もう離さない 安全地帯との出逢い②
時は1985年冬。
「悲しみにさよなら」で安全地帯に興味を持った訳だが、アルバムを買うとか、積極的にテレビをチェックするというまでではなかった。
なんとなくテレビで流れてくれば聞くというくらい。
狙った様に入れ替りでヒットした「碧い瞳のエリス」は、これまた物悲しげな難解な曲。
いや良い曲であるのは分かるのだけど、いかんせん歌詞の意味が分からない。
「あなたの瞳のエリス」って何?
当時、鼻垂れ小僧の僕はそんな程度である。
リアルタイムで聞いたのは多分3回程度だった。
そんなこんなで年の瀬を迎える。
一般的な家庭は、大晦日はテレビの前でレコード大賞からの紅白を観て過ごす。
これが定番である。
なんとなくレコード大賞を観て過ごしていた訳だけど、そこに最優秀アルバム賞で井上陽水氏が登場、代表曲の「いっそセレナーデ」を歌った後だった。
突然激しめの演奏が始まる。
曲は「飾りじゃないのよ涙は」
演奏しているのは、なんと安全地帯。
頭の整理が追いつかない。
明菜ちゃんの曲を何で井上陽水が?
で、何で安全地帯が演奏しているの?
この疑問はすぐに解決するのだが、当時は何の事だか分からない。
ただ、その演奏は異様にカッコよかった。
安全地帯と言えば、大人っぽい曲を眉間にシワ寄せて歌う謎のバンドってのが、全然180度違う激しいロックな演奏していた。
「俺たち、
こういうのも出来るんだぜ。」
そう言っている気がした。
玉置さんのファルセットのコーラスも、カキ君武沢さんのギター、ロクちゃんのベース、田中さんのドラム、全てがカッコイイ。
↓動画でどうぞ。
今見ても
「マジかっけー」。
テレビ見て、一人ドキドキしてた。
何なんだこの人達は?
ともかく、これをきっかけに安全地帯にのめり込んでいくのである。
年が明けて1986年。
お年玉でアルバム「安全地帯Ⅳ」を購入。
当時あったレンタルレコード店で、安全地帯のレコードを借りてきてはテープにダビングをするという、中学生がやりそうな事をやって、新曲がベストテンに登場するのを待っていた。
しかし待てど暮らせど新曲が出ない。
チェッカーズは「OH! POPSTAR」とか、オメガトライブは、杉山さんからカルロストシキにボーカルを変え「君は1000%」をヒットさせたりとかあったが、安全地帯はテレビ的には音沙汰ないまま夏まで過ぎる。
長かった。
7月になって、ついにちゃんとファンになってから、ベストテンに安全地帯が登場する。
「プルシアンブルーの肖像」
ベストテンに登場した玉置さんを見て、一瞬言葉を失う。
映画の役の為におヒゲを伸ばしたのだそう。
いや、ミステリアスなのは前からだけど、今度のはちょっと怖い。(個人的な感想です。今はこの当時のスタイルが一番好き)
曲が始まる。
幻想的な演出に、激しく切ないドラマチックな展開。
これぞ安全地帯な曲。
もう僕は胸を鷲掴みにされてしまった。
この人達すげぇ~と。
映画も観ましたが。
えっと(゜o゜;
80年代色が満載な学園ホラーです。
役どころは、なんと喋れない謎の用務員。
一緒に観に行ったチェッカーズファンの女子の一言。
「気持ち悪い」
が絶妙にショックだった。。。
しかしサントラ盤は素晴らしい。
「青空」「夢」は本当に大好きな曲。
カキ君ロクちゃんも曲を提供してます。
そして安全地帯はここから怒涛の展開。
何よりも恩師、井上陽水氏との神宮球場でのジョイントコンサート。
「STARDUST RENDEZ-VOUZ」
当時のベストテンなどの番組では、このコンサートへのリハーサルをしている姿での出演が結構あった。
当時は知る由もなかったが、相当気合が入っていたのでしょう。
陽水氏の影で演奏してたアマチュアバンドが、ついに対等の立場でコンサートが出来る。
まさにサクセスストーリー。
この凄さを、なんとなくでしか分かってなかった当時の自分に教えてあげたい。
このコンサートはNHKで2日間に渡って放映され、去年の大晦日に聴いたロックな安全地帯もいっぱい聴けた。
本当に食い入る様に観てた。
締めは今でも名曲だと愛されている
「夏の終わりのハーモニー」。
真夏の夜の奇跡、ですね。
いつまでもずっと忘れずに。
長くなりましたので、この辺で。
リクエストあれば、安全地帯と僕の歴史を
もう少し語ろうかなと。
イイネやコメントお願いします。
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