『取材・執筆・推敲』を読む ①
はじめに
帯に「文章本の決定版」
プロの「書く人」になるために。とある。
これまで、何冊かの広告文章読本を読んできたが「文章本の決定版」に惹かれた。
先ずは、ガイダンス pp.4〜35.から読む。
『取材・執筆・推敲』書く人の教科書
古賀史健 (こが ふみたけ) 著 480頁
ダイヤモンド社 (2021.04.06)
【ブックレビュー】
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取材とは
インタビューのことではない。1冊の本のように「世界を読む」ところから全ては始まる。
執筆とは
「書くこと」である以上に「考えること」センスでなく思考のみが、達意の文章を生む。
推敲とは
原稿を二段も三段も高いところまで押し上げていく行為であり、己の限界との勝負である。
ライターは「書く人」なのか
write + er = writer
字義どおりに考えるなら「書く人」
小説家・詩人・エッセイスト・コラムニストなども等しく「書く人」である。
コピーライター
コピーライターは、ただ文章を書いているのではなく、大きな括りで言えば「コンテンツ」をつくる人。
コンテンツ
ストーリーやキャラクターの有無ではなく、根底に「エンターテインの精神が流れているか」それだけ。
読書に「読まずにはいられない」感覚を与える。
その鍵になる「編集」
編集者:オファーする側の人
① 編集者の第一歩は「それを語るに足る必然性と説得力」の持ち主を探すこと。
② テーマ 何を語るか!?
③ どう語るか!? (スタイル)
誰が → 何を → どう語るか
① 情報の希少性
② 話題の鏡面性
③ 表現の構造の頑強性
① → ② → ③
ライターの定義
A) 誰が → 何を → どう語るか
B) ① 情報の希少性 → ② 話題の鏡面性 → ③ 表現の構造の頑強性
A) B)の2つのパッケージ
1) ライターとは「取材者」
2) 取材者にとっての原稿とは(取材された人への)「返事」
3) 取材者(ライター)である我々は「返事としてのコンテンツ」をつくる
本編の【目次】
取材
一冊の本を読むように「世界」を読む
なぜ、あなたの文章はつまらないのか
情報をキャッチせず「ジャッジ」せよ
インタビューするように読む
多読よりも大切な乱読
ヒントは悪文のなかにある
わたしという人間を読むために
読書体力と自分を変える勇気
なぜ取材はむずかしいのか
取材を「面接」にしてはいけない
「きく」ということばを分解する
聴くための土台はどうつくられるのか
ライターの自分を切り離す
相手の話を「評価」しない
質問の主語を切り替える
「いつもの話」のおそろしさ
本音と秘密を混同しない
質問力を鍛える「つなぎことば」
いかにして自分のこころを動かすか
取材には3つの段階がある
わかりにくい文章が生まれる理由
自分のことばで考える自由の範囲を拡張するために
その人固有の文体をつかむ
憑依型の執筆はありえるのか
最後に残された取材相手とは
理解と感情の4ステップを追う
最良の反対意見を探す
取材という名の知的冒険
執筆
ライターの機能を考える
書くのではなく、翻訳する
言文一致の果たされていない世界で
ことばにとっての遠近法
論理をつくる「主張」「理由」「事実」
なにを論拠に語っていくか
説得から納得へ
人はなにが揃えば納得するのか
わかりにくい日本語と起承転結
起承転結から「起転承結」へ
ふたたび翻訳について
ことばを外気に触れさせる前に
なにを捨て、なにを残すか
構成力を鍛える絵本思考
桃太郎を10枚の絵で説明する
構造の頑強性を考える
情報の希少性を考える
課題の鏡面性を考える
構成を絵で考える理由
バスの行き先を提示せよ
ビル・ゲイツの告白
最強のオウンドメディアとしての本
本の構成① いかにして「体験」を設計するか
本の構成② 各章は、どう設計されるべきか
本の構成③ 読後感を設計するために
インタビュー原稿① 情報よりも「人」を描く
インタビュー原稿② 話しことばの「わたし」を描く
対談原稿① 対談とインタビューの違いとは
対談原稿② 現場のなにを再現するのか
エッセイ① コラムとエッセイはどう違うのか
エッセイ② 感情的文章から感覚的文章へ
コンテンツの賞味期限をどう考えるか
ジャンルよりもスタイルの確立を
原稿に必要な3つの要素
リズム① 音読と筆写が必要な理由
リズム② 「ふたつのB」を意識せよ
リズム③ 見た目の読みやすさをつくるレ
レトリック① 想像力に補助線を引く
レトリック② 比喩とはどうつくられるのか
レトリック③ ますます重要になる「類似を見てとる力」
レトリック④ 文章力の筋力トレーニング
ストーリー① 論文的ストーリーとはなにか
ストーリー② 時間の流れではなく「論の流れ」を描く
ストーリー③ 起伏より大切な「距離」
ストーリー④ 起承転結は「承」で決まる
自分の文体をつかむために
推敲
推敲とは「自分への取材」である
自分の原稿をどう読むか
音読、異読、ペン読の3ステップを
書き手と読み手の優先順位
最強の読者を降臨させる
論理の矛盾をどう見つけるか
すべての原稿には過不足がある
「迷ったら捨てる」の原則
読まれたくない文章を書かないために
書き上げるとはどういうことか
プロフェッショナルの条件
編集者とは何者なのか
ライターに編集者が必要な理由フィードバックもまた取材である
推敲に「if」はある
やる気が出ないほんとうの理由とは
推敲の最終段階でなにを見るか
よき自信家であれ
原稿はどこで書き上がるのか
古賀史健と云う “人”
古賀史健さんのNoteより
「新刊タイトル確定のお知らせ」
古賀史健 @fumiken
Note【フォレスト出版】
「すべてのライター・編集者必読の書」
2021.04.13
2021.05.17 マトメ
2021.08.01 追記