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若手ITエンジニアに潜む「詰む問題」を解消したい

「エンジニアになったけど、向いてないと思う」
「なので辞めようと思う」

こんなことを考えた経験はないでしょうか?
もしくはそういう人は周りにいないでしょうか?

CodeCampを通してIT業界に人材を輩出する事業を行っていますが、その先のスキルアップ/キャリアアップの環境について、課題を感じています。

ある若者の話

私の友人はエンジニアとして2年半、勤めていましたが、下記を理由にエンジニアの職を離れてしまいました。

「今の職場でやっていくのはキツイが、外に出て通用するスキルが身についてるとも思えない」
「エンジニアに向いてないと思う」
「ハードワーク過ぎて他のことができない」
「退職してキャリアをリセットする。もうひとつ関心があった会計系のキャリアに進もうと思う」

心身ともにかなり限界に近く、まともなアドバイスもできずにただ見送ることしかできなかったことを後悔しています。

若手ITエンジニアに生じる「詰む」問題

ITエンジニアとして就職しながらも、数年でそこから離れていく人を多く見てきました。いわゆる「詰む」問題に直面し、その結果として離れていっているように感じています。

このような状況に陥り「適性がなかった」と自分を評価したり、他人を評価する人もいるかと思います。

けれども、私は適性の問題より環境の問題だと考えます。私の友人をはじめ、多くのITエンジニアのキャリア相談を受けてきましたが、次のようなコメントを多く耳にします。

・研修修了後、2年間テストばかり行っていた
・社内に限ったシステム知識しかない
・プログラムに向き合う時間よりも、資料に向き合う時間の方が長い
・業界知識だけが身につき、スキルアップの実感がない

現場配属後がどんなスキルを得ていくかは、環境に依存する部分が非常に大きいです。

業務に従って、プログラミング言語を学びますが、得てしてそれが業界水準であるかどうかは定かではありません。業務に必要な処理、従来の仕様に基づき、それがあたかもスタンダードであるかのように学習することも少なくありません。

また、業務以外のスキルアップの機会を与えられることは少なく、教育があったとしても業務が前提となっており、体系だったものでないことが多いです。
その結果として「外に出て通用するスキルが身についてるとも思えない」とITエンジニアとして働くことに限界を感じてしまう人がいます。

詰む前にやっておきたいこと

ITエンジニアの職を諦める前に、また、そうならないためにも外界のこと、本質を知ってほしいと思います。

外界を知る

外界は想像よりも広大です。市場は人材不足で、色々なスキルを求めている企業がおり、機会は多く転がっています。1社目で自信を無くしてしまって、ITエンジニアから離れてしまうのはもったいないです。たまたま環境があわなかっただけかもしれません。

勉強会などで同じ年代の仲間を作ったり、スカウトサービスに登録してみるのもよいでしょう。どんなスキルや経験が市場で評価されそうか、おぼろげながら見えてくると思います。

本質を知る

「自分のスキルに自信がない」という人に対し、なぜ「自信」がないのかを問うと、

「古い技術での業務経験しかない。新しい言語や技術のスキルがない」

たしかに、新しい言語や技術を扱っていることは希少性が高まりますが、それよりも下記がエンジニアとして大事なことだと考えます。

新しい言語や技術をかじっているよりも、どちらかと言うと

・システムやコードの品質に向き合っていること
・指示通りのことしかやらないではなく、自分で考えて開発する力
・何となく動くではなく、原理を理解した上で動かす

ITエンジニアとして活躍している人に共通して言える姿勢です。

社会全体としては、バケツの穴をふさごう

IT業界においては「エンジニアが採用できない」「IT人材が不足している」などと長らく言われています。
人材不足は各企業や業界の継続的な課題です。

しかし、ITエンジニア人口は近年、顕著な増加トレンドです。

厚生労働省の雇用動向の調査によると、IT業界(情報通信業)の入職者は年間およそ207万人と増加傾向、なかでも新卒やキャリアチェンジなどで新たにIT業界に入ってくる人数はここ3年ぐらいで増えています。

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1年におよそ83万人の人が新たにIT業界に入ってきており、数年前と比べて年間20万人ほど増えています。労働人口は近年増えてないことを考えると、新卒でITエンジニアを選ぶ人や、キャリアチェンジをする人が大幅に増えていると言えるでしょう。

高校生のなりたい職業ランキング1位は「エンジニア・プログラマー」の昨今です。
私たちプログラミングスクールもそうですし、プログラミングの教育手段も増えています。ITエンジニアの裾野は広がっていますし、そのトレンドは続いていくでしょう。

しかし、「エンジニアになったけど、向いてない」と思う人が多いとどうでしょうか。

いわゆる「バケツに穴が空いている状態」だと言えます。量的にも質的にもITエンジニアは増えていきません。
企業はITエンジニアとして採用した人が合わないと感じて早期に辞めてしまったら、採用コスト・教育コスト含めて痛手です。
足りないと言われているIT人材を増やしていくには、就職した後にスキルアップ/キャリアアップしていく仕組みが、各企業や業界において必要です。

私はITエンジニアという職種やIT業界に所属していることは、多くの若手にとって未来ある有用な選択肢だと考えています。ITエンジニアを多く増やしたいし、向いていないと自信をなくして、離職していく人を減らしていきたいです。

企業が求める人材から逆算したプログラムCodeCampNEXT

若手のITエンジニアが所属企業を問わずに考え方やスキルを習得できるように、短期集中で大手IT企業と共同開発した実践型講座の提供を開始します。

適正があるか否かを判断する前に、外界を知り、本質を知るために、大手IT企業と共同でカリキュラムを開発しました。閉じた業務知識だけではなく、本質を知ること。また、他社のエンジニアとグループワークを行って、自分に足りないところを知り、学んでいく場を提供したいと考えます。

さいごに

CodeCampNEXTの第一期では、私自身も受講生とキャリア相談する時間を設けております。エンジニアの皆様の声を拾いながら、より良い教育の場を提供してまいります。
「社会全体としてバケツの穴を塞ぎたい」を実践していきます!


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