ホロケゥ

オンラインゲームを中心に、プレイして感じたことやプレイ日記を綴っていこうと思います

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最近の記事

生存記録その7~開き直った男~

1993年10月5日。 ゾンビ病に感染してから2日が経った。意外と死なないもんだ。ただ、体力は少しずつ落ちてきているのがわかる。気分の悪さは悪化し、吐き気を覚えるようになった。 そして暑い。どんなに薄着していても暑い。 僕はそれまで着用していた防弾チョッキやらヘルメットやら、身を守る装備を全て脱ぎ捨てセーフハウスに置き、パンツ一丁で槍だけ持って外に飛び出した。どうせ感染してるし、もうゾンビの爪や歯から身を守る必要はないのだ。 パンイチで槍を構える、はたから見たら蛮族か変態

    • 生存記録その6~終活の始まり~

      1993年10月2日。 ゾンビパンデミックの中で、安定した暮らしを求めて隣町・ウエストポイントへの旅に出た僕は、道を阻む規制線に立ち往生してるうちにゾンビに襲われ怪我をし、泣く泣く出身地のリバーサイドへと引き返すのだった。 セーフハウスに帰り、地図を眺めながら「しおやきさんは街の南側から入る別ルートでリバーサイドに来てくれたみたいだし、今度はこのルートで行ってみよう」と、一晩休んで仕切り直すことにした。 翌朝。食事もしっかりとってゆっくり休んだはずなのに、気分が悪い。怪我

      • 生存記録その5〜霧中行軍ウエストポイント〜

        1993年9月12日。 ゾンビパンデミック「ノックス事件」発生から2ヶ月経った頃。 ここリバーサイドは既に電気や水道などのライフラインが止まり、不便な生活に困った僕は、友人達の開拓により発展著しい隣町・ウエストポイントへの移住を決意した。 1993年10月1日。 季節は秋に入り、朝晩涼しく過ごしやすくなった頃。僕は今まで集めた資材や武器、発電機と、3日分の食料を車に積み、夜が明けると今まで暮らしたセーフハウスに別れを告げ、ウエストポイントに向けて旅立った。 道中、なるべ

        • 生存記録その4~ライフライン寸断~

          1993年8月31日。 僕は友人のしおやきさんに助けられ、街外れの小さな家をセーフハウスとして暮らし始めた。 用意された斧で裏庭の木を切り、ノコギリで木材に加工。大工の腕を活かして全ての窓やドアに板を打ちつけ、バリケードを作った。これで容易にゾンビは入ってこれないはずだ。 セーフハウス周辺のゾンビはあらかた始末されたので、ここ数日は静かな夜を過ごすことができた。鍋にパスタとコンビーフ、水を入れてオーブンにかけ、バターを足して食事を取る。温かいメシは旨いなぁ。 夕食の満足

        生存記録その7~開き直った男~

          生存記録その3~一筋の希望~

          1993年夏。ある日の朝 ハッ!!うっかり眠ってしまった! 僕はゾンビに追われて逃げ込んだ家で、疲労と睡魔に耐えかね眠ってしまったことを思い出した。 ゾンビ!ゾンビはどうなった!?確か向こうの部屋にドアをドンドン叩くゾンビが……!!! ゾンビが死体になっていた。 一瞬何が起こったか理解できなかった。 部屋には煌々と電気の灯りがつき、家中のドアは全て開け放たれていた。静かな部屋に立ち尽くす僕と、転がるゾンビの死体。 とりあえず気分が悪くなりそうなので、死体を担いで外に出る

          生存記録その3~一筋の希望~

          生存記録その2~終わり無き逃避行~

          1993年夏、某日。 ゾンビひしめく街の空き家で目を覚ました僕は、息を潜めてトイレに隠れていたが、餓死する前に脱出を試みることにした。 朝になり外が明るくなってきたので、そっとトイレの窓を開けて外に降り立つ。 それだけで向かいの家の前で徘徊していたゾンビ数体が僕を見つけ追いかけてきた。 逃げなければ!でもどこへ??? そうだ、確か近所に知人のponさんが住んでた家があるはず。もしかしたらまだ生きてるかもしれない。僕は助けを求めて知人の家を目指し、次から次へ追いかけてくるゾン

          生存記録その2~終わり無き逃避行~

          生存記録その1~終末の始まり~

          1993年、夏。 僕は真っ暗な部屋の中で目を覚ました。 ここはどこだろう?暗がりの中で電気のスイッチを探しながら、曖昧な記憶を辿り始めた。 そうだ、僕は大工だった。Horokew Kamuiという名で、ケンタッキー州の川沿いの小さな地方都市・リバーサイドで、名も無い大工として暮らしてたんだっけ。 夏の暑さが本格的になってきた7月の初旬。休みの日に自宅のソファでテレビを見ていると、馴染みの不動産屋から電話がかかってきた。 「もしもしホロケゥさん?町外れの空き家に買い手がつきそ

          生存記録その1~終末の始まり~

          ProjectZomboidというゲームが哲学だった話

          「ProjectZomboid」との出会い 「汚いシムズ」「あつまれゾンビの森」「殺伐マインクラフト」と評判の「ProjectZomboid」という洋ゲーが、Steamサマーセールで30%OFFになってたので買ってみた。 Twitterのフォロワーさんがやたら推してて、ストアのレビューも高評価が多く、最近興味を持っていた。 ストアページでぱっと見の印象は「とても地味」。最新ゲームのような美麗なグラフィックも、ド派手なアクションもない。 シムズやウルティマオンラインを彷彿と

          ProjectZomboidというゲームが哲学だった話