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少しラクに生きるためのヒント

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#子育て

私の子育て雑感 ① 形あるものは、壊れるものだし、失敗もするもの

日本では、失敗するとすごく親から叱られるというイメージがあるが、海外ではそんなことは無いらしい。 考えてみればそりゃそうだろう。 どんなに大人になろうが、年寄りになろうが(むしろ年をとるにつれて)失敗は常にするものだ。 しかし、実は失敗がよい結果に作用したり、そこから学ぶことがむしろ多い事が経験としてわかってくるものだ。 なのに、なぜそんなに子どもを叱るのか? 私が小学1年生か2年生の頃だった。 うちは経済的に苦しかった。 四畳半と六畳の二間のアパートに住んでいたが、お客

素朴な田舎の「夢みる木」と家庭教育が、ウォルト・ディズニーの源流をつくった

「ロード・オブ・ザ・リング」のJ・R・Rトールキン、「リバー・ランズ・スルー・イット」のノーマン・マクリーン、その他著名な作家の多くが、素朴なカントリー・サイドの豊かな自然の木々や動物たちによって啓示され、その創作活動の源になっているが、ウォルト・ディズニーもまた同じであった。 シカゴに生まれ育ったウォルトだが、父イライアスが、シカゴという治安のよくない大都会での子育てを避け、田舎での子育てを選んだことが、後にウォルトの大きな源流を生むことになる。 ミズーリ州マーセリンの農

本当の子育ての時期とは

明後日の3月1日、ほとんどの公立高校で卒業式が行われるようです。 式後の教室では、一人一人の挨拶の時に、後ろに立っている親(特に母親が多いようです)に向って、「今まで育ててくれてありがとう」と言う光景がよく見られます。 そしてその一月後に、高校を卒業した若者たちは、進学や就職の為に家を出ることも多いでしょう。 そのことを持って「子育てが終わった」或いは「子どもが、親の手を離れた」とする親・保護者がほとんどだと思うのですが、私はむしろ「ここからが、本当の子育ての始まり」だと考え

「子育て」のピークは二回ある。後の方が、むしろ本番なのである。

「子育て」について、昔私の兄が、まだ子どもが1~2歳の頃、私に言ったことがある。 『 (子育て)大変だね。子どもが手がかからなくなるのは、まだだいぶ先の方だったと思う 』と。 これはつまり、しょっちゅう病気をしたり、何でも親が手取り足取りして育てる期間こそが「子育てのピーク」というような表現であった。 事実、子どもが成長するに従い、日常のいろいろなことが、自分でできるようになり、また親から物理的に離れて行動・生活するようになる。 私は中学教師であったが、義務教育が終了する

「おんぶ」は、子どもの心を育て、社会性を育む

日本では、ひと昔前によく見られた「おんぶ」ですが、欧米ではこの「おんぶ」スタイルを「Piggy Back」と言って、ほとんどやらないようです。 しかし、この「おんぶ」こそが、子どもの社会性を涵養するものだとして、お茶の水女子大学名誉教授の榊原 洋一教授は「おんぶ」を「重要な子育て法」として推奨しています。 榊原教授は、自身の説の中で、明治10年に来日したアメリカの動物学者エドワード・モースが、日本人親子の「おんぶ」を観察して、大いに賞賛したという日記文を紹介しています。

「老いては子に従え」よりも「老いては、子ども扱いを捨てよ」

「老いては、子に従え」については時代背景もあるので、一概には言えないと思いますが、もし冗談でも、そういう風に言われている人がいるとするならば、その人は、少なくとも子どもから、「いつまでも親だからと言って、親を振りかざし続けて、疎ましく思われている」と自覚した方がいいと思います。 私の教員時代の話です。 ある小さな離島に赴任していた教師時代、勤務していたある学校の校長先生が定年を迎えられました。その校長先生は、とっても人柄がよく、さっぱりしていて、よく生徒や職員のことを見て

読み聞かせは、子どもの脳を創る

タイトル通りですが、「読み聞かせ」は子どもの脳を創ると確信しています。 脳は、それこそ人間のあらゆる資質を司っているわけですから、「読み聞かせは、情操、思考、想像、音感などの様々な能力に、好影響を与える」と言って差し支えないでしょう。 必要なものは、毎日15分くらいの「時間」と「よい絵本」です。 絵本は、現在の日本では図書館で1000種を超えるものが無料で借りられるでしょうし、良い絵本は、何度も繰り返してもよいのです。 15分間。子どもに必要なその時期は、人生の長さか

学力を上げる方法 / 資格試験をクリアする方法

まず保護者や教師を中心に「学力」と呼んでいるものは、真の学力というよりは、質的に 「復元力」というものに近いのではないかと考えます。 復元力をわかりやすく言い換えれば、 『パズルを解く力』ということかもしれません。 たとえば、代表的なパズルの一種である「知恵の輪」は、外し方がわからないと、へたすると永遠に外せませんが、一度外し方を学習すると、もう興味を失うくらい簡単に外せるようになってしまいます。 だから、学習面において、この法則を利用しない手はないのです。 多くの入

不登校を克服するために ー 子どもを愛する親ほど、気づかずに踏み外してしまう「親の法律」というもの

「親の法律」と聞くと、「なんだ、それは!」と思われるかもしれません。もっともなことです。今回、林 礼子さんの「母さん、早く学校に行きたいよう!」(講談社出版サービスセンター)の中の第8章「素直な子どもにする(母親の法律)」をクローズアップして紹介します。 「母さん、早く学校に行きたいよう!」は、小学生の不登校を克服するために書かれたものなのですが、この8章が伝える内容は、「全ての子育てをする親(保護者)に、ぜひとも一読してほしい」ものだと確信しています。 最も読んで頂きた

簡単に反抗期と言うなかれ ~ 「ハヤブサの四季」に見る子離れと巣立ち

「反抗期」。考えてみれば、なんとも親目線のことばです。 実際に自分自身も親として、その反抗期なるものに直面しました。 しかし、子ども目線で考えてみれば、次のようになるのかなと思います。 「反抗期 = 本能的に人として独立・自立する為の力を蓄え、試そうとしている時期」 よく「反抗期が無ければ大人になれない」と言われますが、親側として注意すべきこともあると考えます。 それは、 ①「順調な自立のための反抗であるか」と、 ②「反抗を理解し、それを阻害する態度・行いをしていない