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天文入門書に最適。面白いほど宇宙が分かる15の言の葉

読書の秋、ということで最近色々と本を読み返している。
僕はなるべく年間50〜100冊ほどは本を読むようにしているのですが、そのカウントの中には今まで読んだことがある本も1冊としてカウントするようにしています。

人によってはそれはノーカウントだと声を上げることもあるけれど、自分にとっては何度も読み返す名作とも呼べる一冊。

今回ご紹介するのは自分の読書体験の始まりの1冊と読んでもいいような、そんな本。

天文入門の書

冒頭で自身は読書家であると見栄をきったものの、お恥ずかしながら僕は24歳くらいまで全くと言って良いほど本を読んだことがなかった。

集中力が続かないうえに文章は読むのも書くのも苦手ときているから、それまでは読書というのを比較的避けるようにして生きてきました。

そして23歳頃、ついに僕にも書くことを避けて通れないタームがやって来る。
仕事上での文筆業である。

当時の自分はあまりにも文を書くのが下手すぎて、筆を進める遅さもさることながら毎日怒られながらキーボードを叩いていた記憶しかない。

文章を読んで正しく理解する、それを読み手に伝わりやすいように書く、というのは学生時代に身に付けておくべき必須スキルであるということを実感した。
もしこれからプラネタリウム解説員を目指そうと考えている者は、文章スキルだけはしっかり勉強しておくといいかもしれない。

話を戻すと、がむしゃらに日々を過ごす中でついに限界が訪れ、これはまずいということでついに毛嫌いしていた書店の一角へと駆け込んだ。
その時に出会ったのが著者渡部潤一さんが書いた「面白いほど宇宙がわかる15の言の葉」だった。

一般層に向けた文章表現

この本を選んだきっかけは、著者である渡部潤一さんが国立天文台の天文学者ということである。
ぶっちゃけ最初はネームバリューだけで選んでおり、先生がどんな本を書く人物だったかはこの時点では知る由もなかった。

なぜ僕が渡部先生のことを一方的に知っていたかというと、実は学生時代に国立天文台でアルバイトをしていたことがきっかけ。
とても貴重な経験をさせていただき(その節はありがとうございました)、そのときにたまに姿をお見かけしていたというのがあったからである。

普段まったく読書をしない人間だったので本の選び方すらわから、とりあえず知っている人の書籍を片っ端から読んでみようということで手にとったのがこの書籍との出会いだったような気がする。

何の情報もなしに手に取った書籍だったものの、当時の自分にダイレクトに刺さる内容ばかりだった。

内容は、国立天文台勤務の天文学者である渡部先生が、一般の方に向けて買いた15のコラムを加筆して一冊の本にまとめたものである。

一般の人に向けてなので難しい言葉や表現は避けており、内容に関しても分かりやすいようにまとめられている。

また文章表現も簡単なので、小学校高学年までのお子様の天文入門書として買ってみるのもおすすめです。

天文・宇宙を題材にした物書きに挑戦しようとしている方は全員読んだ方がいい。

そして15の単元で話が区切られているので、自分の好きな場面から読んでもよし。
全部最初から読まなくてもいいというのも入門書としては優しい。

個人的には天文学者という職業の観点から「宇宙人は存在するかどうか」「UFOについて」など幅広く答えてくれているのも面白かった。
明日から使える宇宙雑学のような側面もあるので、話のネタとしても読んでおいて損は無い。

何度読み返しても面白い

渡部先生の本は読みやすいものが多く、他にも「眠れなくなるほど面白い 図解 宇宙の話」もこの本と似た感じで読みやすい。
こちらは惑星や銀河のことなどを47個の題で区切って書かれている。こちらも天文入門書としてもおすすめである。(amazon prime会員なら無料)

ちなみに少し前に仕事関係で後に渡部先生と直々にお会いする機会があり、数年越しに先生が執筆された本を何度も繰り返し読んでいることについて感謝の気持ちを伝えることができた。

その際に15の言の葉第二弾を執筆してほしいということを伝えたのだが、果たして。(主要なテーマは書き尽くされているのでネタ探しは大変だと思うが)
いつまでも気長に待ってみたいと思う。

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