたくなること」と「居酒屋で手羽先を買うこと」を並べたら、こんなにハッと惹かれる一首になってる。


「みんなちがってみんないい」(きみは例外らしい 残念!)(p.16)

この一首本当に巧いと思う。「みんなちがってみんないい」と言っている人の心の中にある「例外」という差別意識を描いてる。観察眼に感服。


どこへでも飛べる気がしたあの頃も日記に修正液を使った(P.24)

修正液を日記に使うとは、自分のその日にあったことを修正⇒別の何かに書き換えている、とか、なかったことにしている、という意味を連想させる。実はどこへでも飛べる気がしたあの頃、が不自由だったという一首。


均等にスライスされたオレンジのどこを舐めても現実の味(p.26)

こういう短歌どうやったらできるんだ、っていつも思っちゃう。均等にスライスされたオレンジ、がパッと目に浮かび、甘くみずみずしいフルーツのはずのその味が「現実」という苦いものだったという、最初に紹介した一首目と同じく、イメージの違うものを掛け合わせて成功している一首。


髪を切るだけだ失恋しただけだ死にたいほどにしんどいだけだ(p.30)

「だけだ」が三回繰り返されて、インパクトとリズムをつくってる。「髪を切るだけだ」⇒「失恋しただけだ」⇒「死にたいほどにしんどいだけだ」と、だんだん後にいくにつれてショックの強さが大きくなって、読み手に迫ってくる感じがして良い。


ためらいの数だけキスをしてキスの数だけ傷を負ってく仕組み(p.30)

「キス」と「傷」がかかってるということはすぐにわかるけど、キス、キス、傷の並べられてる位置が近いから、すごく小気味よく聞こえる。キスの数だけ傷を負う、というのはイメージができすぎて心が痛い(なんか思い出したらしい)


これ好き!という6首を選んで、下手な解説をさせていただきました~!

読んでくださった方、ありがとうございます(*^^*)

もうね、心琴ちゃんの短歌は、本当に心にドカンとくるあなただけの一首を見つけることが絶対にできるから、たくさんの人にどうか鑑賞してほしいです。

私も心琴ちゃんのようにハイペースで作品つくれたらいいな!と思いつつ日々精進しています。

大切な友人で、本気の創作ライバルでもあるんですよ^^

さあ、みなさんも、心琴ちゃんの短歌を読んで、ファンになってしまってくださいねー!!!







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