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ちょっといいハナシ

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#馬

馬にとってはオリンピックやG1なんて関係ない。冬の暗い朝に世話しに来てくれるような人を最も信頼しているだけのこと

馬が出てくる映画を観た時に、よく「いい映画だけど、馬のことをよく知らない方がつくったのが、惜しいなぁ」と思います。 過日、「インターナショナル・ベルベット~緑園の天使」というテータム・オニール主演の古い映画をネットで観ました。 両親を事故で無くした少女サラが、イングランドに住む叔母の家にひきとられ、馬術を通して信頼を築いていくというストーリーです。 最初、心を閉ざして叔母に反抗ばかりしていたサラが、イングランドに来て間もない頃の、ある朝、馬(叔母がかつてパートナーとしてい

夢の中で、亡き馬に逢う

「夢で逢えたら」という唄があるが、本当にそう思うことがある。 私は、亡くなった私の馬、ひん太に夢の中でいいから、逢いたい。 逢いたくてしょうがない。 実は、夢の中で一度だけ、ひん太が逢いに来てくれたことがある。 陽の当たる広い丘陵地だった。 少し傾斜があって、牧場なのか、木の柵があった。 その場所を、ひん太がニコニコと跳びはねていた。 うれしそうだった。 それだけだったのだけれど、夢の中で逢いにきてくれたことが、とても嬉しかった。 今でもふとした時に、ひん太が立て

先日、お客様から頂いた言葉

先日、ネットショップで取引後に、お客様から頂いたメッセージは、いたくうれしいものであった。 作り手として、これ以上にうれしい言葉はない。 「不思議とどの位置に座ってもお馬さんの目と視線が合うんです(笑)」は、私が対州馬ひん太を飼養していた時に、魅力のひとつとして感じていたこと。 馬は350度の視界があるので、こちらの様子を伺っている時は、目の動きでわかり、その時の白目の部分が見えるのが、とても可愛らしいのである。 私の方こそ、この「お言葉」に出会えて、ありがとうございま

ミケの ニャンダフル・ライフ ~ 帰ってきてたんだね

この手の話を、鼻っから信じない方には、何の意味も無い話です。 どうぞ、お通り過ぎください。 しかし、判る人には、きっとわかる話です。 ちょうど一年半前、うちの庭で、野良猫が二匹の仔猫を産んだ。 三毛猫と、茶色のさび猫。 考えた挙句、この二匹の親猫や、父ちゃんとおぼしき野良猫を、捕獲して不妊手術を受けさせる計画を立てた。 その上でトイレを設置し、エサを与えた。 5月頃生まれた二匹は、その後、順調に育ち、親猫たちも苦労はしたが、捕獲した上で不妊手術を受けさせた。 毎朝、午

「人間のように我がない分、馬や動物たちは純粋で、信頼できる人間が世話をしてくれれば他に何もなくてもそれだけで、彼らは十分に満たされることができる」~或る方のnoteから

ある方のnoteを読んで、とっても幸せな気持ちになった。 そのnoteを読むことも、偶然とはいえ、何かの巡りあわせなのだろう。 今でも、時々ふと、私のところに来てから、対州馬のひん太は毎日どのような想いで、毎日を過ごしていたのだろうと思う。 そして、そのことを思うと、胸が苦しい。 毎朝夕、30分~1時間は傍にいて、世話をしたりトレーニングをしたりしていたとは言え、独りっきりの時間の方が圧倒的には多かったのだから。 私は、今でも、どのような思いで、ひん太がいたのだろうと、そ

シーマンシップとホースマンシップは、とくに人格育成に有効である

シーマン・シップ(Seamanship:ヨットを操船する上での様々な技術及びメンテナンス法) 私の場合、ディンギーから入り、クルーザーヨットで学んだもの。 最も今でも応用するのが、ロープワークのうち、いろいろな結び方を表すノット、ヒッチなど。次は、航海中に得た様々な気象条件、地形(海底を含む)に対処しなければならなかった経験。 ホースマン・シップ(Horsemanship:馬との対話を主とした調教法) 言わずもがな、馬を飼育して、馬に接して得た全てのこと。 馬の世話をするこ

娘が対州馬の世話をする時に使っていた長ぐつ

これは私にしかわからないことなのですが、対州馬ひん太の世話をしていた時の「娘専用の長ぐつ」は、ちょっとした「不思議」というか「奇跡」なのです。 対州馬ひん太の世話をすると気に欠かせない長ぐつは、当然毎日毎日使います。 ヘビーデューティーなので、よくあるホームセンターで買う長ぐつなどは、いいとこ3か月くらいで亀裂が入って破れ、ダメになります。 そのうち、ワーカー専門の店で買うようになりますが、それでもやはり一年がやっとという感じです。 ところが、娘の専用としてホームセンタ

美馬森 八丸牧場で行われた ホースマンシップ・ショーは、日本ではめずらしいハイ・レベルなパフォーマンス

美馬森 八丸(みまもり はちまる)牧場は、宮城県東松島市にある馬の牧場。 オーナーである八丸 由紀子さんは、TVでも話題になった「馬車馬ダイちゃん」でも有名な方なのですが、仙台市の村上さんという方からご紹介をいただき看板のお仕事に少し関わらせて頂いたというご縁がありました。(八丸さんとダイちゃんについては、リンクを参照のこと) その村上さんは、遠く仙台にありながら、私の飼養していた対州馬ひん太の為にいつも気がけて出身地である福島のリンゴや牧草などを贈って応援してくれていた

「北の国から」の中の馬のストーリー

第10話 2016年12月31日(土) 麓郷のような過疎村でも今では水道や電気をひくのは当たり前で、五郎(田中邦衛)のように川の水を利用したり、風力発電を工夫したりする者はいない。 未だに馬ソリを手放さない変わり者の杵次(大友柳太朗)でさえ、何故わざわざ苦労をするのかと五郎に説教をする。 そんなある日、にわかに降りだした大雪で、車で出かけた雪子(竹下景子)と純(吉岡秀隆)が遭難し、その上、停電で村の家々は断水したり暖房が止まったりして大混乱。 自動車も役には立たず、吹きだま

馬の国から春馬くんのご縁でやってきた「叶だるま」

三浦 春馬くん繋がりのご縁で、群馬県高崎市、大門屋(だいもんや)の「叶だるま」が「対州馬」の名前を背負って贈られてきました。 紫色の叶だるまは、三浦さんの本「日本製」で群馬県の訪問場所として高崎市の大門屋を訪れた際、絵付け体験で選んだものです。 群馬県は「毛の国」(毛は馬の意)と呼ばれますが、その馬の国・群馬から、春馬くん繋がりで対州馬のために贈られてきたことは感慨深いものがあります。 私は群馬大学卒で家内は高崎市の出身です。 「だるま」は、高崎市民だけでなく群馬県民

今年も無き馬がいつも居た場所に

一年ぶりにこの秋も、いつも私の馬 対州馬ひん太が居たテント下の場所にハナカタバミの可憐な花が咲きました。今年は五輪も。 ハナカタバミの花言葉は、 「あなたと過ごしたい」 「けっして あなたを すてない」 「輝く心」 「喜び」 「母親の優しさ」 ひん太、いつも側に居てくれて、ありがとうね。

ウラヌス号と西 竹一

クリント・イーストウッドがメガホンをとった「硫黄島からの手紙」によって知られるようになった西 竹一は、日本人として唯一オリンピック馬術競技でメダル(昭和7年、ロサンゼルス大会、馬術大障害飛越競技で金メダル)を獲った人物だが、私は正確には、これは「ウラヌス号と西 竹一との信頼関係」が獲った金メダルだと表現したい。 2021年8月の現在、コロナ・ウィルスの為に1年延期となった「東京オリンピック」が開催中で、昨日、日本の戸本選手が総合馬術個人で4位という快挙を挙げたのだが、マスコ

この形 馬が 草を 食べた跡

長い間、蔓や草に覆われていた放牧地をきれいにした。 もう馬の姿は見えないのだが、 金網にその姿が残っていた。

亡き馬がいつも居た場所に・・・小さな言葉

「えっ、こんなことってある?」ってって思ってしまった。 まるでディズニーの映画のワン・シーンにありそうなこと・・・。 亡き馬が、いつも居たテント下のエサ場。 このところ、しばらく来れてなかったのだけど、久しぶりに来てみると、固く踏み固められているコンクリート・プレートの隙間から、一輪の大きなハナカタバミが、ピンク色の可憐な花を咲かせていた。 帰ってからハナカタバミの「花言葉」を調べてみると、 「心の輝き」「喜び」「あなたと過ごしたい」など・・・。 心の奥の方で泣け