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お題【わたしの本棚】③

今回の「お題/わたしの本棚」を書くにあたり、井上ひさしの著者を取り出した。

現役時代に電通のコピーライター(Cr.D)井上優さんから薦められた本2冊。

広告の文章は、文学的な文章と違い流れる情報(広告)の中からパッと目を惹き、この先 読んで見たいと思ってもらう。

SNSでは、140文字をベストとしている理由が、なんとなくわかる気がする。

情報が洪水のようにあふれている中で、メッセージを絞り込むことは重要になってくる。

なぜか?井上ひさしさんの文章は、惹かれるものがある。

『化粧』井上ひさし 著
集英社 (1983.09.25)

あらすじ

さびれた芝居小屋の淋しい楽屋に、一人の女が座っている……。
女の名前は五月洋子。大衆演劇「五月座」の女座長である。やがて客入れの始まる音が聞こえ、いよいよ初日幕開きの時刻が近づいてくる。洋子が舞台化粧を始めたその楽屋に、かつて彼女が捨てた息子だという人物が現れた・・・。

捨てたのではない、ああするより他に仕方なかったのだ。わかっておくれ。
洋子の語る物語に、観客は幻惑されていく。

井上ひさし初の一人芝居にして、一人芝居というジャンルの中でも最高峰と讃えられる傑作中の傑作戯曲。
併せて松尾芭蕉の生涯を描く、歌仙仕立ての名作『芭蕉通夜舟』も収録。
モノローグの至芸を味わえる戯曲集。

もう1冊は『私家版 日本語文法』

『私家版 日本語文法』井上ひさし 著
新潮社 (1981.03.25)

内容

文部省も国語の先生も真っ青! あの退屈だった文法がこんなに興味津津たるものだったとは。もはや教科書ではつかみきれない日本語の多様なる現実がここにある。一家に一冊話題は無限。古今の文学作品は言うに及ばず、法律文書、恋文、歌謡曲、新聞広告、野球場の野次まで、豊富かつ意表を突く実例から爆笑と驚愕のうちに日本語の豊かな魅力を知らされる空前絶後の言葉の教室。

なぜか?井上ひさしさんの文章は、惹かれるものがある。

井上ひさしの名言

「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに書くこと。」

この2冊
現役を引退する時、一度は手放したが、あらためて古書で買い求めた。

【Note】初出 2021.09.13.

2022.03.24

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